あんかを、お尻に当て、足や腰が、痛くなった症例を考察してみました。
60歳代、女性、主婦、年に数回来院
右の足や腰が、痛くなってきた。
いつものように、右の骨盤を調整。
足が、突っ張っているようなので、筋肉調整。
首の1番も調整して、楽になって帰られました。
2週間後、今度は左のお尻が痛くなってきた。
左のお尻が、腫れて、ぷにゅぷにゅになっている。
骨盤を調整。股関節を調整。
前回と同じように足が、突っ張った感じなので筋肉調整。
帰りには、楽になっていました。
お話ししていると、あんかを、お尻に当てている。
位置や、状況から、原因のようでした。
冷え性は、仙骨をあたためなさい、とよく目にしますので、 近くを温めた方が良いと、使っていたようです。
仙骨は、骨盤の真ん中の骨です。
この部分を、温めるのが、冷え性に良いと、よく書かれています。
仙骨は、上向きで寝ると、骨盤と共にお布団に沈み込みます。
ここに、こたつを当てるのと、腰が浮き上がり、不安定になります。
また、あたりが強く、熱さも強く感じますので、
上向きで寝てこたつを仙骨に当てることは、現実的ではありません。
お尻と足の付け根、股関節付近に、ちょうどあんかが、収まるへこみがあります。
あんかを入れてみると、すっぽり収まり、動かない状況になります。
あんかは、寝返りまで、長い間だ同じ位置にとどまり加熱します。
その位置の、足や腰の筋肉が熱疲労で腫れて痛みを出したと考えられます。
大動脈は、多くの血液を流し、体温を保っています。
足には大腿動脈が、お腹から足の前面を流れています。
あんかの置かれた位置は、背中側になり、大腿動脈から分かれた細い血管が流れているだけです。
あんかの加熱は、血液による冷却がしずらく、熱がたまりやすいと考えられます。
さらに、あんかの位置は、大きな筋肉(大殿筋、中殿筋、小殿筋)が層になっておりあんかの加熱が広く影響しやすいと考えられます。
今回の症例は、あんかが、とどまりやすい位置だった。
加熱されると弱い場所であった。
2つの要因が重なって出た症状だったと考えられます。
あんかの当てる位置には、気をつけましょう。