パワートレーニングで、インナーマッスルが、腰痛、足のしびれを出していた症例です。
50歳代、女性、主婦
4ヶ月前から左の腰が痛く、最近は足がしびれてきた。
座っていると腰が痛くなって横になってしまう。
車で1時間かかるので、ご主人の運転で来院。
左仙腸関節、腰の骨4番の左変位、腰の骨が大きく前に曲がっている。
触診していると深層筋がやけに硬い。
(大腰筋がカチカチ、これが腰の湾曲を強めていたようです。)
足が風船のような、表面だけが張っている感じがする。
左仙腸関節、腰の骨4番、背中の骨5番を調整、低周波使用。
深部筋を筋肉調整。
7日後、2回目
明くる日、あちらこっちらが、だるかった。
3日目ぐらいからしびれが減ってきた。
腰の骨の曲がりが回復してきた。
左仙腸関節が反転、仙骨で調整。
14日目、3回目
腰は全然大丈夫、座っていても痛くない。
足のしびれ(ぴりぴり感)が、少し残っている。
足の筋膜の引きつりが診られたので、腸脛靱帯、四頭筋と合わせて調整後、しびれは消失。全体を調整して施療完!
症状としては、スロージョギング、インナーマッスル体操など深部筋を痛めてしまった状況と類似していました。
予想通り回復に2週間から1ヶ月かかりました。
この患者さんは、首の骨のズレが少なかったので?腕を鍛えてはいましたが、首や肩はトレーニングしてなかったそうです。
なるほど、体は正直者だと、教えられた症例でした。
パワトレでは、動かすのが限界の重さ、限界加重を使っていることから、関節を保つインナーマッスルに負荷を与えることで鍛えていたようです。
インナーマッスルは、姿勢筋とも言われ、背骨のカーブなどにも影響します。
症例では、大腰筋が、腰の骨を前方へ引きつけて腰の骨カーブが前方へ曲げられていました。
インナーマッスル自身も痛みやしびれを出していたと考えられます。
足の筋膜の緊張は、限界加重で筋膜内の内圧が急上昇することで、伸縮生が少ない筋膜に負荷がかかり、コンパートメント症候群のような腫れやしびれの症状を出していたと考えられます。
軽い負荷、スローな動きでインナーマッスルは鍛えますが、
真逆の方法限界加重で、少しの動きでも、インナーマッスルを痛めてしまうようです。
さらに、限界加重のあとでは、脱力感が気持ちよく効果が出たと感じやすいのも無理してしまう要因の1つだと考えられます。
パワートレーニングも、やりすぎに気をつけましょう