背骨を触診していて、「寝ているのはベットですか?」とお聞きすると、
「かたい布団で寝てます」とか「せんべい布団で寝てます」と即答される患者さんが、多いので考察してみました。
つまり平床寝台が健康によいと思っている患者さん、非常に多いです。
平床寝台が、健康に良いと言われた時代はあります。
その時代は、製造業が主であり肉体労働の時代でした。
また、平均寿命が、50歳程度であり、背骨の変形も進んでおらず平床寝台の健康法が適していたと考えられます。
その後、時代の移り変わってきたのですが、現代でも平床寝台が健康によいという思い込みが一人歩きしてしまったのでしょう。
現代でも、肉体労働をされている、50歳までの方は平床寝台を実践されるのは問題ないかもしれません。
時代は流れ、長寿になりました。
背骨の変形が進み円背や腰の骨の後湾が見られ椎間板や関節の劣化により、背骨の動きも悪くなっています。
この状態で、硬い床などで寝てしまえば、円背や後湾が、無理に伸ばされます。
そこで関節に無理な力がかかり変形や劣化により痛みを引き起こしてしまいます。
また骨棘形成で骨がとがって、飛び出してきます。
この状態で、硬い床などで寝てしまえば、とがった骨棘が、皮膚や筋肉を圧迫して、循環不良や変形で痛みが出てしまいます。
若い方は、やせ形が増えてきてます。
体重が軽いので同じような症状は出にくいと考えられますが、
硬すぎる寝具や椅子、床で寝転がるときは、同様な注意をされるといいかと思います。
寝具がかたいなと感じたりせんべい布団で寝ていたら敷布団を2枚に増やしたり、ベッドにしてはどうでしょう。
体が寝床に当たってしまう、底付きを防ぐには、10センチから15センチの厚さが、必要なようです。