「お風呂場で…」  第29話
 霊柩車に乗る両親を見ながら、後悔するべきだと思う。
 感情はなく、後悔もなく、ただ無感情に自分と良心を見送った。
 父の顔は青く、母は諦めたような感情の見えない顔をしていた。
 自分とは多分違う無表情だった。

 「やっぱり水着って変だよ…」
 ふと、つぶやいた。
 「そう…」
 死に神サンは寂しそうにいった。
 もしこれが八つ当たりだとしたら、意地悪って感情じゃないんだな。と思った

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