木を組む

心のこもった家造りを求めて・・・

木組み 木造建築は材料の選別、それに見合った工法や、技術力など様々な点で奥が深く、工場生産型のプレハブ住宅のようなわけに行かないことが実に多くあります。施工図面を描いて指示し、管理する ”設計事務所” としての働きよりも、大工さんを始めとする職人群との細かい関わりを重視しますと、どうしても”直接施工店”でないと充実した家造りにならないと考えます。良質の木造建築は、日本の気候風土の中にあり古来より受け継がれた知識や知恵の宝庫であり、技術の蓄積であると思っています。”住宅展示場” の中のよく似た枠の中での自己主張ではなく、生まれ育った環境や趣味、これからの暮らし向きといったことの思いを尽くしてみてはどうでしょうか・・・化学薬品漬けの材料で、何事もスピード優先のこんな時代だからこそ、じっくりと時間をかけて、体に優しい、適正な価格での我が家造り・・・”大工さんに建ててもらう家” を共にプランし、私共に築かせて頂ければ幸いです。

木組みは人組み心組み

 薬師寺宮大工の故西岡常一棟梁が語られた言葉の中に
木組みは人組み心組み
   塔組みは、木組み
        木組みは、木のくせ組み
      木のくせ組みは、人組み
           人組みは、人の心組み


という一節があります。その中で、人の心組みについて・・・   加工精度の低い工具で、不揃いの部材ができたとしても、“一つに統一のとれた塔を作るためには人の心を一つにそろえてまっすぐ当たる必要があるのだ”と書かれていました。大工は木のクセを見て、その木の持ち味を生かし墨を付け、刻み組んでいきます。設計をする者は、お施主様の思いを組み込んだ家づくりを考えます。お施主様と創り手と材料達の想いがうまく組み合った時こそ、最高の家づくりができると思っています。いつも「木組みは人組み心組み」を心に念じて家づくりをしていきたいと思っています。

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