住宅営業の「仕事」とは・・・
売ることではなく「問題解決」

 住宅・不動産業界に限らず、そもそも企業は何のために存在するのだろうか。少なくとも、商品やサービスを売るためだけに存在しているのではないはずだ。
 ある時はその道の専門家として豊富な知識を提供し、またある時はコンサルタントとして全体を俯瞰する視点が求められる。つまり、顧客が抱える問題点を解決することにこそ、企業の存在価値があるのではないだろうか。
 しかしながら、住宅・不動産業界の営業には、まだまだ「売り込み中心」のアプローチが数多く見受けられる。ここに専門家として顧客の問題解決に取り組む姿勢は皆無といってよい。これからの営業は、「売り込み」をやめ、専門家として顧客の問題解決に取り組むことが求められているのだ。

「専門家」として伝えるべきこと

 特に近年では、インターネットの普及により、顧客は住宅に関する知識を簡単に手に入れることができる。営業マンと消費者との間にあった知識の差は、徐々に埋まってきているのだ。ネットだけによる住宅購入も増えている。このような環境変化の中、住宅・不動産業界の営業マンは、インターネットでは手に入らない独自の「価値」を顧客に対して打ち出していかなければならない。
 では、独自の「価値」はどこから生まれるのであろうか。私は、営業マンが顧客に提供する「情報」であると考える。顧客の迷いが大きければ大きいほど、提供する情報が専門家としての価値を決定付けるのだ。
 実際、「成功」を収めている住宅営業マンは、「自分たちの最も重要な仕事の一つは、お客さまに対する情報提供である」と言い切っている。

「売りたい」っではなく「買いたい」の話を

 しかし、それを闇雲に行っても意味はない。提供すrものが、「顧客の問題解決」に役立つものでなければ情報をとは呼べない。なぜなら、情報提供を行っていくうえでの最終目標が、「信頼関係の構築」であるからだ。
 では、どのような情報を提供すれば、専門家との認知度が高まり、成果につながるのだろうか。情報提供の内容に明確な正解・不正解はないが、様々なテストの結果、成果につながる情報提供にはある一つの決まりがある。
 それは、「あなたが売りたいものの話をするのではなく、「顧客が買いたいもの」の話をするということだ。つまり、あなたが行うべき情報提供は、「お客さまのため」であるべきなのだ。あなたは、住宅業界の専門家としての知識を駆使して、顧客の問題解決に力を注ぐ。顧客はあなたからの情報を得ながら、問題を解決し、あなたへの信頼を深め、新居での生活への夢を膨らませる。無理して売り込む必要はない。今の物件が顧客のニーズを満たしているなら自然と商談は進む。そうでなければ違う提案をすればよい。
 このような積み重ねが、あなたのファンを増やすことになる。営業の仕事が、商品を売ることではなく、「問題解決」だと理解すれば、仕事への取り組みが大きく変わるのではないだろうか。


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