カイロで健康


クラッキング音 2ページ


2.関節クラッキング音の音響測定
クラッキング音を、デジタル録音する。
そのデータを、時間軸解析(オシログラフ解析)、周波数軸解析(FFT解析)する。

1)測定機器
  • 測定マイクロホン:エレクトリックコンデンサマイクロホン
  • 録音システム:サンプリングレート44.1kHz:サンプルサイズ 16bit:周波数範囲 20Hz〜20KHz:S/N比80db
  • PC : IBM J33  ・OS :  Windows95 ・ソフト: SpectraPLUS
2)測定条件
  • 音源・・・・・男性36才 左手第2指中指節関節 屈曲方向
  • サンプル数・・・・・n=16
  • 測定温度・・・・・常温
  • 測定室暗騒音・・・・・40db(A)以下

3.測定結果
1)時間軸測定結果・・・・・図3・・・・・・・・・・測定結果 図1 >>

(1)初期立ち上がり特性
クラッキング音の最初の波が、+・−のどちらから発生しているのか
+側(負圧) n= 16 −側(正圧) n= 0
(2)立ち上がり時間・・・・・図4
立ち上がりから最大値までの時間
平均 0.92mS 標準偏差 0.43mS
(3)音響時間・・・・・図5
最初の立ち上がりから雑音になるまでの時間
平均 6.2mS 標準偏差 2.2mS
(4)半値時間・・・・・図6
波高値が、50%に減少するまでの時間
平均 2.7mS 標準偏差 1.0mS

2)周波数軸測定結果・・・図7・・・・・・・・・・測定結果 図2 >>
(1) 共振周波数
  1. 1次共振周波数
    平均 1.9KHz 標準偏差 0.9KHz (図8)
  2. 2次共振周波数
    平均 3.8KHz 標準偏差 1.2KHz (図9)
  3. 3次共振周波数
    平均 5.1KHz 標準偏差 1.9KHz (図10)
 
(2) 共振周波数の パワーレベル
  1. 1次共振周波数の パワーレベル
    平均 −2.2db 標準偏差 4.6db (図11)
  2. 2次共振周波数の パワーレベル
    平均 −10.6db 標準偏差 3.9db (図12)
  3. 3次共振周波数の パワーレベル
    平均 −18.2db 標準偏差 5.4db (図13)
(3) 極周波数測定結果
パワーレベルが全体的に減衰し始める周波数
平均 5.2KHz 標準偏差 0.9KHz (図14)

4.測定結果の考察
1)立ち上がり特性・・・・・下図15
全て正(負圧)から発生している事から、発音の初期は、凹から始まっている事から、キャビテーションの崩壊と関節の伸長により皮膚面が最初に凹み振動していると考えられる。
2)立ち上がり時間
立ち上がり時間は、0.92mSであり動的キャビテーションの崩壊時間(数μS〜数100μS)・静的キャビテーションの最大値(数ms〜数100ms)から、このキャビテーションは、動的キャビテーションと静的キャビテーションの中間に位すると考えられる。
3)音響時間
音響時間は、6.2mSで、短母指外転筋・屈筋を巧打(指鳴らし)した時の音響時間5.3mSに近い。筋肉や靱帯が皮膚面を介して音として放出していると考えられる。
4)半値時間
半値時間は、3mSで、音響時間のほぼ1/2であり、3dbの減衰振動特性である。さらにキャビテーションの多数が次々と崩壊するのでは無く、単発の崩壊による振動である。
5)共振周波数
単音ではなく次数共振を伴なった複合音である。2次共振と3次共振まで、ほぼ計算通りの周波数であり、高域にもエネルギーを持った速い力が加わっている。4次以上の共振はローパス特性(極周波数の存在と低レベルのため正確に測定されていない。)と減衰により見られない。この速い力の発生にキャビテーションは、適しておりキャビテーションの崩壊によるエネルギーが音に変換されたと考えられる。
6)共振周波数のパワーレベル
1次共振から2次共振は、−8.4db、2次共振から3次共振は、−7.8dbと次数毎に8dbの減衰が見られる。発声で見られるような−20dbの高周波成分の減少と照らし合わせると−8.4dbに対して−6db、−7.8dbに対して−2.6dbとなるが、ばらつき範囲を考えると妥当な減衰値であり関節構造物全体で次数振動していると考えられる。
7)極周波数
5KHz付近に減衰極が見られる。筋肉や靱帯などの減衰特性と考えられる。

図15 クラッキング音の初期発生
はじめにP1・P2・P3
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