住宅ローンの支払が苦しくなり、やむなく家を手放したが、地価の下落でローンだけが残る。この「自宅を売っても借金は残る」という当たり前と思える日本の住宅ローンシステムは欧米では全く異質のものです。
家を買われた方はご存知だと思いますが、日本の一般的な住宅ローンでは、担保である家を処分しても借金は残ります。例えば、家を担保に1000万円借入し、その後値下がりした家を600万円で売却しても400万円の借金が残ります。しかし、アメリカ等では、ノンリコースローン(NRL)といって、担保である家を処分さえすれば、借金もなくなるローンが主流です。担保である家の価格が下がっても、そのように評価して貸し付けた金融機関にも責任があるからです。そこで、景気が悪くなれば家を手放して借金から免れ、景気が良くなったらまた家を手に入れるということも可能となります。
家が欲しい方は多いと思いますが、年収の3〜5倍もの借入を数十年という長期に亘って返済していく現行の住宅ローンはかなりリスクが高いものです。そこで万が一の場合にも、その家を売れば借金がなくなるNRLはリスクの軽減としても有効になります。
現在、住宅ローンでNRLをしている金融機関はごく一部ですが、住宅ローンによる破綻は、もはや社会問題となっています。金融機関の審査の厳正化や不動産市場の活性化のためにもNRLの普及が避けられません。金融ビックバンが住宅ローンにも必要になるようです。