もしも、イードの惨劇に、アルテナではなくリーフが居合わせていたら。

 もしも、イードの惨劇に、アルテナではなくリーフが居合わせていたらという、いわゆるif妄想です。
 管理人の空想と想像ですので、こういうことを考えている人もいるんだということで、笑って読み流してください。この空想には、フィン×アルテナ要素が多く含まれています。
 また、FE聖戦とトラキア776両方のネタバレがありますので、ご注意ください。

   空想
ランスリッター出陣  何かを予感していたのか、小さなリーフ王子はエスリンと離れることを泣いて嫌がります。困ったエスリンですが、結局は息子を同行させることに。武器だけでなく、赤ちゃんセット(おしめ等)も持っていったかもしれません。
 リーフが行くなら私も、とアルテナは訴えますが、当然、反対されます。お姉ちゃんは、我慢してフィンとお留守番。城門で出発を見送ったのが、親と子の永遠の別れとなりました。
イードの惨劇  トラキア竜騎士の攻撃を受け、王太子キュアンに率いられたランスリッターは壊滅。エスリンに守られたリーフだけが生き残ります。
 泣き続ける赤ん坊の体には、ノヴァとバルドの聖痕がありました。彼がゲイボルグを扱えれば、もちろん戦力となりますし、レンスターの王族とゲイボルグの存在は、トラキア半島の将来を考えれば、いくらでも使い道があります。結局、トラバントはリーフを連れ帰ることにしました。
生い立ち(アルテナ)  レンスター落城から、トラ7でリーフがたどったものとほぼ同じ道のりをたどりますが、アルテナは年齢のおかげで両親のことやレンスター落城の様子をいくらか覚えています。
 そのため、国と家族の仇であるトラキアや帝国に対する姿勢は、やや厳しいものになるかもしれません。アウグストやフィンに諌められることもあるでしょうが、持って生まれた性格か、非情に徹することもできないでしょう。
 武器はゲイボルグを除き、キュアンのものを受け継ぎます。クラスはランスナイト→デュークナイト。プリンセス→マスターナイトでゲイボルグ持ちですと、強すぎる気が。
 それにしても、ラケシスやエーヴェルの協力があったとはいえ、女の子二人の面倒を見ることになったフィンの苦労は並大抵のものではなかったでしょうね。
生い立ち(リーフ)  トラバントの息子として育てられるリーフ。兄アリオーンがグングニルを継承するので、弟である自分が神器を扱えないのは当然だと思っています。
 クラスはドラゴンナイト→ドラゴンマスター。母エスリンの武器と、どうしても使うことのできない槍を一本、所持しています。それこそがゲイボルグなのですが、リーフはその正体を知りません。ゲイボルグを扱えないのは自分の力が足りないからだと考え、鍛錬を重ねます。
 リーフがゲイボルグを扱えないのは、トラバントにとって期待はずれでしたが、だからといって、トラキアのために働こうとする息子を放逐しようなどとは思いません。ただ、リーフが他人(敵や弱者)に向ける優しさが、トラバントの目には歯がゆく、ときには苛立たしく映ります。
姉弟の再会  長い戦いの末にレンスターとマンスターを解放したアルテナ。セリス率いる解放軍とともに、トラキア王国に攻めこみます。
 迎え撃つはトラキアの竜騎士。戦いを避けられないものかと悩みながら指揮を取るリーフ。しかし、ゲイボルグの聖光イベントがなかったため、フィンやアルテナは彼の正体を知らないまま戦闘に。
 1 アルテナとリーフの一騎打ち→ゲイボルグが光る→まさか、あなたは……!
 2 アウグストかレヴィンがリーフの捕獲を提案→リーフ捕まる→武器回収→この槍は……。
 そんな感じでリーフの正体が判明。体の聖痕とゲイボルグが、動かぬ証拠です。1の場合は城に戻ってトラバントに真偽を確かめることができるでしょうが、2の場合は、リーフが解放軍の使者に同行して交渉を拒まれたことから、父や兄に疑問を持ちはじめる……という流れでしょうか。
 トラキアを追われるようにリーフは解放軍に加わり、アルテナにゲイボルグを手渡します。レンスターに、ゲイボルグとリーフが戻ったことを喜んで、フィンはひそかに涙ぐむのでした。
 イードの惨劇当時、赤ん坊だったリーフは、アルテナやフィンのことを当然、覚えていません。しかし、自分のために何くれとなく世話を焼いてくれる二人と次第に打ち解けてゆき、やがては姉弟水入らずの時間を過ごせるようになります。
 そんな彼の気がかりは、行方不明となった義兄アリオーンのこと。バーハラの戦いでアリオーンを説得するのは、リーフの役目となります。
聖戦後  アルテナが新トラキア王国の女王として即位し、リーフは旧トラキア領を委ねられます。
 神器ゲイボルグを持つ彼女が統一トラキアの王になったことで、ノヴァがダインを下したという印象を、より強く人々に与えるかもしれませんが、南北の融和を願う彼女の姿勢や、リーフたちの尽力が、民衆の心をまとめあげます。
恋の行方(アルテナ)  アルテナは、ナンナやサラをはじめとした女性陣に常に囲まれています。何となくですが、年下の女性に人気がありそうなので。
 当然、アルテナに近づこうとする男性は、彼女たちの御眼鏡に適わなくてはなりませんし、姉代わりのセルフィナと守役のフィンに認めてもらわねば、お付き合いは許してもらえません。
 政略の面で結婚相手を考えれば、第一候補はアリオーン。それ以外ならば、父親の家を継ぐ必要がなく、かつ聖戦士の血を引いている人間(たとえばレックスに子どもがいる場合の斧兄弟など)が候補に上がるかと思われます。
 ifでフィン×アルテナを成立させる……正史(聖戦、トラ7)に比べると、ifのフィン×アルテナはアルテナ→フィンの要素がかなり強いように思われます。アルスターに滞在していたころまでは、本気で「大きくなったら、フィンのお嫁さんになる」と宣言していたことでしょう。周りの大人たちは、そんなアルテナを微笑ましく見守っていますが、彼女は本気です。アルテナのフィンへの思いは、成長とともに募り、確かなものへと育ちます。
 ところがフィンは、アルテナの初恋相手がどうやら自分らしいと自覚しているものの、彼女が成長してもなお自分に思いを寄せているとは想像もしていません。姫には祖国復興とトラキア半島統一を成し遂げたあとで、良い相手と結ばれてもらいたいと考えています。酔った勢いで、「アルテナ様の花嫁衣裳を目にするまでは死ねない」などと言っているかもしれません。
 当然、フィンが旅に出ると言い出した日には大騒動、修羅場です。フィンには自分の側にいて欲しい。けれども、フィンの望みは叶えたい。葛藤のうちに感情が昂ぶり、ついにアルテナは自分の気持ちをフィンにぶつけます。突然の告白に驚くフィンですが、セルフィナあたりは本当に気づいてなかったのかと呆れています。
 立場や年齢のせいもあり、フィンはアルテナに好意を寄せられているという事実を受け入れることができません。家族に抱くような親愛の情を、恋愛のそれと誤解しているだけだと自分自身とアルテナに言い聞かせます。
 ここで大人しく引き下がり、フィンへの思いを秘めたまま政略結婚をするようなアルテナではありません。彼女はキュアンとエスリンの娘にして、「私は君を愛している」と言い切ったシグルドの姪なのです。逆に、フィンは私の心からの幸せを願ってはくれないのか、私が選んだ人が間違っているとでも言いたいのかと、フィンを押し切ってしまいます。
 かくして、民衆が祝福の声をあげるなか、ノヴァの女王と伝説の槍騎士の婚礼は厳かに執り行われます。二人は新王国の発展に力を注ぎ、子宝にも恵まれて、仲睦まじく過ごすのでした。
恋の行方(リーフ)  FE聖戦におけるアルテナの立場ならば、恋愛はしないのでは……というシステムの話は、横に置いておきます。
 トラキアの王子として育っていますから、エダやリノアンだけでなく、イシュタルやティニーといったフリージ関係者とも過去に交流があったかもしれません。
 解放軍に加入してからは、アルテナと過ごす時間をなるべく作ろうと心がけます。そのときに、姉の友人とのあいだに、何かが芽生えるかもしれません。たとえば、アルテナとともに自分の世話を焼いてくれるナンナといい仲に、とか。
 聖戦後に政略結婚をするならば、アルスターのミランダやフリージのティニー、リンダなど有力な候補だと考えられます。
 アルテナがアリオーンと結婚した場合は、兄の元婚約者であるリノアンを娶る可能性もありますが、一歩間違えればディーンも巻きこんだドロ沼に陥りそうな予感。


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