カイロで健康

自己押圧

自己押圧で悪化するのは、膝が圧倒的に多いので考察してみました。

来院例

50歳の男性。膝が痛いので診てほしいと電話があり、2時間後に予約。
来院時には、膝が倍以上の大きさに腫れている。

問診したところ、熱いお風呂にどっぷり浸かり膝を揉んでいたそうです。
1ヶ月間は、膝は直接さわれず、アイスパックの冷却と周辺の筋肉を調整。
その後2ヶ月は膝関節の調整をして、計3ヶ月かかって、普通に歩けるまで改善。

2時間の間に、自己押圧(揉む)して、腫れがひどくなって回復に時間がかかってしまった症例です。


自己押圧の部位

自己押圧しやすい場所は

こめかみ、手首・肘、膝、ふくらはぎ、足のうら、などがあります。

こめかみ、手首・肘、は、腕を持ち上げる必要があり、腕がだるくなってきて長時間の押圧はできません。
ふくらはぎ、足のうらも、体と足がねじれて、無理な姿勢になるため、長時間の押圧はできません。

ところが

膝の場合は、手の位置、足の位置が自然体で、疲れが少ないので、 ついつい長時間にわたり、押さえたり揉んだりしてしまいます。


手の重み、体で膝を押圧

膝を押圧するときは、

強く、長く、押さえた方が、効果が出るように思ってしまいます。
親指を立てて強く押さえると、感覚が麻痺して、痛みが一時的に減ります。
良くなったように錯覚してさらに強く、長くおさえてしまいます。

押さえる時には、

手の重量が押圧方向に加わり、強く押さえてしまいます。
さらに、体全体で力をかけられるので、さらに強く押さえてしまいます。

膝は、押しすぎにより、症状が悪化しやすいと考えられます
(骨化性筋炎の症状に進行する可能性も否定できません)


自己押圧で悪化する部位は、作業性、力の入れやすさ、などの条件により、膝が圧倒的に多いです。
力が強い男性のほうが、悪化しやすいように感じますが、年配の女性も辛抱強くもんでいて悪化していることも多いです。

自己押圧は、押さえすぎて痛めます、気をつけましょう

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