事業者と消費者との間のすべての契約において、@契約の勧誘・締結やA契約条項の解釈内容にかかわるトラブルを解決できるのが、この法律のポイントです。
従来は、一般法である民法等により消費者の保護が図られていましたが、要件が厳格だったり、どのような条項が公序良俗等違反により無効になるのか不明だったりして、消費者保護には限界がありました。
今後は、@事業者の不適切な行為((1)不実告知・断定的判断・故意の不告知、(2)不退去・監禁)によって、消費者が誤認し又は困惑した場合について、契約の申込み又は承諾の取消しができるようになり、またA消費者の利益を不当の害する条項の全部または一部が無効となります。
例えば、@として、(1)元本保証でない株式投資信託を元本保証と偽わられた場合(不実告知)、値動きのある株式につき、絶対に値上がりすると説明された場合(断定的判断)、外貨預金に際し高利回りの説明を受けたが、為替変動により元本割する事実をわざと告げられなかった場合(故意の不告知)や(2)自宅を訪問した販売員に帰るよう言っているのに帰らない場合(不退去)、勧誘されている喫茶店で帰りたいと言っているのに帰してくれない場合(監禁)で、その結果、契約したときは取消しができるようになります。
また、例えば、Aとして、運送契約で荷物が壊れても理由を問わず一切責任を負わない旨の契約条項や事業者の損害を上回る高額なキャンセル料金を定めた契約条項は、無効となります。
従来、情報の量や質、交渉力の点で不利な立場にあったため、泣き寝入りせざる得なかった不当な契約についても、この法律によって、取消しや無効を主張できる可能性が高まります。
もっとも、契約の取消しができるか否かについては個々の状況により異なりますし、取消し期間等の条件があります。不当な契約はきっぱり断るのが一番ですが、万一契約してしまったら消費者センターや弁護士会などに早めに相談されるのがよいでしょう。