2024年モーニング感想部屋


五十二号  スカルズとフットットによる一年間の総括。酔っ払いに言っても効き目は薄そうですが、集合住宅ではお静かにお願いします。
 鹿島の優勝は現実。アルコールには、自分が存在している世界がどこなのか分からなくなる力もあるようです。まさか「福盛さんがETUに在籍していなかった世界線」もどこかに存在するのでは?(しません)
 リーグ戦の最終順位は、3位はガンナーズ、4位は東京ヴィクトリーでした。5位に清水が入ったことに、少し驚きました。清水は監督のキャラが濃かった記憶がありますが、もしかしたら天宮杯で再戦するのかもしれません。
 清水の大谷君はU−22世代に呼ばれていたと記憶していますが、ETUからは椿君と赤崎君が呼ばれました。椿君はA代表でミスをした分を、U−22で挽回する展開になりそうですが、天宮杯とETUが気になって仕方がないので、U−22編は手短にお願いしたいものです。
 リーグジャパンアウォーズ! モーニング感想で、シーズン後のアウォーズ的なイベントを描いて欲しいと綴ったことがありますが、実現するとは思いませんでした。ひょっとして「たつみかんとく(タキシードのすがた)」も見られますかね……? ETUからも呼ばれている選手がいるでしょうし、タキシード姿を期待していいですかね? スタッフ(有里ちゃん)はおめかしするのでしょうか……?
 リーグを締めくくる祭典ということは、他のクラブの監督や選手の盛装も期待していいのでしょうか? サッカー選手は鍛えていて体格が良いので、タキシードも和装もかっこよく着こなせると思います。何年か前のJリーグアウォーズでは、紋付き袴で登場した選手が話題になりましたから、リーグジャパンアウォーズには、オリエンタルなKIMONOに憧れて、ばっちり着込んでくる外国人選手がいるかもしれません。

 次号はK2が出張掲載。昔の週刊少年ジャンプには、実際の内容とは大きくかけ離れたいわゆる「ウソ予告」が当たり前のように掲載されていましたが、この雑誌は講談社の週刊モーニングで、作者は真船先生です。掲載されるKと龍太郎の話が楽しみです。
 前回の出張掲載時は「リエゾン」や「アンメット」とコラボしていたので、今回も特別企画に期待したいです。
六十五巻  鹿島の十番の安藤さんはめっちゃフレンドリーで、メディアから人気。確かに五味さんや岩淵さんは、独特のオーラがあるというか、話しかけづらい雰囲気を醸し出しています。そして安藤さんの「わざわざ鹿島まで」という言葉に、関東の交通事情が察せられました。千葉や埼玉、神奈川あたりは、東京の都心部から電車で行けそうですが、茨城はちょっとよく分からないというか、車がないとアクセスが悪そうなイメージがあります(※関東に詳しくない管理人個人の印象です)。
 野次とか言ってるコシさん見たくない! ピッチを去ってもなお身の内に燻る村越さんの闘志が、思わぬ事態を引き起こしかけていました……。若くして重責を背負ったために、重厚・厳格なイメージのある村越さんですが、生まれ持った気質は陽気でたまにやらかしもする体育会系男子なのかもしれません。
 ですがピッチから攻撃する手段と言って思いつくのは、野次を飛ばすか、飛んできたボールを蹴り返してゴールに叩きこむ(革靴だとなお良し)ぐらいしか思い浮かびません。審判に退席を命じられそうですが。
 後藤さんは三十九歳独身で、ETUのGMを二年勤めています。そして王子と赤崎君は、ETUで二年一緒にプレーしていたと記憶しています。人は不惑に差し掛かると、三十代後半の出来事でも「若かった」と感じられるものなのでしょうか。少なくとも、後藤さんには福盛さんを見て思うところがあることが分かり、安堵しました。「福盛さんがETUに在籍していた世界線」と「福盛さんがETUに在籍していなかった世界線」が交錯しているのではないかと考えるほど、王子を除くETUの人々は福盛さんのことが眼中になかったので。
 もし、天宮杯でETUと鹿島が再戦するならば、安藤さんや福盛さんがもっと掘り下げられるかもしれません。
五十一号  サポの乱入を不安がる夏木さん。選手とサポーター、とくにゴール裏との距離が近いということは、その気になれば簡単に境界線を越えられるということです。実際に、足をかけているスカルズメンバーもいますものね。
 やっぱり俺、ビックリするぐらい人気者だね。達海監督……。ですが、急な話で動揺させて申し訳ないと謝ることができただけ、彼もこの一年で人間的に成長したのかもしれません。
 ちくしょう! おまえのこと大好きだよ。その叫びに、達海猛という人物に対するサポーターの思いが凝縮されているような気がしました。大好き。ともに戦いたい。だから、いなくなるのは寂しい、悲しい。今も昔もそうだったから、何も言わずにいなくなったことに腹が立った。
 連載初期に、村越さんが達海さんに対して抱え続けていた感情は、達海猛の退団によって潰れた期待や可能性の裏返しなのでしょう。そのように考えれば、ETUに関わったのはほぼ入れ違いなのに、達海猛に恨みを向けていた羽田さんはとんでもないことをしているなという気もしてきます。
 サポーターの愛情は、きちんと届いている。けれども。ワガママ人間であるという自己分析ができていることが、達海さんのタチの悪さです。引退試合でも無茶をしましたものね。そんな彼の姿を、顔を上げて見つめる有里ちゃんが、「達海のことが大好きで、それ以上にETUのことが大好き」な人たちの一人であることは間違いないありません。だからこそ、この物語で奇跡的にタツユリが成立したとしても、達海監督が有里ちゃんを浅草から連れ出すという結末にはならないのです。彼女はETUや広報の仕事を投げ捨てて、達海さんの手を取る女性ではないのですから(二次創作ではおいしくいただきますよ!)。
 ETUには天宮杯が残っている。残り四試合ということは、連載開始時の天皇杯のレギュレーションを参考にしているようです。達海監督のETUでの最後の戦いであるだけでなく、今のメンバーで挑むラストゲームでもありますから、涙と鼻水だらけでも、笑顔で終わりたいものです。
 後藤さんの不在は監督探しのためだった。達海監督のスタイルを引き継げる人物と言っても、都合良くそんな人物が現れるのか、堀田さんが疑問に思うのも当然です。連載の終盤に、新キャラが新監督として登場するとも思えませんし、ETUのコーチが昇格するのでなければ、候補となるのはETUと熱い勝負を繰り広げたリーグジャパンの監督の誰かでしょうか。個人的には、山形の佐倉監督あたりを予想します。磐田の倉茂監督も面白そうですが、年齢がネックかもしれませんね……。
五十号  永田会長の晴れ舞台。長いあいだETUを支えてきた人物として、彼の活躍を期待してきたのが、ホーム最終戦後のセレモニーという場面でようやく報われた気分です。
 例年は横断幕で怒られていた。名指しで辞職を求められるのは、フロントの人間にとって悲しいでしょうし、傷つくものです。レンタル移籍中の選手に完全移籍して欲しいとか、ホームタウンの近辺に家を買ってほしいとか、横断幕はそういう平和なものが望ましいのでしょうね。
 責任は誰にあるか。クラブ不振の責任を取ってフロントの人間が辞職をするというのは、フットボールの世界ではよくあることです。クラブの暗黒期とともにあった永田兄弟に、辞任を求める厳しい声が浴びせられてきたことは想像に難くありません。クラブによっては、親会社から別の人物が派遣されることもあるでしょう。しかし、親会社のないETUには、永田兄弟に代わってクラブのトップを勤められる人材が見つからなかったのかもしれません。それを考えれば、メディアや芸能関係とのパイプを太い持っていた津川会長をどこから引っ張ってきたのか、逆に気になります。
 ETUの会長は永田さんから笠野さんにバトンタッチ。笠野さんがついに年貢を納めたか……といった気持ちです。この後挨拶をする笠野さんはもちろん、家族にも、話は通っていることでしょう。勇退(で合っているのでしょうか?)を知らされた家族の反応、特に有里ちゃんの態度が気になるところです。
 達海監督のスピーチは、選手だけでなく対戦相手もイジる方向。リーグプレスカンファレンスの時は、後藤さんをイジっていたことを思い出します。
 ETUは強くなった。だから俺は監督をやめる。接続詞の「だから」を、ポジティブに解釈すれば、「達海がいなくても、十分に戦っていける」ということなのでしょうが、本当にそうなのかという疑問もわいてきます。もしかしたら天宮杯編は、達海監督がいなくてもETUというクラブは強いのだということを示す戦いになるのかもしれません。
 スタジアムには広報部の部長だけではなく、ドクターの姿もありました。彼女はクラブハウス常勤で、スタジアムには来ないものだと思っていましたが、ホーム最終節ともなると違うようです。
 達海監督のスピーチの場面で、広報部長と佐藤くん、ドクターは達海監督の方向を見ていますが、鼻を赤くした有里ちゃんは正面を見ています。十年前のあの日を思い出して、あえて達海監督を視界に入れないようにしているのかもしれません。
 慰留を請う人々のコールを受ける達海監督は、どこか満ち足りた笑顔を浮かべています。本人は良くても、サポーターの気持ちを考えると、隣のコマで副会長が口にした「暴動」が心配になりました。そこまで荒っぽいことにはならなくても、「達海がやめるのをやめるって言うまで帰らない!」人たちが夜遅くまでスタジアムに居残る可能性はあるかように思えます。
 今回、後藤GMの姿がありませんでした。ホーム最終節後のセレモニーという重大な場面では、永田兄弟や挨拶を控えている笠野さんの側が彼の定位置だと思うのですが、永田会長への花束を持って通路にでも控えているのでしょうか? 描かねばならない人物が多すぎて、ツジトモ先生が忘れていた……! という展開でなければよいのですが。
四十九号  連載再開。リーグジャパンのチェアマンは野々浦さん。過去に協会の偉い人が登場した記憶がありますが、リーグジャパンの偉い人の登場は、今回が初めてかもしれません(私が忘れているだけかもしれませんが)。
 アウェイ磐田の地で、鹿島の皆さんが優勝の喜びをかみ締めています。本拠地では優勝報告会や祝勝会の準備が進んでいるのでしょうね。
 これが戦ってる人のボディですか。猪瀬さんがアイルトンさんの内面(の脂肪)に切り込む発言を……! 鹿島の主導権争いがどのような結末を迎えるにせよ、この人たちには「それはそれ、これはこれ」と割り切れる度量があるというか、軽口を叩きあえる間柄が続くような気がします。
 五味さんに対するアイルトンさんの評価が、ものすごくポジティブです。海外に移籍する選手を、クラブを背負う人間として送り出すだけではなく、「ずっと鹿島の選手」という思いを持ち続ける。アイルトンさんはブラジルの方ですから、海外移籍に対する考えが、多くの日本人とはかけ離れているのかもしれません。ただ、もしETUの人々がそういう考えを持っていれば、近い将来、海外に飛び立つ椿君を温かく送り出すことができるのではないでしょうか。
 隅田川スタジアムで、ETUのホーム最終戦セレモニー開始。コンサート的なものを想像していたキョーコちゃんが可愛いです。お金のあるクラブならば、コンサートのようなスポットライトも可能かもしれません。
 今日は楽しく終われるといい。スカルズのお兄さんが分かりやすいフラグを! ETUのゴール裏が割れていたときも、コータ君たちに親切な人だったのに!
 ピッチサイドに立つ達海監督の後ろ姿で今回は終了。現役時代の彼には、大勢のサポーターに向かって、移籍の経緯や心情を話す機会がありませんでした。幼い有里ちゃんに語った「弱いチームをオレが強くする」という言葉は、彼の本心でしたけれども、全てではありませんでした。有里ちゃんは達海のファンでしたが、彼の突然の移籍を受け止めるには、幼すぎました。また、他のファンやサポーターと、達海移籍のショックや悲しみを共有することも、できませんでした。
 達海さんの退団報告が、現役時代の再現となるか、それともETUから海外に挑戦しようとする人々への良い手本になるかは、彼の言葉次第だと思いました。
四十四号  偶然か、それともわざとか。
 クラブの人間を集めるように求めたとき、達海は有里の顔を見ようとはしなかった。
 達海が移籍した日も、現役引退を決めた日も、有里には大粒の涙を流した過去がある。新たな旅立ちを決意した達海が目をそらすのも、無理のないことだろう。
 だが、記者会見とセレモニーを前に、泣いている暇はない。彼女にはETUの広報として、クラブで起きたことを世間に伝えるという仕事があるのだ。泣いて仕事の手を止めるようでは、プロとは言えない。
 スタジアムには、監督との別れを予想もしていない多くの人々が詰めかけている。その人たちに言葉を届け、その声を聞くために、有里は唇を引き結んだ。

 ロッカールームに全員集合。体を冷やすといけないから黒田さん服着てくださいという気持ちと、パンツはいてるなら、まあいいか……という気持ちがせめぎ合います。
 どのみち一年でヨーロッパに戻るつもりだった。達海監督としては、東南アジアや中東のクラブを率いてジャイアント・キリングする予定は今のところないようです。EUを離脱した英国の扱いが作中では不明ですが、一口にヨーロッパと言ってもさまざまなクラブがありますから、達海監督を欲しがるクラブも少なくはないのかもしれません。
 笠野さん。ツジトモ先生的には、このキャラクターはすごく使い勝手がいいんだろうなあというのが分かります。ただ彼の見せ場は、今回の描写のように、誰か(主に後藤GMや永田兄弟)が引き立て役になることが多く、何となく嫌な気持ちになってしまうのです。
 笠野さんには人脈と人望はそれなりにありますが、実績やクラブへの貢献度はアイルトンさんとは比べものになりません。また、猪瀬GMのように、クラブのために他者を追い落とそうという野心もありません。それが笠野さんらしさではあるのでしょうが、「俺たちがやるんだ」という言葉が口だけではないことを、態度で示して欲しいものです。
 唐突な別れを前に、目を見張る選手たち。分かっていた後藤GMでさえも、受け入れられずに動揺を見せたのですから、驚くのは当然のことでしょう。
 有里ちゃんも後藤さんと同じく、覚悟を決めていた側の人間なのでしょう。彼女の横顔は、達海猛の言葉がもたらすものを予想して、見届けようとしているように感じられました。
 ETUの来シーズンの人事は気になりますが、笠野さんにトップに立つ気がないなら、いっそのこと有里ちゃんが会長になるのもアリな気がします。
四十三号  鹿島優勝。予想通り、五味さんは泣きました。
 ネットには、やっぱりキャプテンが泣いていたという目撃情報が数多く書きこまれる気がします。試合を中継しているカメラも、鹿島のフロントを抜いたかもしれません。
 天宮杯で鹿島が優勝した場合、鹿島フロントの主導権争いがどうなるのか気になります。猪瀬GMは、鹿島におけるアイルトンさんの影響力を落としていきたいと考えてるようですが、鹿島のGMや選手に対するアイルトンさんの今回の態度を見るに、鹿島のことで主導権をめぐって争う意識はなさそうですし、猪瀬さん一派がクーデターを起こしても、息子の反抗期みたいなものと受け止めてくれるかもしれません。
 大人が泣いてる。五味さんは事あるごとに泣いてそうですし、お子さん達も慣れているような気がしますが、不幸があったわけでもないのに大人が泣く姿は、やはり子どもにとって衝撃的だと思います。大人だって泣くんだ。大人だって泣いていいんだ。ちょっと(ちょっと?)おっかない羽田先生が、後日子どもたちにイジられないか心配です。
 セレモニーの前に、クラブの人間を全員集めて欲しい。この頼みを口にする時に、達海さんは有里ちゃんを見ないようにしています。続くコマの「5分でいい」の時には、目線だけを彼女に向けていますが、やはりこれは、ETUを愛する彼女に面と向かって伝えにくい内容が待っているのでしょうか。
 ですが有里ちゃんは、その可能性があることをとっくに承知していました。ひょっとしたら、その日の訪れを、何度も頭の中でシミュレートしていたかもしれません。彼女は大人、しかもプロフットボールクラブのスタッフです。幼かったあの日のように、泣いて彼を引き止めることはできないのです。
 この「GIANT KILLING」という物語は、おそらく達海猛がETUを去ることで幕を閉じるのでしょう。彼が笑顔と拍手で送り出されることが、十年前との違いを示すことになるのだと思います。
 有里ちゃんが嬉し泣きまたは笑顔でその場に臨めるように、達海さんには頑張って欲しいものです(なお連れていくエンドは考えないものとします)。
四十二号  試合に勝っても、このままでは優勝できない。
 ゴール裏の雰囲気を、椿君のプレーが吹き飛ばします。ETUでプレーする全ての試合に勝ちたいという彼の決意は、クラブだけではなく、世代別代表やA代表で戦ってきた結果、培われたもの。そう考えれば、敗戦の責任を背負うことになったアジア杯も無駄ではなかったのかもしれません。
 達海監督は開幕前のリーグプレスカンファレンスで「今年のサッカー界を面白くする」と宣言しました。ETU最終節までリーグの優勝争いに絡みましたし、達海サッカーの体現者である椿大介が、観客を魅了するプレーしている。達海監督は宣言以上の結果を示したと言えるでしょう。
 ですが、高額のマネーが動き、多くの人々の生活がかかっているプロフットボールの世界では、楽しいだけではやっていけません。例えば、キョーコちゃんはETUの楽しいサッカーを間近で見ましたが、それを「ああ、楽しかった」で終わらせるのではなく、次のシーズンのシーチケやグッズの売上につなげて利益を生まねば、ETUは選手の年俸はおろか、スタッフの給料も払えなくなってしまいます。
 それは監督や選手ではなく、フロントやスタッフの仕事ですが、クラブやスポンサーが勝利やタイトルという目に見える結果を求める限り、達海猛というフットボールの楽しさに重きをおく人物が、プロのフットボールクラブで長期政権を築くのは難しいのかもしれません。彼は百年続くクラブの歴史に、一瞬の強い輝きを残す花火のような人なのですから。
 リーグ戦は予想通り、鹿島の優勝で終幕。お疲れさまでした。
四十一号  台東区で二十代の女性が年上の男性を変態扱いする事案が発生。変態トラップや変態ボレーなど、サッカーの世界では、超絶テクニックを「変態」という言葉で表現することが多い気がします。
 達海さんとは別の方向性で、有里ちゃんはETUの人たちに言葉がキツいですが、時代の流れに伴う価値観の変化によって、パワハラ認定されないか心配です。彼女がETUの優勝を望む気持ちは分かりますが、この展開だと鹿島が優勝しそうです。
 二度と仲良くしてやんねえ。このまま鹿島が勝った場合、後日、倉茂監督に直接文句を言う達海さんの姿が想像できます。読者も「たつみかんとく(タキシードのすがた)」を望んでいると思う(※個人の想像です)ので、ぜひシーズン後のアウォーズ的なイベントを描いて欲しいものです。
 香田さん、あなた椿君の何なんですか!?(代理人です) いつの間にか「大介」呼びする間柄になったことに震えています。
三十九号  隅田川スタジアムのゴール裏には、キョーコちゃんも来ていました。親しげに山さんに声をかけている姿から察するに、オッコのメンバーとしてシャーレ作りに参加したのかもしれません。
 磐田はストッフさんがキレッキレです。誉められて伸びるタイプの外国人GKを、食わせ物の倉茂監督がどのように扱っているのか興味深いです。
 五味さんがアイルトンさんにビシッと言いました。こういう姿を見ていると、彼がチームの頼れるキャプテンであることを思い出します。例え数十分後に、号泣する姿がカメラに抜かれたとしても。
 もう一点あれば勝てる。とうとうツキが向いてきた。ETUゴール裏の人々が、次々にフラグを立てていきます。目の前の試合には勝ったのに、優勝を逃して悲しみに暮れるというのは、想像すると辛いものがありますね。
 磐田対鹿島六十五分。岩淵さんは「内弁慶」という評価の返上に成功したのでしょうか?
三十八号  最終節はハーフタイムに突入。福盛さんは前節、五味さんにキャプテンマークを託されたことで立ち直った(?)ようです。
 他会場の動向は考えるな。松原コーチの表情が、発言を裏切っています。裏表がなくて人が良く、ポーカーフェイスが苦手な彼は、もしかしたら勝負の世界には向いていないのかもしれません。ですが、だからこそ勝負師の達海監督は、松原コーチを手元に置いているようにも思えます。もちろん、単にイジると面白いからだという可能性も否定できませんが。
 ストッフさんは椿にハットトリックされた。岩淵は内弁慶。ETUの選手が他チームの選手の説明をしながら不吉なフラグを立てています。優勝の可能性を前に、気持ちが浮ついているのでしょうか。
 サポーターのために戦ってこい。こういう送り出し方をされたことと、スコアが三対〇であることを考えれば、ETUは危なげなく勝つのでしょうが、リーグ戦は鹿島が試合に勝ってリーグ優勝を決めるような気がします。

 焼き芋(下品)。薩摩は色々とぶっ飛んだエピソードが多いので、たまに事実とフィクションの境目が分からなくなります。ですが男だけの酒の席ならば、下品な方向に進むのは当然のことかもしれません。
三十六・三十七号  新潟相手に攻めるETU。しかし、鹿島は磐田を相手に苦戦しています。
 ハーフタイムに苦情電話がかかってきそう。ということは、倉茂監督は達海さんと連絡先を交換しているということでしょうか? 現役時代の達海さんはお年玉を要求していましたし、口は悪いけれども仲が良くて和みます。
 ツジトモ先生は、ご自身が生み出した鹿島のキャラクターへの思い入れが強いように見受けられます。そのせいで鹿島の敗北を描くことが難しいのだとすれば、このまま鹿島の負けまたは引き分けによって、ETUが優勝する展開にはならないような気がしました。
 ETUは三点を取って前半終了。サポーターのハンドサインが正しければ、磐田対鹿島はスコアレスですが、「このままいけば」にはならなそうです。

 地五郎を近ごろに、井の中の蛙をかわずぃに言い換える力業。久光様の「上手くやれんかも」というオチを含めて、笑って見ていられますが、西郷さんの末路を知る令和の読者としては、「フォローする側にだって、いつかは限界が来るよな……」という心持ちになります。
三十五号  最終節当日。オッコの皆は大きなシャーレを作りました。あんまり山さんに御迷惑かけないようにね……。
 前節の鹿島戦に比べると、新潟戦は展開が早く「巻きに入っている」ようにも見えました。藤澤さんが「ETUはタイトルよりも大事な物を得ている」と語ったように、ETUは新潟には勝つものの、鹿島が磐田に勝ったためにリーグ戦のタイトルは逃す……という展開なのでしょうか。
 旧ツイッターで指摘している方がいましたが、単行本五十九巻には、最終節の鹿島の相手は磐田と(H)と記載されています。鹿島のクライトン監督が「ここはホームではない」と言っていることや、試合が「磐田対鹿島」と表記されていることから、試合は磐田のスタジアムで行われているはずです。第2刷以降は修正されているのか、今後単行本のおまけページで「担当者がやらかしました!」的なフォローが入るのでしょうか。
 改めて見ると大阪Gの終盤のアウェイ四連戦は、もう少しどうにかならなかったのかという気持ちになりました。
 五味さんは試合には出られませんが、チームに同行して会場入りしていました。前節のノリで猪瀬GMとアイルトンさんがやり合ったら、居心地が悪いでしょうね。
 三巻のリーグプレスカンファレンスで、読者に強い印象を残した新潟の監督さんが再登場しました。先生の絵柄が変化したせいか、ジャージ姿のせいか、当時に比べると雰囲気が柔らかく見えます。
 コミカルな表情も浮かべるフレンドリーな人物だけれども、リーグプレスカンファレンスでは気合を入れすぎて、黒いシャツを選んだのがあかんかったのでしょうか……。
三十四号  大阪G、優勝の可能性消滅。リーグ優勝の可能性があるチームは、鹿島かETUに絞られました。
 同時に札幌、甲府、大分の降格も決定。石浜君の去就が気がかりですが、ETUの監督人事次第では、戻ってもポジションはなさそうに思えます。
 ETUの練習場では、永田兄弟がいつも通りでした。いい年した社会的地位のある男性にとって、公衆の面前でゲンコツを喰らうのは割と屈辱的ですが、この兄弟にとっては昔からの変わらない光景なのかもしれません。
 有里ちゃんと藤澤さんは今日も仲良し。自分の心境に加えて、クラブの台所事情も話せる相手なのに、それでも達海監督のことになると言葉を濁すのが、ETUの現状のようです。
 近い未来、有里ちゃんがクラブを去る達海さんを「行ってらっしゃい」と送り出すのは、泣いて引き止めようとしたあの頃とは違うのだという証明になると思うのです。そして、時が過ぎて、一度去った人がETUに戻ってきたときに、「おかえりなさい」と迎え入れるのも、この物語において、永田有里というキャラクターに求められている役割ではないかと思うのです。
 ただ、そういうありふれた読者の予想を、達海さんと有里ちゃんには覆して欲しいという願望もあります。
 達海監督の仕事環境が時代と共にバージョンアップしています! 連載開始時にはタブレットなんてありませんでした。その割にベッド周りに変化が見られないのは、「長居する気はない→いつでもクラブを去る準備がある」証拠なのかもしれませんが、そもそも監督がクラブハウスで寝起きしているサッカークラブなんてものが、そうそう存在するわけではないのでした。ですが、都内にマンションを買う達海さんも想像できません。

 薩摩の男尊女卑社会は、カーチャンの尽力で成り立っていた。現在なら母親に下着を用意してもらう成人男性。母親との距離が近すぎる男性は、将来、嫁姑問題でモメるか、配偶者を母親代わりにする未来しか見えません。
六十四巻  パッカさん、シャーレ強奪。マスクで顔を隠しているから、本人(本河童?)とは限らないという言い逃れができるのでしょうか? クラブ関係者が犯罪に手を染めるのは非常によろしくないので、ETUには何としてもタイトルを獲得してもらいたいものです。
 スーパーマスコット大戦。優勝を賭けた戦いの裏で、マスコットも激しくぶつかり合っていました! パッカ君のお皿は回転するだけではなく、取り外してブーメランとして使えるようです。そして鹿島のシカロックは、腕が飛ぶ。
 パッカ君がサポーターに紛れてアウェイゴール裏に忍び込んだように、そしてホーム名古屋戦でシャッチーがぺぺの力を借りて隅田川スタジアムに姿を見せたように、リーグジャパンのマスコットがアウェイの地に乗り込むことが難しいのは、激しいバトルを防ぐための大人たちの知恵なのかもしれません。でもパッカ君は多分、クラブの人たちにバレているのではないでしょうか。
 俺が他人のこと覚えてんのなんて珍しい。第一話では「昔のことはすぐ忘れる」と言っていましたし、フットボールを通じて多くの人と出会っていますから、達海さん的には、いちいち全員を覚えているわけにはいかないのでしょう。それを考えれば、近況報告のエアメールを送った後藤さんはともかく、永田兄弟のことをきちんと覚えていたのは、達海さん的には割とスゴいことのように思えます。弟さんのほうは、髪型にインパクトがありますからね……。
三十三号  鹿島スタジアムに響くETUコール。山井さんが言うとおり、逆転優勝の可能性は残っていますし、それに賭けたいサポーターの気持ちも分かるのですが、藤澤さんのモノローグが不穏です。「タイトルよりも大事な物を獲得している」なんて、リーグ戦も天宮杯も優勝できないまま、達海さんや椿君がクラブを去るフラグを立てないで欲しいです。
 好きな惣菜発表ドラゴンならぬ、嫌いな食材発表フットボーラー。達海さんはお子様味覚というか、食べ物の好き嫌いが多いイメージがあります。第一話ではパブでうたた寝していましたから、お酒にも弱く、奈良漬けを食べただけで酔っ払うのかもしれません。
 亀井君は納豆が食べられない。納豆→茨城→鹿島という連想が働いた結果かもしれませんが、ちょっと後悔の度合いが強く、自分を追い詰めすぎてはいないか心配になりました。
 王子はバスローブ派。真っ裸だと、当人よりチームメイトのほうが気まずいですし、週刊モーニング自体が出版やネット配信ができなくなるので、彼の判断は賢明です。有里ちゃんが会見に向かった後で良かった……。
 悔しさを乗り越える。勝てなかった経験から学ぶ。そういう文脈で考えれば、ETUが新潟に惨敗してリーグ戦を終える展開はなさそうですが、どうなるのでしょうか。

 もしもフグに当たったら、患者の体を立てた状態で砂に埋めるという民間療法を聞いたことがあります。煮汁は初耳ですが、そういった話が残っているということは、運良く助かった人がいたのでしょうかね?
三十二号  パッカさんが白目むいてる……。ってか、白目むける構造に驚きです。
 全てを出し尽くした激闘なだけに、勝てなかったショックは大きいでようです。そんな中でも若手に声をかける黒田さんは、口は悪くて乱暴だけれども、やっぱり年長者なのだなと思いました。
 通訳は空気を読むことも仕事。聞こえなかったふりをした鹿島の通訳さんは、クライトン監督と早乙女コーチの間を取り持った鹿島の影のMVPなのかもしれません。
 外国人監督が使う言葉が過激で、通訳さんが訳せなかったという記事を目にしたことがあります。ですが頭と勘の良い人だと、あえて通訳しなかったことも見抜かれるのでしょう。
 そして、語学力がある人間は、通訳を必要としません! ブラン監督とアイルトンさんの罵り合い? じゃれ合い? が大変なことになっています。ブラン監督はいいことを言っているのですが。
 コータ君、ハンカチやティッシュを持っていないのなら、タオルマフラーを貸してあげるのです。洗って返す約束を取り付ければ、次の試合(最終節のホーム新潟でしょうか?)に誘えるはずです。
 悔しいが最高のゲームだった。選手一人一人に成長のきっかけが与えられ、成長の糧となる悔しさが植え付けられたのは、ETUというクラブにとってプラスになると思うのですが、気がかりなのは今後の展開です。
 次節の鹿島は五味さんが出場停止ですが、ETUはおそらく杉江さんが欠場。キャプテンを欠いた両チームがどう戦うのかというテーマは興味深いのですが、これはETUの物語です。最終節にホームで優勝を決めるのはドラマチックですが、相手の新潟に、鹿島や東京Vほどの盛り上がりを期待するのは難しいでしょう。
 個人的には、リーグ戦は鹿島か大阪Gの優勝で終わり、天宮杯編に突入するのではないかと予想しています。 ですがそうなると、決勝でどこのチームと当たるのかという疑問が生まれます。鹿島と再戦するなら「リーグ戦で勝って終わっておけば良かった」となるでしょうし、 東京Vと大阪Gは、椿君のライバルが怪我で欠場しています。
 決勝まで勝ち上がるのが二部のクラブや大学ならば、ジャイアント・キリングというタイトルがいい感じに回収できるかもしれませんね。
三十号  五味さんは退場と引き換えにクラブをひとつにまとめた。
 久堂さんの分析が冴えています。勝ちにこだわっていた福盛さんも、キャプテンマークを託されたことで、気持ちを切り替えました。そして、サポーターも、「五味さんが退場になったのなら、この試合は引き分けでも仕方がない」という気持ちになったことでしょう。
 そして試合終了のホイッスル。険しい顔で腕を組む後藤さんと笠野さんの右のコマで、唇を噛む有里ちゃんが印象的でした。こんな可愛くて(※管理人の主観です)表情豊かな女の子、試合中継のカメラにしょっちゅう抜かれているのではないでしょうか。
 鹿島とETUが引き分けたことで、優勝争いは次節に持ちこし。しかし、最終節の相手である新潟には申し訳ないのですが、物語で優勝争いをしている鹿島や大阪に比べると、クラブとして格落ち感が否めません。ETUは自力優勝の可能性がなくなりましたし、リーグ戦は大阪Gの優勝で幕を閉じて、物語は天宮杯編に突入するのでしょうか。
 鹿島戦ではETUだけではなく、ツジトモ先生も全てを出し切った感じがあるので、正直なところ、どういう展開になろうともネタ切れの感は否めません。

 スターフィッシュすごいな……。ネットで検索したらベクトルとかX軸Y軸とか出てきましたが、さっぱり分かりませんね。ただ、素人目にも危険なことは分かるので、ちゃんとした指導者のもとで、怪我をしないように気をつけて練習して欲しいです。
二十七号  問い:スピードとスタミナのある選手をゴール前に行かせないためには、どうすれば良いか。
 カードをもらってでも止める。それが五味さんの選択でした。
 福盛さんに託されたキャプテンマークが重いです。彼が、勝利よりもタイトルを選ぶことができるのならば、それは「鹿島の人間」なれた証と言えるでしょう。その結果が残り時間で報われるのだとすれば、引き分けからの天宮杯編にも、現実味が出てくるのかもしれません。
 次節「ETUは嘘のようにボロ負け」に加えて、五味さんが出場停止となる鹿島にも負けフラグが立ちました。リーグ戦が、三位の大阪Gの優勝で幕を閉じる可能性もありえるのではないでしょうか。
 最後のコマの達海監督が、苦虫を噛み潰したような険しい顔をしています。おそらく、このセットプレーでは、試合は決まらないのだと予想しました。
二十六号  リアル鹿島とのコラボがあったからか、三週連続で掲載されています。スケジュールの関係上、そろそろ休載が挟まれるかもしれません。
 鹿島はアンデルソンさんoutでセンターバックのアンドレさんがin。岩淵さんに対する発言がセクハラギリギリ……じゃない、刺激的でした。
 ホームでの優勝を願うサポーターの声は無視できない。チームが優勝して、選手がシャーレを掲げる瞬間に居合わせるというのは、サポーターにとって何年経っても忘れられない思い出になることでしょう。ホームでの試合に引き分け、勝ち点や他会場の結果で優勝が決まったのだとしたら、何となく消化不良の気分になるかもしれません。
 鹿島というクラブの歴史やタイトルという目標を見据えて、五味さんや早乙女コーチは試合の勝ち点を優先しました。それに対して、勝利にこだわったのが、別のクラブから来た福盛さんでした。その事実が達海監督が指摘する「鹿島の意志が統一されきっていない」状態を象徴しているように思えます。
 君はボクの犬。王子は言ってることは割とひどいですが、技術は確かです。ポジションの関係上、福盛さんとマッチアップすることはないのでしょうが、綿谷くんのように足の間にボールを通されたら、福盛さんは屈辱のあまりブチ切れる気がします。
 椿君と五味さんの一対一で、次回に続く。湯沢君が、王子が、見せ場を作ったのですから、ここで椿君に頑張って欲しいのですが、鹿島戦が終わるのは、少し寂しい気もします。
二十五号  予想の逆でした……!
 リーグタイトルのために「この試合は引き分けでもいい」と思ってているのは福盛さんではなく、五味さんや早乙女コーチのほうでした。
 ツジトモ先生が、鹿島の選手たちに思い入れがあるのは作中の描写から読み取れます。リアルコラボが決まった鹿島を負けさせたくないから、引き分けで試合を終えたとしても、その先はどうなるのでしょうか。
 ETUの最終節の相手は新潟だったと記憶しています。作中で強敵として描かれていた鹿島や東京V、大阪Gと比べると、格が落ちるというか、強いチームではありません。某バスケ漫画のように「ETUは嘘のようにボロ負け」してリーグ戦終了、天宮杯編に続く……という展開になるならば、引き分けという形で試合が幕を閉じるかもしれません。ですが、ツジトモ先生は鹿島戦に「すべてをだしきって」いるようにも見えるので、ETUが鹿島に勝ってタイトル獲得というのが、きれいな締めくくりにも思えます。
 シュートを外した椿君が「くそぉっ!!」とか言っています。顔にも漫画的な怒りの記号が浮かんでいるように見えました。かつて窪田君が「椿君は二重人格ではないか?」という疑問を持ったのも、何だか分かる気がしました。
 鹿島から代表または五輪代表に選ばれていた選手や五味さん、早乙女コーチに比べると、福盛という選手は影が薄いです。ここに来て彼にスポットライトが当たりましたが王子に対する恨みや、今回の「日本代表を負けさせた奴が調子乗ってんじゃねえぞ!!」というモノローグからは、器が小さい人物というか、嫌われ役としてデザインされているように見えます。
 ですが、たとえ福盛さんに性格に難があっても、背番号を剥奪されたから退団するという行為は、当然の選択だったと思います。スポーツ系のメディアかSNS(今の時代ならば)に洗いざらいぶちまけられても、当時のETUのフロントに文句は言えないでしょう。
 気になるのは、福盛さんの退団や王子の入団当時に、ETUに在籍していた選手の態度です。ETUで福盛さんのことを気に掛けているのは王子だけで、他の選手からは福盛さんの「ふ」の字も出てきていません。出会いと別れが当たり前の世界とはいえ、王子以外のETU関係者全員が、過去のチームメイトの存在そのものまで忘れてしまうとは考えにくいのです。目の前のタイトルで頭がいっぱいで、過去の所属選手の存在を忘れていたのだとしたら、それはそれで福盛さんがかわいそうです。
 村越さんと五味さん、達海監督と早乙女コーチのように、王子と福盛さんを因縁のある関係にしたかったものの、福盛さんを元ETU所属にしたために、周囲のキャラクターとの関係にひずみが生まれたのかもしれません。
二十四号  予想通り、椿くんのシュートは阻まれました。代表に選ばれているということもあるのでしょうが、最近は江田選手にスポットが当たっているように見受けられます。彼は出番は多いのに、何となくですが「こういう人物」という説明が難しい、つかみどころのないキャラクターでもあるようにも思えます。
 スポーツやバトルをテーマにした作品には、状況を登場人物や読者に分かりやすく説明してくれる解説者ポジションのキャラクターが登場します。ETUのゴール裏では、山さんがその役割を担ってきました。サッカー初心者だった彼の「試合を観る目」が、ものすごく成長していました。
 猪瀬GMがフラグを立ててしまいました……。最後のコマの福盛さんは、明らかに疲れています。試合時間の残り五分+アディショナルタイムという状態で、「この試合は引き分けでもいいや」と思ってしまったのなら。その小さな綻びが、勝敗に絡むのかもしれません。

 グーグル先生が、日本ポール・スポーツ協会が存在することを教えてくれました。国際ルールに基づいた大会も行われていて、もし選手に色気を感じたとしても、夜のお店的なものではなく、健康的な肉体美という感じがします。この漫画は「ポールダンス=お色気」というイメージを、いい意味で打ち破ってくれるのかもしれません。
 運動神経が良いキャラと設定されているややのちゃんが苦戦しているのを見ると、あの体型でブランクもあるのに、あれだけ動けたみつえママが、すごかったことが分かりました。
二十・二十一号  同点に追いつき、喜びを爆発させるETU。ゴールを決めた選手とアシストした選手が抱き合う光景は目にしますが、立っている相手の顔面に飛びつく状況がよくわかりません。ガブリエル君の身体能力が高いということで良いのでしょうか?
 ナカヨシ。チームの同期ということで、思い入れがある割に、ガブリエル君は当たりが強いです。達海監督もそうですが「好きな相手への当たりがキツイ」人が多くないですか、この漫画。
 スタジアムに缶や瓶が持ち込めないのなら、ワイングラスを持ち込めばいいんだよ!
 フランス人にとって、ワインは水のようなもの(※偏見です)らしいので、ブラン監督にとっては問題ないのでしょう。ですが、もしかしたら、アイルトン氏の悪口もお酒のせいにしてしまうのかもしれません。
 俺が決定的な仕事をして、ETUを勝たせる。椿君がシュートを打ちます。ここで決めたら彼は間違いなくヒーローですが、鹿島が決めさせてくれる相手かというと、そうとは思えません……。
十九号  江田さんの攻略は難しいけれども、梶川さんなら。夏木さんが前に飛び込みました。
 過去にこの物語では、目の前のボールは誰のものか、ストライカーの条件とは何かという問いがなされました。夏木さんを見ていたら、失敗しても結果が出なくても、自分自身を信じられること、臆せずに「天才」だと言えることも、ストライカーの条件の一つかもしれないと、思えてきました。
 ETUの立て続けのシュート。鹿島のサポーターにとっては、心臓に悪い場面だったでしょうね……。最後はガブリエルくんがゴールを決め、ETUが同点に追いつきました。
 試合が振り出しに戻り、残り時間が気になるところです。試合を決定づけるのはチームのキーマン、ETUなら椿くん、鹿島なら五味さんだと思うのですが、どうなるのでしょうか。

 Mはミートのエム? ポールダンスは、レナさんのようなセクシーで運動神経が良い人が踊るからこそ映える……的なイメージが、いい意味で裏切られました。みつえママがんばった。
十八号  徳蔵さん、もうそのチカラは使わないって、約束したじゃないか!
 タイトルのかかった一戦は、心臓に悪すぎる……。試合の展開次第では、選手ではなく観客のために救急車を呼ぶことにならないか、ちょっと心配になりました。
 フットボールが集団競技である限り、殿山さんのプレイスタイルは指導者やチームメイトを選ぶように見えます。ETUに見出され、自分を出せるようになった彼が、勝ってチームのみんなと喜びたいと思うのも当然でしょう。
 殿山さんは殿だけどニンジャ! 彼からボールが善戦に渡り、ETUにチャンスが。前回、王子の心の中で「ノロマ」と罵倒された夏木さんですが、見せ場はあるのでしょうか?
十七号  諦めない選手の背を押すようなETUコール。子どもたちは立派なサポーターです。
 ですが、宿題はやるべき時にやらないといけません。それを考えれば、塾の先生に息子の勉強を見てもらう約束を取り付けたコータくんのお母さんは、ものすごくやり手に思えました。八月の下旬に息子さんの面倒見るのは疲れますものね……。
 試合は村越さんアウト殿山さんイン。時間をかけて村越さんと五味さんとの因縁を語ってきたのに、村越さんがピッチから去ってしまったので「村越さん報われないな……」という気持ちが強いです。
 この鹿島戦は「ジャイアント・キリング」という物語を締めくくるものです。そんなチームの主力選手である五味さんは、ゲーム的な表現をすればものすごく強いラスボスです。このキャラクターが生まれた時点で、そこまで設定を盛る気があったかどうかは分かりませんが、残り時間によっぽどのパワーアップイベントでも起きない限り、村越さんでは勝てないのは事実です。
 そしてETUにおいて、試合中に成長するのは主に椿君の役割です。彼が五味さんにオーストラリアのサリバン選手に似た部分を見出したあたりから、「五味さん打倒」は椿君の役割になったのかもしれません。
 三対二に突き放された状態で「五分五分でこれてんのはお前のおかげ」と言葉をかけた達海監督。彼は作者に次いで村越さんの扱いがあんまりな人ですが、厳しい態度の奥底では、村越さんを評価していたのかもしれません。
 村越茂幸というキャラクターは不遇というか、割を食っているというか、この物語においてそういう扱いを受けているように見えます。最も当たりがキツイのは達海監督ですが、ロボにしたり着せ替えしたりと、方向性が違うだけで、有里ちゃんもやりたい放題しているような気がしました。
 そして、製作サイドには、一人でも多くの選手に見せ場を作りたいという気持ちがあるのだと思います。そういう意味では、殿山さんの活躍に期待したいです。

 異世界転生物には、主人公が有名人というケースがいくつかありますが、まさかこの人が異世界に行くとは思いませんでした。わざわざ「巨人」に「※サタンのイントネーションで」と書かれているのが笑えます。
 セパ両方に所属していた人ですから、虎や獅子、牛や燕を討伐して、最後には星(世界の危機)に立ち向かうのかもしれません。
六十三巻  岩淵クラスタのフォロワーさんがツイッター(今のX)のタイムラインで荒ぶっていたように、六十三巻は岩淵さんの巻でした。
 単行本作業で本誌では休載が続いていましたが、アンデルソンの「ブチがお尻の大きな女性だったら最高のカップルになれていた」は、修正されていませんでした。ええんか……?

 ボクに追い出される形でこのクラブを出てった。
 本誌でタイミング良く触れられていましたが、福盛さんは王子に追われる形でETUを退団していました。
 王子が言う「このクラブ」が、ETUなのは言うまでもありません。在籍時期が一度もかぶっておらず、深く性格を知っているわけでもない相手に、恨みの感情を向けることができる福盛さんが、正直なところ恐ろしく思えてきました。そんなチームメイトに、ネチネチして気持ち悪いとズバリ言えた綿谷くんがすごいです。
 巻末に岩淵さん物語。代表クラスのサッカー選手は、第二子以降、いわゆる下の子が多い印象がありますが、彼は三人の姉がいる末っ子長男でした。
 ものすごくサッカーが得意で、顔が良く、歌も上手いクールな弟がいたら、お姉ちゃんたちが可愛がるのも分かります。嫌がらせしてるクソガキ……じゃない、嫉妬という感情と上手に付き合えない未熟な子どもから守りたくなるのも当然でしょう。
 お姉ちゃんがいる日本代表選手といえば、真っ先に思い浮かぶのが我らが椿くんです。もしかしたら、アジア杯のあいだ「お姉ちゃんあるある」で会話が弾んだかもしれません。
十五号  連載再開。前回の話の終わり方で予想していましたが、鹿島が三点目を決めました。
 五味さんはあまり喜ばない。なぜなら、泣いちゃうから。
 五味さんは鹿島に必要な最後のピース的な扱いを受けていますが、それは選手としての技術やキャプテンシーだけではなく、ETUでは松原コーチが担当している「イジられ役」を引き受けることができるからなのかもしれません。
 連載開始からそれなりの年月が経過して、世間のパワハラに関する意識は大きく変わりました。監督という立場の人間が、コーチやスタッフ、選手を「イジる」のは、当人が良くても、周りからはパワハラに見える可能性がありますし、受けた側が「イジり」を許していることが、結果的にパワハラを肯定する社会を作っていると解釈される可能性があります。
 その点、鹿島の五味さんイジりは、選手同士のことで、監督やコーチは関わっていません。そのあたりのバランス感覚が、令和の時代には求められているのでしょう。
 鹿島の監督とコーチは勝ち越し点に大喜び。外国人コーチの態度の変化に、通訳さんが引いています。
 猪瀬さんの目論見通りに、鹿島が猪瀬・早乙女派の力でタイトルを取得した場合、クライトン監督とコーチ陣は鹿島を去って、早乙女コーチが新監督となるのでしょうか。
 ネチネチして気持ち悪い。
 綿谷君は発言に遠慮がありませんが、彼に同感です。
 福盛さんが王子に追われる形でETUを退団したのだとしても、達海監督就任前のETUが鹿島に勝っていることといえば、ホームタウンが都心に近く、交通の便が良いことぐらいです(※関東に詳しくない人間のイメージです)。王子はあの性格なので、福盛さんの精神を逆撫でしたり、プライドを傷つけるといったことはあったかもしれません。
 ですが、福盛さんが過去にETUに所属していたのだとしたら、試合前にETUの選手から声を掛けられたり、試合中に言葉を交わしたりするシーンがあるものです。福盛さんが王子以外のETUの選手と会話しているシーンが思い出せないので、ひょっとしたら「王子のせいで追い出された」のは、ETU以外のチームの出来事の可能性もあります。
九号  石神さんが入ったことで、ETUの最終ラインには落ち着きがもたらされましたが。
 鹿島のコーチ陣は監督の采配に不満のようです。そして、早乙女コーチはそれらを聞き取っていました。細かいやりとりには通訳さんが必要でも、悪口は言葉の壁を越えることは、黒田さんとハウアーさんが証明していますからね。
 クラブを追われる覚悟はできている。優勝がかかっているとはいえ、早乙女コーチの人生が一試合九十分で決まりかねないことに、不安があります。ご家族は彼の決断を応援してくれるのか、それとも後藤さんと同じ●●歳独身なのでしょうか?
 それはそれとして、監督とコーチ陣がやりあう場面は、ETUや他のクラブではなかったことなので、新鮮に感じます。
 鹿島の八番福盛さんが王子にタックル。繋いだボールを五味さんが蹴ったところで次回に続きました。
 王子にチームから押し出された(らしい)福盛さんと、やたらと村越さんと親しげな安藤さんは、それぞれ掘り下げられるエピソードがあるのかもしれません。
八号  すごく久しぶりにETUのターンが来ました。
 世良君アウト石神さんイン。石神さんがヴィチーニョのマークにつき、ガブリエルくんは三トップの右に入るようです。
 達海監督が、石神さんや丹波さん、緑川さんといったベテラン組(の一部)と、ゆるっとした軽口を叩いているのが好きです。そして、達海監督が若手とつるんで、一斉にツッコミを入れられてるのも好きです。
 最終ラインは石神さんの求心力でまとまる模様。無理なときに託される亀井くんの負担が大きいような気がしますが、これも経験ということで、彼には頑張ってもらいましょう。

 国が、そして歴史が動こうとしている。「だんドーン」は緊張感溢れる展開ではありますが、とりあえずナマモノ(しかもエロ)は、本人に見せたらアカンと思いました。
七号  公式Xに掲載された、ツジトモ先生の年賀状は、永田さんちの有里ちゃんでした。
 熱く激しく、それでいてクールな駆け引きが繰り広げられる男たちのドラマは読んでいて楽しいですが、製作サイドもたまには「女の人描きたいなあ」という気持ちに駆られることもあるのかもしれませんね。
 もし俺が目障りならば俺のことを切ればいい。
 当たり前ですが、クライトン監督は気心の通じた人たちを鹿島のコーチに据えています。エドコーチなんかは明らかに体が大きいですし、古巣のクラブでありながら、圧倒的アウェイの状況で仕事をしてきた早乙女さんに頭が下がります。
 ですが、自己主張をしてチームが強くなるという主張に、クライトン監督には感じるものがあったようです。 クライトン監督と早乙女コーチによる鹿島の下克上ルートも、試合の展開によってはありえるかもしれませんが、ETUに勝って欲しいのも事実です。
 平井さんと葛城さんが下がり、二十四番のヴィチーニョと十番の安藤が投入。特徴的な髪型でテク二シャン、村越さんに挨拶するこの男が、鹿島のキーマンになりそうな予感……?

 ネットで箱入りとか何とか言われても、一人先生は「野獣の肉体」を持つKの一族です。三瓶先生や佐山先生とはフィジカルが比べものになりません。佐山先生がちょっと笑顔だったのは、一人先生の圧倒的なパワーに少年の心をくすぐられたからなのでしょうか。
 本編は一也くんと宮坂さん! これからもずっと仲良しでもどかしく、最高のバディでいてください。二次創作ではなく公式でお出しされた二人の関係に打ち震えております。ありがとうございます。
 この二人に興味を持った人はコミックDAYSで「K2」をチェックしてください(ダイマ)。
四・五号  【速報】五味さん、泣いた。
 アイルトンさんと猪瀬さんが五味さんに連絡を入れたと言うことは、五味さん復帰プランは、アイルトンさんの思惑にも合致していたということなのでしょうか。
 五味さんが在籍していた時期を考えれば、クライトン監督と接点がなかったとしてもおかしくはないのですが、鹿島の監督は彼です。現場の責任者の自分を差し置いて、周りが動くのはやりにくいでしょうし、面白くもないでしょう。
 物語で描かれているクラブの派閥争いでは、レジェンドのアイルトンさんや猪瀬GM、不本意ながら巻きこまれつつある早乙女コーチに比べると、クライトン監督の印象が薄いように思えます。
 無双しろ。フットボールはチームスポーツですから、たった一人の選手が全選手の壁になるというのは不可能に思えるのですが、五味さんにならそれができると、早乙女コーチは思っているようです。
 リーグジャパンのレベルを、日本サッカーのレベルを上げる。達海選手とのやりとりでも思ったのですが、早乙女さんは「プロサッカー選手たる者、チームのことだけではなく、リーグや日本サッカーの全体のことを考えるべき」的な思想を持っているように見えます。日本代表のコーチに向いているかもしれません。
 そんな彼は「クライトン監督を追い落とす」ためではなく「五味さんを助けるために」動き始めました。一歩間違えればETUが有利になりかねませんが、クライトン監督がどのような反応を示すのか気になります。
 クライトン監督は鹿島の派閥争いでは影が薄いので、「実は恩人であるアイルトンを踏み台にして、世界でのし上がろうとする野心の持ち主でした!」というどんでん返しにも期待しています。早乙女コーチと組んで、鹿島に下克上を起こしてくれませんかね。

 クリスマスが終わったとたんにかまぼこが高くなる。
 十二月後半からかまぼこの値段をチェックしているのですが、近所のスーパーでは、クリスマス前からお正月用の高価なかまぼこを置いており、安く済ませることができません。
 普段、かまぼこや練り製品はあまり食べないのですが、お正月の縁起物ということもあって、この時期はそこそこの値段のかまぼこを買うのでした……。
二・三号  【速報】五味さん、泣かなかった。
 早乙女さんはサーガ鳥栖で選手生活を終え、コーチングスタッフに転身していました。予想に反して五味さんは泣いていませんでしたが、早乙女さんが鹿島を退団したときに、外国からサプライズでメッセージを送ってきていた可能性はあります。。
 選手に慕われ、順調に結果を出していた早乙女コーチを、「政治」が襲いました。選手の怪我が原因でチームが勝てなくなれば、真っ先にクビを切られるのは監督です。もし、サーガ鳥栖のがシモーネ監督の交代に踏み切っていれば、後任には早乙女コーチの名が挙がっていたことでしょう。
 シモーネ監督だけではなく、生活がかかっている選手もまた、自分の立場を守ろうするものです。しかし、急に周りの態度が変わったのは、早乙女さんにとって辛かったでしょう。今後、監督交代があったとしても、塾を開いていたころの距離感で選手と接することは困難だったと思われます。
 ETU戦でのハーフタイムでの態度といい、「お前がそれで我慢できるなら」という返しといい、猪瀬GMは「早乙女コーチがクライトン監督に反旗を翻す」ことを望み、唆しているように見えます。
 早乙女コーチや五味さんたちが活躍して鹿島が優勝すれば、クラブの主導権争いは「猪瀬派」の勝利に終わることでしょう。しかし、上手くいかなかった場合はどうなるのか。
 早乙女コーチはクラブの政治に巻きこまれて、痛い目に遭った人間です。思慮深い人物ですから、クーデターが失敗した場合、責任を押しつけられてクラブを追われる危険性も承知していることでしょう。そんな人間が、「クライトン監督を追い落とす」ために行動を起こすとすれば、それは今行われている鹿島対ETU戦で、鹿島がピンチを迎えたときではないでしょうか。

 首桶先輩! 近年の大河ドラマでレギュラーの座をほしいままにしている首桶先輩じゃないですか(来年の出番はないと思いますが)! 薩摩のヤバい……血の気が多くて好戦的な部分は、脚色されていると思うのですが、他の地域にはない「この人たちならやりそう」という説得力も感じるのです。”ネット流行語100 2023”の「ネット新語賞」に「薩摩ホグワーツ」が選ばれたのも納得できます。
一号  達海猛という選手を評価していたからこそ、早乙女さんは現状に甘んじているよう(ように見えた)彼の姿勢が許せなかったのでしょう。ずば抜けた能力を持った選手が、よりレベルの高い環境に身を置くことで、さらに上を目指す。その影響で、周りの人間の能力も引き出される。それは一つのチームにとどまらず、日本のフットボール全体のレベルを押し上げることになる……。
 もし、誰かに「日本のフットボールのレベルを引き上げることが、プロ選手の使命だ」と言われても、達海さんは「だから、俺が弱いチームを強くするんじゃねえか」と答えるタイプです。現役時代の彼が、自分のキャリアをどのように考えていたのかは分かりませんが、ETUを足がかりに強豪チームに移籍するという考えはなかったでしょう。また、優れた能力と愛されるキャラクター性を持っていたとしても、鹿島のようなビッグクラブで上手くいけるイメージがわきません。
 しかしながら、彼が留まり続けるほどの魅力がETUにあったかというと、それも難しいところです。笠野さんは一つのクラブの利益よりも、選手を優先するタイプなので、鹿島や他の強豪クラブへの移籍が、達海選手の成長や躍進につながると判断したならば、自分への恩や義理などに捕らわれずに前へ進めと背中を押したことでしょう。
 そうならなかったということは、当時の鹿島では、達海猛のようなタイプは構想外だったと考えられます。
 鹿島は高卒新人の五味さんを獲得しました。無愛想に見えるのは人見知りだから。そのキャラがチームメイトやサポーターに発覚した後は、「五味くんは人見知りだけれど、早乙女さんには心を開いている」という扱いを受けたのかもしれません。練習試合に負けた後に、早乙女さんに食事を奢ってもらってそうなのは、気のせいでしょうか。
 次号、早乙女コーチ誕生(予定)。彼の現役引退セレモニーで、本人以上に泣いている五味さんが想像できます。

 京極夏彦先生と江口夏美先生の対談では、京極堂シリーズの新刊に言及されていました。買ったもののほとんど読めていないので、年末年始は読書の時間に充てたいものです。


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