滋賀会館 チケットピア チケットセゾン アルプラザ各くらしのサービスセンター (草津・ビバシティ彦根) |
私たちが住んでいる滋賀県は、古来より淡海(近江)国と称し、日本―の太湖である琵琶湖をまん中にたたえて、淡々とした気候・風土豊かな土地柄であります。 とくに水は淡海の人々にとって何よりも貴い恩恵として大切にされてきました。田用水の共有や水上交通といつた水産業といった水産業とともに独自の水文化を築きあげ、また、その水の根源は森林にあると考えられてきたことにより森の文化も合わせもっておりました。その中でもとりわけ鎮守の森は、古くから神聖なものとして大切に保たれてまいりました。 祖先は私たち生命の源となる森に神が宿ると考え、そこで粛々と祭りをおこない、共有の神聖な宝として鎮守の森を尊んできたのも自然のなりゆきであったからでしよう。 また、万葉のむかしに神社のことを、とりわけ“モリ”と呼ばせていたことを考え合わせると、森こそ神社の根源であり、森なくして神社はありえなかったとも言えるではないでしょうか。 よって、日本人は森林を育てることで文化をはぐくみ、森の恵みである水をいただき米をつくってまいりました。日本人は自然を敬うことで自然とみごとに調和してきたわけです。 しかし近年、急激な都市化の波により樹木はつぎつぎに伐採され、街はコンクリートで覆われ、今や動植物にとって鎮守の森は、生態系の残る貴重なオアシスとなり、現代人にとっては、かけがえのない心の再生工場といった感がつよくあります。 琵琶湖では、水質汚染にみる環境破壊は年々悪化をたどり、近年赤潮やアオコが多発している現状については、湖の死期が近づいている指標とも言われております。 また、世界的にみても地球温暖化や森林破壊など地球の環境は確実に悪化しておりますことは周知の事実であります。 今、琵琶湖のほとりに住む青年神職が鎮守の森からこの国の未来について考えます。このかけがえのない麗しい自然とふるさとの心を子供たちに伝えていかなければならないと・・・。 琵琶湖は近畿1,400万人の大切な水瓶です。その琵琶湖のほとりの鎮守の森だからこそ、自然のもつ大切さについて発信できることがあるのではないかと私たちは考えます。 このたび滋賀県神道青年会では、東儀秀樹先生の雅やかで新しい音楽性に共感し、作品から奏でられる爽やかで心地よい安らぎ感と、反して心を揺さぶるような躍動感あふれる響きには、鎮守の森のイメージと見事にマッチするものがあると確信し、平成11年の当会創立50周年の記念に先生をぜひともお迎えして、コンサートを開催したいと発起して企画した次第です。 |
PROFILE 1959年10月12日 東京生まれ 商社勤務の父の仕事の関係により、幼少期をタイ、メキシコで過ごし、ロック、クラシック、ジャズなどを吸収しながら成長。 高校を卒業後、宮内庁式部職雅楽部の楽生科で雅楽を学び、1986年に楽師となる。 楽部では、篳篥(ひちりき)を主に、琵琶、鼓類、歌、舞、チェロを担当。宮中儀式や皇居において行われる雅楽演奏会などに出演する他、海外での公演にも参加し、伝統ある宮中雅楽の継承者として、日本の伝統文化の紹介と国際親善の役割の一翼を担ってきた。 その一方で、ピアノやシンセサイザー、コンピューターと共に、雅楽の持ち味を生かした独自の曲の創作にも情熱を傾け、日本古来の伝統と新しいものの調和のなかに拡がる、音楽の宇宙を表現してきた。 1996年1月には、その制作活動の初めての集大成とも言うべき、デビューアルバム「東儀秀樹」が発売され、各新聞、雑誌、TV、ラジオなど広くマスコミで紹介され、脚光を浴び反響を呼んだ。 同年9月、宮内庁楽部を退職。10月に細野春臣とのジョイント曲や、音楽を担当し、舞手としても出演した映画「風のかたみ」のテーマ曲などを含むセカンドアルバム「モード・オブ・ライジング・サン」が発売された。 1997年には、ますます活躍の場を拡げつつ、8月に3枚目のアルバム「幻奏譜」を発売。現代における“雅楽”を追求しながら、サントリー《三ツ星紅茶》のCM曲を担当したり、サントリー《のほほん茶》に出演したり(BGMも本人演奏)、バレエダンサー熊川哲也を始めとする異業種のアーティストとジョイントするなど、他に類を見ないアーティストとして大いに注目されている。 最新のアルバムは1998年2月25日に発売となった4枚目のアルバム 「TOGISM(トーギズム)」。 東儀秀樹さんのオフィシャル・ホームページはこちら |