女性パワーで売上UP
最終目的見据えた舵を
フィールド作りの課題


 女性活用は、政府の重点施策の1つです。
 05年に閣議決定した「男女共同参画基本計画」では、20年までに女性管理職の比率を30%まで拡大する方針や、仕事と家庭・地域生活の両立支援などが決定されました。また、「改正男女雇用機会均等法」が施行されるなど、女性が社会で活躍するためのフィールドは着実に整えられつつあります。
 これを受けて、数年前から企業に「女性活躍推進室」が設立され始めました。推進室に課せられた使命は様々で、統括する部署も人事部や総務、経営企画室など、企業ごとに異なっています。

失敗するケースとは

 しかし、華々しく立ち上げられた「女性活躍推進室」の活動状況は芳しくなく、自他共に「成果が上がっている」と評価されているごくわずかであるというのが現状です。
 こうした状況は、当然にも思えます。なぜなら、多くの場合、上層部からのトップダウンで女性活躍推進室の発足が命じられ、明確な方針や具体策が示されないまま、「いったい何をどう変えていきたいのか」、あるいは、「どこから手をつけてよいのか」が分からないままスタートしているからです。
 また、白羽の矢を立てられた女性リーダーと、チームのメンバー(男女)が意見を出し合ってはみるものの、女性たちの意見は自己主張や各論に終始しがちで、男性たちは話し合いの糸口が見つからず、話し合い自体がかみ合わないという問題もあります。このように、最終形が見えていないチームの舵取り手は、難航するものです。

バランス性が重要

 一方で、うまくいっているケースは、重厚な男性社会や組織の特性を非常によく理解している、男性的な思考ができる女性リーダーが存在する企業です。生活者に近い目線を持つ女性を生かすためには、しっかりと両者を俯瞰し、バランスよく現場の意見を融合させていく術が必要なのです。
  そもそも、女性が活躍する企業は、パフォーマンス(経営業績)が高いという特徴があります。それを目指して、あらゆる企業が女性の活用をスタートさせています。しかし、目的が達成されないままさまよっている企業が多いのは、嘆かわしいことです。


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