![]() |
琵琶湖水鳥・湿地センター > ラムサール条約 > ラムサール条約を活用しよう | ●資料集●WWD2009 |
2009年のWWDに提案されている主題は河川流域とその管理です。私たちはみなどれかの河川流域に暮らしています。この文書を読む方々のたいていは、その管理の困難さにするお気づきのことでしょう。特に、河川にかかる計画策定者が決して水資源のことだけでなく湿地に関してもその計画策定に考慮するように確実にすることの困難さに。
今年のWWD、2009年2月2日とその前後が、人々に、自分のところの湿地とその周辺の環境との相互の結びつき、すなわち、その湿地がいかに周辺へ恩恵を与えているか、そしてもちろん、河川流域に広がるさまざまな活動がいかに湿地に悪影響を及ぼしているかを見回す機会を提供することを願っています。
「上流から下流まで」ということしの標語は、同じ河川流域に暮らす私たち皆がいかに相互に結びついているか、自分たちが上流での活動からどれだけ影響を受けているか、そして自分たちの活動がどれだけ下流に影響を及ぼしているかといった思慮を捉えるものです。
ラムサール条約はこれまでに多大なエネルギーと時間を河川流域管理の手引きを提供するために注いできました。それは、個々の湿地域の良い管理も、流域レベルでの例えば水管理にかかる良くない決定によってあっというまに無駄になってしまうといった、極めて重要な問題であるからです。湿地の管理者はさまざまなレベルで水の管理者とやり取りする必要がありますが、流域レベルがたぶん最も難しいものでしょう。
また、もうひとつ考慮すべき面があります。それは、その流域に暮らす全ての人々の意識を高めることです。つまり、計画策定者についてだけでなく、すべての利用者についてであり、私たちはみな流域の水の利用者なのです。農業者であれ、工場のオーナーであれ、あるいは家庭の一員であれ、どの場合でも私たちの活動が自らが暮らす流域に影響を及ぼしています。ですから、私たちが、河川流域がどのように機能しているか、利用者ならびに乱用者がどのような影響を与えているか、望ましい管理を妨げているのは何かなどについて、いっそうの理解を確実にすること、これが2009年のWWDの鍵になる焦点です。
これはWWDのときだけの焦点ではありません。2008年10月に開催されるラムサール条約の第10回締約国会議において議論される重要な決議案のひとつに、湿地と河川流域管理にかかる統合的な手引きがあります。
[ポスター等ダウンロード]
条約事務局(英・仏・西語).
そうして、条約事務局では、WWDの取り組みに協力いただける皆さんへ提供できるよう、ことしも次のような準備を進めています。
これらは、WWDの催しの企画者が舞台設定するためのものであり、私たち全てが同じ基盤に立ち、各々の企画でどこに焦点を絞るか決定するためのアイデアを生むことがたぶんできるでしょう。個々の主題領域を掘りさげすぎず、かつ技術的専門用語は最小限にとどめましょう。
序節として、全ての生命が頼る決定的な資源として淡水を特定し、まさに湿地が水を確保して私たち全てに提供してくれていること、そうして湿地が河川流域を考える際に決定的であることを、私たち皆に注意させます。
だれしもある河川流域に暮らしており、それは私たちの生態学的な所在地の一部です。じゃあ、河川流域とは何? この節ではその意味するところを定義します。
流域の自然資源に対して何をするかによって、私たちは流域で起こることがらを、良くも悪くも、変えることができます。私たちの行いは、土壌や、水、空気、植物、動物などに影響を及ぼしているはずです。そして、私たちの行いはどんなものでも結果として下流域に影響を及ぼします(上流域へ影響することもあります)。
基礎に戻ります。湿地と河川流域における湿地の多様な役割を例示して、河川流域における湿地の水文学的機能ならびに生態学的機能を概観します。
その河川流域をいかに管理するかを決定するのは誰か? 河川流域管理に目をやり、統合的河川流域管理や統合的水資源管理をこの管理課題への共通した取組み方として検討します。
流域管理が成功するかどうかは広範な利害関係者の参加にかかっています。利害関係者とは何か? 自分は含まれるのか? 水や湿地の管理に利害関係者はどのように役割を果たすことができるのか?
いまやいつでも水不足が話題に上ります。大陸によって、あるいは国々によって、水不足が意味するところは何でしょうか? 何が水不足を招いているか? 私たちはそれに対して何ができるのか? 統合的河川流域管理は役立つのか?
都市生活者は河川流域に多大な要求をしています。水を必要とし、廃水を生みます。ビルや道路は水を通さない広大な土地を形成しており、これら全てが下流を支える淡水の質や生物多様性に影響を及ぼします。
国境をまたぐ湿地系は湿地管理者に特別な問題を与えます。国境をまたぐ流域は少なくとも 261を数え、課題は大きくかつ地球規模です。
河川流域の脅威となる活動はたくさんあります。その知られている影響に基づいて以下の6つが最も重大であると特定する専門家もあります。それは、ダムと基盤整備、過度の取水、気候変動、侵入種、過剰漁獲、汚染の6つです。
そのはじめからWWDのための資料の作成と配布は、ダノン・グループの資金によるエヴィアン・プロジェクトにより財政支援を得ている。
[ Word (18kb zip)] [ Top ] [ Back ] [ 2008 ]
![]() |
琵琶湖水鳥・湿地センター > ラムサール条約 > ラムサール条約を活用しよう | ●資料集●WWD2009 |
URL: http://www.biwa.ne.jp/%7enio/ramsar/outreach/wwd2009_introj.htm
Last update: 2008/11/22, Biwa-ko Ramsar Kenkyu-kai (BRK).