カイロで健康

使い捨てカイロ 足底

使い捨てカイロを足底に貼って、足が痛くなった患者さんを考察してみました。

はじめに

70才代、男性、野菜づくり。
最近、足が冷えて冷えて、畑で手足がしびれてくる。
肩腰も痛いので、診てほしい。

使い捨てカイロを足底に貼って足が硬直

・症状と結果

うつむき時 左足が長く、骨盤を調整。
首の骨1番腰の骨1番を調整。
足の裏に、使い捨てカイロが貼ってある。
タイツにレッグウォーマーを履いている。
足の裏のブヨブヨ感は、ない。
足全体が、冷たくて、硬直している。
足腰の筋肉調整をしたところ、足腰の硬直は改善。
肩首、肩甲骨周辺の硬直にも筋肉調整。
帰りには、体全体が、楽に動き、痛み、しびれ感はない。

・あとがき

足の裏に、使い捨てカイロが貼ってあったので、膝が悪くなっているかチェックしましたが、大丈夫でした。
使い捨てカイロは、大判で足の裏全体を、覆っていました。
足の硬直は、冷えによる症状と、似ていました。


●足の裏が、温まっているので、足全体も血行が良くなり、暖かくなると思われましたが
逆に、足全体が冷たく、硬直していました。
そこで、AVA血管から、考察してみました。

ava開で、血流増加

●AVA血管とは

動静脈吻合(どうじょうみゃくふんごう:Arteriovenous Anastomoses)と言います。
動脈と、静脈とを直接つなぐ血管で、バルブの開閉のような作用をして体の体温調整を行っています。
顔・手のひら・足の裏にAVA血管があります。


●足の裏を冷した状況を考察してみました。

体幹が温かい状態で、足の裏が、冷えるとAVA血管は開き、動脈から静脈へ血流が増えて足を温めます。
寒冷血管拡張反応と言われます。

体が冷えた状態や、足の裏が冷え過ぎると、AVA血管は、閉じて足への血流を減らして体幹の血流を守るようです。


ava閉で血流減少

●足の裏を温めた状況を考察してみました。

足の裏が、体温より高い状況になった場合。
足から遮熱しようとして、AVA血管は、閉じて血液量を減らします。
血液量が減った足は、冷えて筋肉が硬くなると考えられます。
暑熱血管収縮反応と言われます。

症例のように、足の裏に貼った使い捨てカイロは、40度以上になります。
AVA血管が閉じて、足への血流が減って足全体が冷えて筋肉が硬くなっていたと考えられます。
タイツやレッグウォーマーで締め付けることで、さらなる血流減少を招いて、保温より冷えが強く出ていたと考えられます。

同じような状況は、床暖房、ホカホカカーペット、温熱サンダルなどが、考えられます。

顔・手のひら・足の裏は、AVA血管があるので、冷やしすぎ・温めすぎに気をつけましょう。

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