ゴーヤとひまわり 〜緑のカーテン〜

 この夏は緑のカーテンが大流行しそうだ。ゴーヤやヘチマなどの、つる性で葉が大きく数多くなる植物を庭やベランダなどで育て、直射日光を遮るカーテンの機能を持たせる。果実収穫もあるから「一石二鳥」だ。数年前からブームの兆しがあったが、それに加速がかかり、目下、タネや苗木が売り切れ、品薄状態なのだという。
 きっかけは、言わずと知れた電力不足。「冷房の設定温度は28度に」とか、「エアコンは止めて扇風機に」といった節電対策だけでなく、地球環境に優しい自然植物の活用に目覚めた人たちが増えていることを裏付ける。少子宅ベランダにも1本のゴーヤの苗木がすくすくと成育、人の腰の高さを越えた。どこまで伸びるか、つるを絡ませる「舞台装置」を考えながら、毎日たっぷり水やりに精を出す。
 夏の植物といえばひまわり。放射性セシウムを吸収する力があるといわれ、こちらも注目株である。チェルノブイリでも活躍した。福島第1原発から300キロ離れた神奈川県南足柄市の新茶から放射性物質が検出されて驚き。汚染がどこまで広がっているのか、何ともやるせない。
 ひまわりは大きな花と食料(油)になるタネが売り物だったが、これからは新たな使命を担うことになる。「土壌を改善するための大切な植物」として。ひまわりを植える動きは、福島だけにとどまらない、大きなうねりになりそうだ。


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