東京メンネルコール合唱祭へ参加


五反田ゆうぽうと/1998年7月5日(Sun)

------------総括報告:深澤(S59卒)------------

7月5日の東京都合唱祭での演奏報告です。
本番直前までいろいろと苦労がありましたが,15人という人数にしては,なかなか の好演でした。11人の先生から講評をいただきましたが,殆どの先生(9人)から お誉めの言葉をいただきました。
ロマンチズムある情感あふれる演奏だったようです。昨年,初めて出演したのです が,東京では,メンネルの各パートが持っている音色がとても好感なのです。 関西にしかない音色の特徴が東京の方には新鮮に思えるようです。ただ,言葉にメ リハリをつける,ffとPPのメリハリ,多田作品からの脱却など注文もいくつかあり ました。今後,参考にしていきたいと思います。

今回,急にテナーの人数が足りなくなり,長野から内海氏(S59卒)と,大阪から 三宅君(H2卒)が来てくれました。三宅君は,たまたま月曜日に東京出張があり 一日前に来て手伝ってくれました。中間氏(S59卒)も東京研修中で観客として来て くれました。こんな所にもメンネルの良さが出ています。
やっぱり同じ釜の飯食った仲間っていいよ。

なお,今回の演奏の音楽的な講評については,和久井氏(S62卒)からメッセージ があると思います。



------------苦労話&裏話:和久井(S62卒)------------

第53回東京都合唱祭レポート その1 去る7月5日、五反田ゆうぽうとに於ける東京都合唱祭で、 東京メンネルコールは緒方さん(S56年卒)指揮のもとに「花火」を 取りあえず無事に歌い終えることができました。

今春、新OBが就職等で上京する時期を待って練習を始めましたが、 振り返れば苦労の連続でした。なにしろ人が集まらない。セカンドと バリトンしかいないのがごく当たり前の状態で、4パート揃うとどんな音が 鳴るのかまるで見当が付かないという悲しさ。3日前に「ベースが一人しか 来れないらしい」と聞かされた時は、出場辞退もやむなしと半ば覚悟を 決めましたし、本番当日の練習ではどうにか頭数だけは揃ったものの、 セカンドは下がるわバリトンは上ずるわで、まるで現代音楽のような 前衛的和声が鳴り響く始末。ひょっとすると今回は赤恥をかくことになるかも 知れないと、僕は内心腹をくくっておりました。
思えばこれまでの東京メンネルは、昨年の合唱祭といい今年2月の 東京ヴォーカルアンサンブルコンテストといい毎回綱渡りの連続でしたが、 今回ばかりは本当にたっぷりと冷や汗をかかせて頂きました。

さて、その冷や汗ものだった「花火」ですが、思いのほかうまくいって しまいました。あちこちでアインザッツが乱れたりピッチが狂ったりしたにも かかわらず、そこは経験豊かなベテラン揃い。何食わぬ顔で素早く立て直し、 どうにかボロを出さずに最後まで歌いきることができたわけです。
それにしても我らが東京メンネル、こんな危なっかしい準備不足の状態でも 本番だけはどうにか格好をつけてしまうのですから、度胸がすわっていると いうか、図々しい連中ばかり揃っているというか・・・。

聴衆には概ね好評だったようで、何人かの知人に「うまかった」 「いい演奏だった」と褒めらてもらいましたし、講師の批評も深澤さんの 報告にあるとおり、好意的な文面がほとんどでした。
メンネル伝統の明るい素直な音色が、男声合唱といえば暗くて重いものと決 め付けている人々の耳には新鮮な響きだったこと、半数を指揮者・パトリの 経験者が占めたように、一人一人のレベルが高かったこと、声の若さと表現の 深みとが丁度良くバランスするような年齢構成だったことなどが、高い評価に つながったのだろうと思います。

もちろん、反省すべき点はたくさんあります。
練習に人が集まらず、本番直前までメンバーが確定しないため、指揮者の指示が なかなか行き渡らない。当然ブレスの位置は不揃いで、テンポの揺れや強弱など、 細かい部分での意志統一がなかなか思うに任せません。
今回の佳演で多少の欲が出て来たのも事実ですが、それなら今コンクールに 出場して通用するかと言うと、残念ながらそのレベルには程遠いのが現状です。 より良いものを目指そうとすると練習量などの負担が増える、負担が増えると 参加できる人がますます少なくなる。このジレンマがOB合唱団の限界なのかも 知れません。

僕は、東京メンネルは余り欲張らず、今のペースで活動を続けて行くのが ベストではないかと思っています。せっかくのOB合唱団が、背伸びをしたために 続けられなくなったらもったいないではありませんか。
今回、遠方からお越し下さった内海さんや三宅君をはじめ、大勢の懐かしい人たちと 一緒に再びステージに立てることが嬉しくて仕方ありませんでした。 東京メンネルではこんな気持ちを大事にしていきたいと、僕は思うのです。

さあ、次はどこで、何を歌いましょうか?

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