受賞者紹介 (第11回受賞当時)
シア・シウ・チン氏 (マレーシア・40歳)
 ■ 現 職
障害者のための美しき門の会
  エグゼクティブ・ディレクター
 ■ 略 歴
1993年 「美しき門」の活動開始
1995年 「美しき門」の初の施設として、「自立した生活」 を基本理念とするグループホームをペタリン・ジャヤに設立。以降、同様の施設をマレーシアの6ケ所に設立
2003年 「美しい門」が財団として承認される
 ■ 主要な活動実績
障害者が地域社会で自らの力であらゆる分野で自立した生活を送るために、障害者を全面的にそして直接的にサポートするプログラムをマレーシアで初めて実施するなど、障害者支援の分野で先駆的な取り組みを実施している。
国家経済発展計画(マレーシア計画)に関する包括的な提言を行う委員会の議長を務め、2000年に障害者の視点から、障害者問題に関する提言を行った。これが「ビヨンド2000:障害者のための機会の平等と権利」として出版され、現在も政府組織が障害者問題に取り組む際のガイドラインとして重視されており、障害者の権利擁護においても貢献してきた。
障害者が重視する雇用分野においても、各種の障害者組織とNGOとの間で調整を行う委員会の議長を務め、そのリーダーとして、力強く社会に訴える活動を始めた。
 また、2001年には、政府に対して、障害者の雇用問題に関する提言を行い、こうした活動や提言がきっかけとなって、人的資源省は、社会の意識啓発を目的としたセミナーや就職フェアを毎年開催するようになり、障害者の雇用促進に尽力してきた。
障害者問題に対する啓蒙活動の一環として、マレーシア全土にわたり、障害者の権利と平等をアピールする芸術活動を推進している。
 ■ 今後の活動
現在、障害者に関する法律、国家の障害者政策、計画などの立案の只中にあって、障害者の意見を反映することこそが重要であり、自らの経験と実際的な専門知識を有する同氏の協力は欠かせない。また、障害者の社会参画の支援を行うことが重視されるようになっている中、「美しき門の会」のリーダーとして、現実的なプログラムを展開していく上で大きな役割を果たすことが期待される。