背骨は、まっすぐにしたほうが、いいのか考察してみました。
患者さんは、カイロプラクテックでは、背骨をまっすぐにしているように思われることがあります。
子供の頃から「背筋をまっすぐにしなさい」と言われるようにまっすぐな背骨は健康というように教わってきました。
そのため、カイロプラクテックなどで背骨をまっすぐにすることで健康になれると思うようです。
しかし、
背骨は決してまっすぐではなく、生活環境に適応した状態を作り出していますので、臨床経験から考察してみました。
新人の美容師さんは、シャンプーの仕事を多くされます。
その姿勢は、前屈みで背骨がねじれる大変なお仕事です。
腕痛、肩首痛、腰痛で来院されます。
新人のころは、(左側)立った状態で背骨は真っ直ぐで、シャンプー時に湾曲します。肩こりなど多く来院も多くなります。
1年ほど過ぎてくると、(右側)立った状態で背骨は湾曲し、シャンプー時にまっすぐになります。
このころになると、いくらシャンプーをしても大丈夫なようになりますし、シャンプーの技術も向上して肩こりも少なく来院も減ってきます。
体が、美容師さんの仕事に適応しプロフェショナルになったと考えられます。
この場合、湾曲を残しつつ、問題のある悪い関節(サブラクセーション)を調整することで、美容師として健康に働くことが出来ます。
問診も触診もせず、「曲がっている背骨をまっすぐにしましょう。」と施療すると、
仕事がやりにくくなったり、新たな曲がりを作り他の部位に痛みを生じることにもなりかねません。
問診や触診で患者さんの体の状態を診て、その湾曲が必要であるのか考慮して施療するのが健康への早道だと考えます。