いまさら聞けない、メールの基本

時短&伝わる!電子メール作成のコツ

■ビジネスメールでお困りごとはありますか?

 文書に比べると、ビジネスの場に登場してまだ日が浅い電子メールは、誰に教えてもらったわけでもなく、悩みながら自己流で使ってきたため、不安を持つ方が多いコミュニケーションツールです。ここでは、なるべく時間をかけず、相手にしっかりと伝わるビジネスメールを作成するためのポイントをお伝えしていきます。

■あなたのメールの現状は?

 まずは、現状把握からスタートです。図表1のチェックリストを実施してみましょう。
 いかがでしたか?はい、もちろん1つでもイエスだと、残念メールです。これから課題を1つずつクリアして、「時短&伝わるメール」にチェンジしましょう!

図表1 ビジネスメール・現状チェック

項  目 チェック
件名 件名(タイトル)をつけずに送信することがある
件名(タイトル)はいつも同じだ
本文 本文の冒頭に宛名は書いていない
アドレスで分かるので、会社名・名前は名乗っていない
1文の長さは気にしていない
日付に曜日を入れていない
顔文字や、☆、♪ などの記号を使っている
@、`、梶@などの、丸付き数字・省略記号を使っている
見やすさ 長い文章でも、途中では改行しない
10 空白行は空けずに作成している
11 中央揃え、右揃えを使っている
その他 12 署名は入れていない
13 署名の内容・デザインは、社内で統一していない
14 添付ファイルのサイズを確認せずに送っている
15 受信してから返信までの期限の目安を決めていない

■メール本文をパーツで組み立てる

 手始めに、「メール本文の構成」を確認して、過不足なく読みやすいメールを作りましょう。
 ビジネス文書と比較しながら、全体の流れを確認しましょう。
 ビジネスメールの本文は、主に6つのパーツから成り立ちます。

@宛名・・・1つのメールアドレスを共有している場合もあるので、冒頭に宛名を記載します。
A挨拶・名乗り・・・メールアドレスだけでは送信者が分かりにくいので、名前を名乗ります。ビジネス文書とは違い、形式張った挨拶は不要です。
B目的・テーマ・・・相手の時間を奪わないために、内容の冒頭には、メールを送った目的を記載します。
C本文内容・・・長い文章は読み解く労力を要します。1つの文は長くても50字以内を目安にし、それ以上は、文を分けて記載します。
D結び・・・Aと同じく、形式張った挨拶は不要ですが、ひとこと添えましょう。
E署名・・・基本は名刺と同じ項目を記載します。

 さらに、次の3点で見た目の分かりやすさがアップし、読みやすさが増します。
●改行・・・1行は、長くても30字以内にして、区切りがよいところで改行します。
●空白行・・・内容のまとまりが目立つように、2〜3行ごとに1行の空白を入れます。
●箇条書き・・・行頭に、連番を振る、「・」、「■」などの記号を置くなどして、分かりやすくします。

 構成と見た目のポイントを押さえるだけで、作成中に何を伝えたいのか分からなくなったり、何度も書き直しをするなど、1通の作成に時間がかかるのを防ぎます。

■メールでは使えない文字

 本文の基本構成をおさらいしたら、今回もう1点ご紹介するポイントがあります。「メールでは使えない文字」について押さえておきましょう。
 図表2の@〜Dは、すべて文字化け(受信者がメールを開いたら、文字が記号などの別の文字に置き換わってしまうこと)の可能性がある文字です。
 「文字化け」は、相手と自分の送受信の環境(使用するソフトウェアの違いなど)によって、文字を符号化する「文字コード」の種類が異なるために起こります。文字化けの可能性がある文字は使わずに、別の文字で代替します。

図表3 メールでは使えない文字

使えない文字 代替アイデア
@半角カタカナ ア イ ウ エ オ  ⇒全角を使用
 ア イ ウ エ オ 
Aローマ数字 T U V W X 
@ A B C D 
⇒反価格アルファベットで代用する
B丸付き数字 @ A B C D  ⇒数字と括弧で代用する
⇒ピリオドやスペースで区切る
 (1)(2)(3) 1.2.3. 1 2 
C省略記号
 単位表記
梶@(財)
a cm
⇒括弧を使う (株)、(財)
 ※相手には括弧表記は失礼
⇒正式名称を使う
 株式会社、財団法人、センチメートル 
D携帯電話
 の絵文字
⇒使用できない

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