お尻の仙骨マッサージで耳鳴りになったと思われる症例を、考察してみました。
60才代、女性、主婦。
右肩こりで、最近は首が回せなく、車の運転に支障が出てきた。
3ヶ月前の耳鳴りは、2回目の後、2日ぐらいで良くなった。
首の骨1番、5番、左骨盤、を調整。
肩首、腕の筋肉を調整後、首の動きも改善。
右耳鳴りが、2週間前からだんだんひどくなってきた。
首の骨1番、2番、5番を調整。
左の骨盤を調整していると、あれ、真ん中の仙骨が腫れている？
話を聞くと、仙骨をストレッチすると、姿勢が良くなると聞いて、
マッサージ器で、グリグリしていたようです。
7日後、2回目、耳鳴りが気にならないときが、増えてきた。
首の骨1番、骨盤を調整。
仙骨の腫れも、少なくなっているので、様子を見て予約してください。
耳鳴りは、頸椎1番や5番が、大きくズレていることが、よくあります。
今回は、仙骨のねじれが、背骨の中の膜を伝わり、首の骨1番を、ズラし
耳鳴りを引き起こしたと考えられます。
耳鳴りは、1ヶ月経つと、回復が非常に悪くなります。
今回は、2週間ほどだったので、スムーズに回復できたと思われます。
頭の中にある、前庭覚では、耳から傾きや動きの信号、目の筋肉、首の筋肉、を使い、
体や頭を動かし物を目で追ったりする事が出来るようにしていると考えられています。
その前庭覚からは、背骨を伝わり首の筋肉やお尻の仙髄まで神経が走っています。
今回の症例では、仙骨をグリグリすることで、仙髄に刺激が伝わり、背骨を伝い
前庭覚に信号が送られ、前庭覚で耳の信号に異常が生じ、耳鳴りとなったのではないかと考えられます。
耳鳴りの患者さんは、頸椎1番や5番が、大きくズレて
その周辺の筋肉群が硬直、硬結していることが、よく診られます。
耳鳴りが回復したときは、ズレも硬直も回復していることから、関連があると考えられます。
前庭覚では、平衡感覚を保つために、目や首の筋肉を調整していると考えられます。
その筋肉を動かすために、筋肉自体の動きも感知していると考えられます。
頸椎1番や5番は、首を動かし保持するため、多くの筋肉が集合しています。
頸椎1番や5番のズレや硬直により、異常な信号が、前庭覚に送られ、
前庭覚で耳の信号に異常が生じ、耳鳴りとなったのではないかと考えられます。
耳鳴りの原因は、よくわかっていません。
症例は、推測の域ですが、現実には、カイロプラクテックで、耳鳴りが良くなることがあります。