カイロで健康

ブルブルマシン

ブルブルマシンで膝痛になった症例を考察してみました。

●はじめに

50歳代、女性、小売業、2年ぶりに来院
右の膝が痛くて仕事ができないんです。

■症状と結果

左仙腸関節のズレ、両膝が腫れている。特に右膝が大きく腫れている。
「旅行か、ウォーキングで足を使ったのですか?」
「いいえ、別にしてませんけど」
2回、7日目、少しましになったが、膝の腫れがひかない。
3回、13日目、膝の腫れが、同じ繰り返し
「腫れがひきませんね、運動とか、してませんよね?」
「おかしいな、足ブルブルしてるのに腫れるなんて」
「・・・」
それです と言いたいところを、グッとこらえて
「前から使ってましたか?」
「前のローラーが壊れたので、新しく買ったんです」
「ブルブルどれくらいしてます?」
「1ヶ月ぐらい」「座ってても良く揺れるんですは」
「とりあえず、止めて、腫れがひくか診ましょうね」
4回、19日目、痛みもなく腫れもひいてきた。
5回、31日目、4回目から痛みもなく普通に歩けるが、念のためもう一度診てほしい。

▼あとがき

足の健康に良いと思いこんでると、使っているのに腫れがひかない、と思ってしまうのでしょうね。
使っているから、腫れがひかない、と言うことでした。

メルマガ338号より

座ってぶるぶるマシン

状況を再現してみました。

機械の性能から、早さが10Hz(1秒間に10回)で12mmの振動が加わるとすると、23m/s2 になり重量の約2倍の力が加わる事になります。

膝下の足の重量を 5kgとすると、膝に打ち上げる力は加速度2倍をかけると10Kgになりますが、歩行時の加重と比べ少ないので膝を傷めるとは考えにくい。


膝を曲げる

膝を伸ばしているとき、側副靱帯は緊張して膝を支えています。
しかし膝を曲げたときには、膝の回転を防ぐ側副靱帯はゆるみます。

膝を曲げたときには、側副靭帯とは反対に膝内部の十字靱帯は緊張して膝を保持します。
そのため膝を曲げたときには膝下が回転できるようになります。

膝を曲げていたことで、上下振動が緊張した十字靱帯に回転力が加わり疲労により腫れや痛みを生じていたと考えられます。

ブルブルマシンで、椅子に座るという条件が加わり、膝を痛めた症例でした。

流行の健康機器もやりすぎには注意しましょう。

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