「トップをねらえ! ネクストジェネレーション」 著者:苑崎透


西暦2015年に始まった宇宙怪獣との戦いで、人類はタカヤノリコ、オオタカズミという二人の英雄の活躍により滅亡の淵より救われた。
それから半世紀が過ぎ、宇宙に広く進出した人類は、衰退しつつある地球帝国と、「理力」を信仰するシリウス同盟の二つの勢力に別れて対立していた。
決して相れない科学と魔法の対立は、妥協の余地のないまま緊張を高めつつあった。
その対立のさ中、人類の誰もが忘れ去った彼方より、新たな危機をはらみつつ”亡霊”のように近づきつつある一隻の宇宙戦艦の姿があった・・・・・・。
新設定で書き下す、ファン待望の「トップをねらえ!」ネクストジェネレーションの世界!!

【ストーリー】
ノリコとカズミに憧れるマシーン兵器のパイロット、アレナス・F少尉は、重巡洋艦グレゴリー所属の特務機動部隊に在籍し、日々、激しい訓練をしていた。
ある日、140年後に帰還するはずの銀河中心殴り込み艦隊所属のツインエクセリヲン級一隻が、地球に近づいてきているのが確認された。
軍上層部は調査の必要性を感じ、特務機動部隊を偵察に向かわせる事にしたのである。
調査に向かったアレナスらは、奇妙なツインエクセリヲン級戦艦を目にする。
内部から破壊されたような大きな傷、パイロットが乗っていないコスモアタッカーの編隊。
戦艦内部を調査しようとしたその時、地球帝国と敵対するシリウスの艦隊が現れ、両者による激しい戦闘が始まってしまったのである。
シリウスとの戦闘で意識を失なったアレナスは、シリウス側の戦闘員ダグとツインエクセリヲン級戦艦で行動を共にするはめになってしまう。
戦艦の内部を探索した二人は、奇妙でグロテスクなマシーン兵器やガンバスターを発見し、それが人間によって人為的に制御しようと研究されていた宇宙怪獣の擬態だと知る事になる。
アレナスからの通信で、ツインエクセリヲン級戦艦が人類の脅威だと確信した軍上層部は、敵対するのシリウスと連絡をとり、共同でツインエクセリヲン級戦艦を沈めるための攻撃を開始したのであった。
マシーン兵器に擬態した宇宙怪獣は撃破できても、シズラー型やガンバスター型に擬態した宇宙怪獣には苦戦を強いられていた。
重巡洋艦グレゴリーは、光子魚雷も打ちつくし、宇宙怪獣に抵抗する術を失いつつあった。
誰もがあきらめかけた時、ツインエクセリヲン級戦艦からガンバスターが発進し、シズラー型やガンバスター型の宇宙怪獣に攻撃を始めたのである。
アレナスとタグが、「本物」のガンバスター量産試作機を起動させ操縦していたのだ。

二人が操縦するガンバスターはみるみる宇宙怪獣を撃破し、人類の危機を救ったのであった。