全宅連 「マザーズオークション」公認
新たな選択肢確保 市場の透明性促進へ

 全国宅地建物取引業協会連合会(全宅連・藤田和夫会長)は6月11日、同団体が公認する不動産インターネットオークションの第一号として、アイディーユー(池添吉則副社長)が運営する「マザーズオークション」を認定した。
 不動産業発展のためには、消費者保護の観点から、透明性の高いネットオークション市場の整備が必要と判断した。一定の基準を満たしたサイトを公認することで、オークション取引市場の育成を目指す。会員業者にとっては不動産取引形態の選択肢が増える。アイディーユーにとっては、マザーズオークションの利用者拡大につながる。
6月1日から公募を開始し、第三者を交えた審査委員会で、アイディーユーを認定した。今回、申請があったのは同社のみ。公募は引き続き行う。今後、全宅連では、会員向けにオークションに関するセミナーを実施し、普及を図る。また、オークションへの出展に際し必要なデューデリジェンスの内容については、両者で詳細を詰めていく。
 藤田会長は、「これからの時代、消費者に対しては市場の透明性がますます重要になっていく。相対取引も透明性が低いとは思わないが、根付けの部分は分かりにくいかもしれない。オークションは、価格形成の面で消費者にとって分かりやすい。全宅連としても避けて通れない案件だった。費用・人的面から、公認制度を取ることにした」と語った。
 また、「市場を健全に育成していくためには、金融商品取引法のような役割を持つ不動産取引法が必要になる」との見解も示した。さらに「本来なら(オークションの公認などは)国がやるべきことともいえるわけだが、全宅連が代わりに推進していくことになった」とも語った。
 全宅連は昨年11月、アイディーユーとネットオークションの利用・普及を目的とした協定を結び、相互にオークションについて研究・協議してきた。また、今年3月には協会内に「不動産オークションに関する研究会」とワーキンググループを設置。オークション出展の技術基準や公認基準を検討してきた。


株式会社フジヤ
〒520−0046
滋賀県大津市長等2丁目3−28
TEL 077-525-2233 FAX 077-523-5392