「むしむし☆パニック!」 最終話
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それから二日間のたうち、苦しんで私は死にました。 外れた肩の痛みはひどく、疼くたびに私は無理矢理に冷静になりました。 そして何度も何度も、私がお母さんに何をしたのかを考えました。 でも、答えは出ませんでした。 目を閉じる少し前に気がつきました。 何も答えが出せない私にお母さんは耐えられなかったんだ。 それからひたすら言葉に出せなくても、お母さんに謝り続けました。 腕の傷から沸いたウジは一日でずいぶん大きくなりました。 ひどいなぁ。私まだ生きてるのになぁ。 でも、それは悲しくはありませんでした。何よりも悲しかったのは とても小さなウジ虫がお母さんから落ちてくることでした。 お母さんを食べないで欲しい せめて、私が生きている間だけはお母さんを食べないで欲しい。 のどが渇いた。 動けない。 もう頭が上がらない。 目が開かない。 お母さんを食べないで欲しい。 腕の傷がくっすぐったいなぁ。 私は少し目を開けようとして、また目を閉じた。 <了> |