パソコン作業の大型ディスプレーにより、首痛の患者さんがありましたので、考察してみました。
50歳代、男性、会社役員
1週間前から首が回らなくなり来院
首を前後、左右に動かす筋肉が疲労、硬直していました。
さらに首の骨1番、5番、7番のズレも生じていました。
関節と筋肉を調整後、首の動きはスムーズなり、痛みも改善しました。
問診では、大型ディスプレーに買い換えて、人事関係の処理を長時間していたのが、良くなかったようです。
今までは、15型を使用していましたが、24型の大型ディスプレーに買い換えたそうです。
スタンドは、高さ調整があるのですが、今までの15型の下部の隙間と同じ様にセットしてました。
そのため、上部を見るのに、水平やや高めの位置になり首への負担が多くなったと考えられます。
(人間工学的な最適視野範囲は、満足しています。)
物的対策として、スタンドを低い位置にしてもらいました。
眼だけで全体を見られるため首を動かさず、緊張性の肩こりになると考えられます。
首を前後左右に動かすので、疲労性の肩こりになると今回の症例からも考えられます。
●小型ディスプレーの、緊張性の肩こりには、ぬるめのお風呂にゆっくりと、ストレッチや体操など筋肉や関節を動かすことが有効です。
●大型ディスプレーの、疲労性の肩こり は、熱めのお風呂にささっと短時間に入り、冷湿布や安静が有効です。
対処方が全く逆になる事に、気をつける必要があるでしょう。
標準(4:3) | |
サイズ (インチ) |
高さ (センチ) |
17 | 26 |
19 | 29 |
20 | 31 |
22 | 34 |
24 | 36 |
26 | 40 |
28 | 43 |
30 | 46 |
ワイド(16:9) | |
サイズ (インチ) |
高さ (センチ) |
17 | 22 |
19 | 24 |
20 | 25 |
22 | 27 |
24 | 30 |
26 | 32 |
28 | 35 |
30 | 37 |
症例から作業に適するディイプレーの高さを考察してみると。
症状が出た標準24インチの高さは、36センチになるので高さ35センチに、ボーダーラインを考えてみました。
その高さでは、標準サイズでは、24インチ以上、
ワイドでは30インチ以上になります。
また症例の患者さんは、平均身長(172センチ)より身長が5センチほど高いため、平均的には標準サイズでは、20インチ以上、ワイドでは24インチ以上で気をつけた方が良いようです。
パソコン作業の、大きすぎるディスプレーは、疲労しやすいので気をつけましょう。