キッチンで竹踏みをしていて、腰が痛くなった症例を考察してみました。
50歳代、女性、事務仕事。
2週間前から腰の中央が痛い。職場の同僚から紹介で来院。
腰の骨5番、左仙腸関節のずれ
2回目7日後、朝起きると痛む。左仙腸関節のズレ方向が逆転
仙腸関節が逆転しているし、腰の骨5番の安定も悪いので、なにかありそうで、問診したのですが、原因分らず。
3回目14日後、「帰って考えたんたら、2ヶ月前からキッチンで青竹踏みを使っていたんで、やめたら、朝の痛みも無くなりました。」
状況は、青竹踏みに立っては、降り、降りては踏み、をしていたようで、そのため足腰に無理が加わり仙腸関節が不安定になったのでしょう。
その仙腸関節の不安定を戻そうと、腰の骨5番も合わせて不安定になっていたようです。
体は、夜の間に回復させようと、がんばっていたのですが、朝までに間に合わず痛みが残っていたのでしょう。
もう一つ、肩甲骨が浮き上がっていましたが、この状態も改善していきました。
一時的に踏むのには、どの位置でも大丈夫でした。
しかし、竹踏みの上で立った場合、足先や中央では体重を支えきれず、足の後ろなどが張ってきて立っていられません。
そのためキッチンにある竹踏みの上で立って作業するためには、体重が竹踏みにまっすぐ加わる、かかとの位置になってしまいます。
膝あたりを中心に、体が前傾になっています。
前傾した分の荷重を戻そうと、腰からややそり気味になることで仙腸関節、腰の骨5番に無理がかかり腰痛を引き起こしたと考えられます。
また、頭部が前傾した分を補正するため、肩甲骨周辺のカーブが乱れて、肩甲骨が浮き上がった様に診られたと考えられます。
立ち仕事が続いて、足がだるくなったりしたときに、竹踏みをすると、ストレッチ効果などで楽になります。
しかし効果があるのなら、もっと長く使用したほうが健康にいいのでは、と、持続的に使ってしまう事で問題が生じる様です。
体は、抵抗力がありますので、症状がすぐには現れず、1週間から3ヶ月程度経つと腰痛などで体が教えてくれます。
竹踏みは、乗り続けたり、踏み続けないように、気をつけましょう