カイロで健康

温パック
(肩)

温パックを肩に使用して、首が回らなくなった患者さんを考察してみました。

●はじめに

40歳代、女性、主婦
1ヶ月前から、寝違いで首が回せない、レントゲンは異常なし。
痛み止めを飲んでいるが、痛む。

・症状と結果

肩から首にかけて、赤くなっている。触診するとプニッとした感じ。
肩甲骨から下は問題ない。
お話していると、肩の温パックを毎晩続けている。!!
そー言えば、使い出してから首が徐々に回りにくい。
首の骨1番、5番、背中の骨1番3番、を調整。
アイスパックで冷却後、筋膜調整を使用。
帰りには、首は普通に回る、痛みも軽減。
県外からの来院なので、3日ほどで回復しなかったら、予約ください。

・あとがき

肩の温パックは、豆のつぶつぶが入っているタイプで、レンジで、チンして肩に当てるそうです。
低温やけどの前状況が作られていたと思われます。
レンジでは、結構高温になります。
さらに、つぶつぶが、局所圧迫をすることで、皮膚の下の筋膜にダメージを与えていたため、首が回せなくなったと思われます。

メルマガ543号

温パックと僧帽筋

温パックによる、首が回らない原因を考察してみました。

使用していた温パックは、肩にかぶせるタイプで、中の保温剤に豆が入っており、小袋に分けてあるそうです。

筋肉から考えると、

温パックに一番近い筋肉は、体の外側にある筋肉になります。
その筋肉は、僧帽筋ですが、触診すると、硬化もなく、首が回らなくなるような問題は診られませんでした。

そこで、首を回す筋肉、胸鎖乳突筋、頭半棘筋、下頭斜筋なども触診しましたが、回転に影響を与えるような硬直は診られませんでした。

そのため、温パックの熱や刺激が、筋肉に影響して寝違え状態を作ったとは考えにくい状況でした。


温パックと首の骨のズレ

首のズレを考えますと、

首の骨1番、5番 背中の骨1番、3番を調整しました。
一部には温パックの小袋部位に当たっていた部位と合うところも診られました。

しかし、普通の状況でも、ズレが生じやすい部位ですので、温パックの小袋による温度集中と刺激によりズレが生じた可能性は低いと考えます。

このズレを、戻しておくのは、もちろんカイロプラクティックが得意としています。


筋膜ダメージのイメージ
イメージ

触診の感覚から

僧帽筋など筋肉に、大きな問題が診られませんでした。
そのため
触診の押さえる力を緩めて、皮膚、脂肪、筋膜を触診すると、プニッとした感じで、その下に境目があり広がるような感覚がありました。
触診感覚から、筋膜に異常があると考えられました。

そこで、筋膜を調整すると、患者さんも、引き連れた感じが取れてくるように感じられました。

その事から、温パックの熱やまめの刺激が、筋膜にダメージを与えて首を回せなかったと考えられます。
筋膜組織は、広い範囲ですので、首が動かせない、回せない、症状とも合致します。

じわじわと、温めるのも、気をつけましょう

カイロで健康
「環境 首・肩」