1歩大股ウオーキングで痛めた症例を考察してみました。
60歳代、男性、製造業
年に数回来院
テレビを見て、1歩大股ウオーキングしてから左の腰が痛い
歩くときは、痛みが少ない。 足を使って起き上がるときに強く痛む。
インナーマッスルにダメージを受けたようだ。
うつむき時左足が5mm短く、左の骨盤を調整。
大腰筋、腸脛靱帯の深い部位に硬直があるので調整。
2回目、9日目、ちょっと楽になった程度で、診てほしい。
まだうつむき時左足が3mm短く、左の骨盤を調整。
大腰筋、腸脛靱帯の硬直が取れているので、全体を調整。
3回目、13日目、昨日からだいぶ楽になってきた。
両足はそろい、足の筋肉の硬直も改善。全体を調整完。
最初に、インナーマッスルのダメージなので、2週間くらいかかりますね と話していました。
ところが、いつもは、2・3日で回復するので心配になって2回目に来院されました。
その後も、心配されて3回目を予約しました。
最初にお話ししたように、2週間かかりましたねと納得されました。
早くなんとか良くしようと、無理をすると、回復が遅くなります。
辛抱も時には大切です。
腰の骨と足の骨を結び股関節を曲げて足を上げる大腰筋が、硬直していました。
このため、腰を伸ばせない症状が出ていたと考えられます。
腸脛靱帯は、足をまっすぐ出るのに使います。
1歩大股に出す時に無理がかかったのではないかと、思われます。
足を使って起き上がると痛いのは、腸脛靱帯の殿筋部が影響していたと思われます。
1歩では、股関節の開きは20度です。
体の傾き変化も少なく、省エネ歩行で、登山での歩き方です。
1歩大股になると股関節の開きは45度と倍以上になり、大腰筋などにかなり負担が増えています。
1歩大股は、体が前傾姿勢になり、体を支えるために、インナーマッスル(姿勢筋)や腸脛靱帯に負担が増えたと考えられます。
大股ウオーキングは、感じる以上に、負担が大きいようです。
無理は禁物