太鼓まわし2(毎年、7月18日)

民芸保存会 

民芸保存会は、葛川の青年(といっても高齢化がかなり進んでいます)で構成される組織です。毎年、この祭りを主催しています。祭りの前には、10日間ほど練習をして本番に備えます。後継者の育成ということで、葛川の中学生も参加しています。平成25年度、民芸保存会の活動が認められて、賞を滋賀県から頂きました。


  
太鼓まわしの練習 太鼓 ササラ


 一定の場所が確保されると、拝殿番が大太鼓をころがしながら、堂内へ運び込む。ここでクライマックスを迎える。ひとりの若者が大太鼓のかんぬきを片手で持ちながら、自分の身体を心棒にして、2度3度とまわす。三の滝壷で、桂の霊木がうねるさまを表現しているのである。やがて、太鼓が斜めにピタッと止められる。常喜・常満が「大聖不動明、これに乗らっしゃろう!」と大声で叫ぶと、行者が太鼓に乗り、前方にいきおいよく跳びはねる。相応が壷に飛び込む姿の再現である。これは大変危険な瞬間であり、かかとの骨折や足の怪我も珍しくない。行者たちにとっては、まさに自分の身体をかけた行なのである。なにせ、周りには、提灯の火以外に明かりはない。ほとんど真っ暗であり、その中に写真のフラッシュの閃光が光る中なので、おそらく飛ぶ瞬間は、平衡感覚も失ってしまう場合があるのだろう。この暗闇の中で、行事はどんどん進んでいく。堂内はものすごい熱気で、暑くてたまらない。人に押され、悲鳴ともつかぬどよめきがあちこちでおこる。一人が跳びはねるとまた太鼓がまわされる。大きな太鼓だけに、近くに寄るのは危険である。それだけに、警護のササラ竹を持つ若者も真剣だ。跳ぶこと十数回、興奮さめやらぬ中、太鼓まわしは終了する。