絣の制作工程は、次の13の工程から成り立っています。

  1. 図案設計
  2. 整経
  3. 絣括り
  4. 染色下準備
  5. 染色
  6. 天日乾燥
  7. たて糸の柄合わせ
  8. あぜ割り
  9. 筬通し
  10. 機巻き
  11. たて継ぎ
  12. 機織り
  13. 織り上がり
1.図案設計 柄に応じ、染める本数、染める場所、ずらし方を設計します。
2.整経 機経台(はたへだい)で設計した生地が織り上がるだけのたて糸の準備をする作業です。必要なたて糸本数のうち、染める柄ごとに本数分けします。一度にたて糸約100m分の準備が可能です。
3.絣括り 絣糸を作るための作業です。絣柄の長さに応じて染める部分と染めない部分に分けます。染める部分の上・下を防染のため綿糸で括ります。
4.染色下準備 染める部分を手で持ちやすい大きさにまとめます。

5.染色 下準備したものをひとつずつ手で染めます。染め足が長くなり過ぎないよう糸括りの部分を越えない注意が必要です。染料は、堅牢度の強い硫化染料を使用しています。
6.天日乾燥 染め上がったら充分水洗いし脱水して天日乾燥します。
1回に1色ずつ染めますので、色数に応じて4→5→6の工程を繰り返します。
7.たて糸の柄合わせ 乾燥後、括り糸をほどきたて糸の乱れを直しながら柄ごとに分けます。絣部分がうまく柄に揃うよう基準の印を合わせながら整えていきます。ずらし柄の場合はこの工程でずらします。




8.あぜ割り 設計図に基づき各柄の本数を順番に並べていきます。
9.筬通し たて糸を2本ずつ筬に通します。この時の筬は、仮の筬です。
10.機巻き これまでの工程を経てきたたて糸をまっすぐにさばきながらたいこに巻き取り直します。


11.たて継ぎ 織機にたて糸を仕掛けます。前に織った残りのたて糸に新しく織るたて糸を継ぎます。
12.機織り 自動でよこ糸を打ち込んでいきます。力織機ですが1日10〜20mしか織り上がりません。



13.織り上がり 織り上がった生地は、整理工場で仕上げをします。仕上がり風合いに応じてもみ込んだり柔軟剤をかけたり、糸の毛羽をふせぐため毛焼きをしたりします。

このようにして、ようやく絣生地が仕上がります。

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