牛乳パックで作ったいすに腰掛けて膝が悪くなっていた患者さんが多く来院されますので椅子の高さから考察してみました。
40歳代 女性 ヘルパーさん。右腰痛、膝、足の痛みで初来院
■症状と結果
左仙腸関節のズレ(右腰痛なのに、骨盤は左にずれている。腰の骨5番3番のズレ
仙腸関節、腰の骨を修正。足の筋肉にマッスルテクニック。
2回目で、痛み消失。
▼あとがき
牛乳パックで作ったいすが悪かったようです。
1リットルの牛乳パックで作ったいすは、高さが、20センチになりますので膝より腰が低くなり、股関節は60度の角度になります。
高さを5センチ上げてみました。
膝と腰の高さの差が、少なくなり、股関節は80度の角度になりました。
体の線は、どちらも垂直を保っており、膝と股関節の角度だけ変化しているのがわかります。
牛乳パックいすの20センチの高さでは、5センチアップに比べて、より強く足が体を引きつけています。これは、大腰筋が主に働いています。
三角座りをした場合、大腰筋だけでは、引きつけにくくなり、両手を使って抱えてしまいます。
大腰筋は、腰の骨に付いていますので、連続した緊張が腰の骨をずらしてしまい、腰痛が生じます。
その腰の骨から出た神経は足に行っており、足の筋肉の痛みや、動きが悪くなったりします。筋肉の先が集中する膝が特に悪くなると、考えられます。
・この症例の最初は、敬老の日用に牛乳パックのリサイクルで作ったいすを作りました。
そのいすをに自宅や公民館に配たので、多くの地区で同じような症状が続きました。
・膝が悪いがために、家の中であっちこっちに、置いて座っている例もあります。
膝のためと使うことで、膝をさらに悪くしてしまうスパイラルになってしまいます。
牛乳パックいすは、知らず知らずに、腰や膝を痛める原因となります。