第四話 黄昏の来訪者

脚本/植田浩二  絵コンテ・演出/康村諒  作画監督/高瀬言


Aパート
第二のガイバーの出現に愕然の晶と哲郎、
殖装して余裕綽々のガイバーUは、呆然としている二人に
強殖装甲システムについて説明すると、いまひとつピンときていない二人に
生物学は苦手って突っ込んでますが、その説明は普通の人には理解不能だと思いますよ。
ガイバーUはガイバーTに「抵抗は無駄だ、君は私には勝てない」
だから、クロノスへと来るようにと誘いますが、
哲郎さんは「条件は同じ、やってみなけりゃ分からない」とガイバーTをけしかけます。
余計な事を言ったおかげで、ヘッドビームを引っかけられそうになりますが、
そんな哲郎さんを庇ったガイバーT「思い通りにはならない」とガイバーUの戦い開始なのですが、
ガイバーUは、「レッスン開始だ」とお遊び気分のようです。
実際、戦闘力は大人と子供、ガイバーTはいいようにあしらわれてしまいます。
まずは、赤外線レーザー=ヘッドビームのレクチャー、
そして、つい先刻発動したばかりの高周波で振動しあらゆる物を切断する高周波ソードの説明、
ラストにメガスマッシャーを実演して見せます。

勢いで「条件は同じ」なんて言ってしまった哲郎さんですが、
ユニットは基本的に同じ物、殖装した者の力の差がそのまま力の差になるという事に思い当たり、
リスカーが本格的な戦闘訓練を積んだ人間だったらと、戦いの場へと走ります。

案の定、痛めつけられたガイバーTですが、
よろよろになりながらも、「クロノスの思い通りにはならない」とガイバーUの要求を突っぱねます。
圧倒的な力の差を見せつけても、言うなりにならない強情なガイバーTに
苛つくガイバーUですが、その時コントロールメタルに異常が起こり、
ガイバーUの身体がグロテスクに変形してしまいます。
これって、筋肉大移動では。(これの元ネタって分かりますかね?)、
ガイバーUがボッコンボッコンやっているスキに、哲郎さんはガイバーTを連れて逃げ出します。

・・・あれ、トドメはささないの? 
てかここでガイバーUが喰われずに生き延びるの?
えええ!?
ここで、強殖装甲のおぞましさを見せつけるんじゃないの!?

筋肉大移動が収まったガイバーUは、自分に起こった異常が理解できてない様子です。
顎人くんは、木陰からそれを眺めてほくそ笑んでいます。

殖装中の異常を調べようと、本部で全身スキャン中のリスカーですが、
何の異常も認められず、強殖装甲が馴染んでいない為の異常だろうと結論づけられています。
・・・おい、殖装した状態でも調べとけよ、それ実は致命傷なんだよ。

さて、なんとか逃げ延びた晶くんですが、今日は用心もかねて瀬川家にお泊まりです。
もう一人のガイバーの異常、筋肉大移動を見てしまった晶くんが不安を覚えています。
例によって哲郎さんは軽くいなしてますが、未知の物体に食いつかれて不安な晶くんにはあまり慰めになっていない模様。
食事の準備中の瑞紀ちゃん、なんでセーラー服のまんまなの?
そして、何で自分だけ別に食べようとするのですか?
案の定不自然な事していると哲郎さんが突っ込みますが、逆に晶くんに親父入ってると突っ込まれてます。
食器を洗う二人の姿に和んでいると、突然瑞紀ちゃんの悲鳴が。
慌てて駆けつける晶くんですが、結局タンスひっくり返して驚いただけでした。
で、ブラ姿の瑞紀ちゃんにうろたえまくりって、何そのお約束。


Bパート
ヘリコプターで到着のリヒャルト・ギュオー総司令。
度重なる失態をとがめられる巻島支部長は、
確かにユニットでは失敗したけど、これまでこんなに成果を上げたでしょうと
今までの獣化兵調製の成果を弁明しますが、今となっては見苦しいだけです。
相手にされず指揮権はギュオーに取り上げられ、超獣化兵まで見せつけられて
みじめさ倍増、悲しく引っ立てられてしまいます。
ギュオーは、ガイバーUへと殖装したリスカーに嫌みをかましています。
そりゃ自分が欲しかったモノをアクシデントとはいえ奪われちゃ、気分悪いでしょうが。
元同期生のゼルブブスにも嫌みを言われて不愉快のリスカー。

登校中の晶くん、哲郎さん。
平和な日常の中でボケー、衆人環視の中では連中も無茶はしないだろうとリラックス、
果てには、視聴覚室でビデオ鑑賞としゃれ込んでます。
「こんな時に」とあきれる晶くんも引っ張って行かれました。

ここで、打ち合わせ中のギュオー達ですが、あれ、リスカー監察官ともあろう者が精神支配の事をしらないの?
なんか生き延びたばかりにお馬鹿な場面がふえてませんか?(やはり散り際は大切なものらしい・・・)

学校では工作員と共に放送室に入る顎人君、モニターで視聴覚室に入る二人を確認してにやり、
そして、怪しげな音波を全校へと流します。
ボケ〜となる生徒と職員、そして誰もいなくなる。防音されていた視聴覚室にいた二人以外は。
映画鑑賞を終えた二人は職員室にカギ返しに来たけど誰もいない。
どうなっているんだと不審がる二人を襲うラモチス二体はガイバーTに瞬殺されますが、
超獣化兵ゼルブブスが、向かいの校舎から溶解液を浴びせて襲いかかってきます。
ガイバーのパンチが通じない。今までの獣化兵とはまるで違う相手にとまどうガイバーT。
ゼルブブスの猛攻をかわそうとメガスマッシャーを撃とうとしますが、
ここは学校校舎のど真ん中、(しかもガイバーTは学校が無人となっている事も知らない筈)
下手にスマッシャーなんか撃ったらどんな被害が・・・、と撃つことが出来ません。

ゼルブブスの攻撃で爆発する校舎に驚くお巡りさん二人、学校へと急行します。(行っちゃ駄目〜っ)
そこで、ガイバーTとゼルブブスの戦いに遭遇してしまうお巡りさん二人は、溶解液で溶かされてしまいました。(合掌)
無関係な田中さん達を無残に殺され、怒りに震えるガイバーTは、新たな武器の開発に成功、
プレッシャーカノンを撃ち出し、ゼルブブスの左肩を粉砕してのけました。
思いもかけない反撃に撤退を命じられたゼルブブスは、非常階段の踊り場を破壊、
踊り場にいてそのまま墜落する哲郎さんを(だからなんでそんな場所で見物してんのよ)
ガイバーTが助け出しますが、そのスキにゼルブブスはいなくなっていました。
かろうじて残っていた田中さんの帽子を抱きしめて泣き出す哲郎さん、
「とうとう無関係な人を」と悔やむガイバーT。

哲郎さん達が帰宅すると、相変わらずセーラー服で洗い物している瑞紀ちゃん、
操られて帰宅していたから、放課後の記憶はないようですが、他に異常はない模様。
クロノスに何かされてないかと心配していたのでしょう、
哲郎さんが抱きついて感動、困惑の瑞紀ちゃんでした。

そして、晶くんは事態がどんどん深刻化していく事に不安を覚えていました。

今回で何に驚いたってガイバーUが喰われなかった事、
ここで生き延びたって事は、原作では幻に終わった対ガイバーV戦も期待出来るって事ですよね。