光寺だより「つきかげ」表紙のことばより


花のたましい

散ったお花のたましいはみ仏様の花園に,
ひとつ残らず生まれるの
だってお花は優しくて
おてんとう様が呼ぶときに,ぱっと開いて,微笑んで
蝶々に甘い蜜をやり
人には匂いを皆くれて
風がおいでと呼ぶ時に,やはり素直についていき
なきがらさえも,
ママゴトのご飯となってくれるから


金子みすず詩集より



★田舎坊主の戯言集★

超豪華フルコース

泥水の中にあってもあの綺麗な花を咲かす「蓮」に魅せられて筆者,
春先より花蓮づくりに挑戦した。
4月にレンコンを貰ってきて信楽焼の上等の鉢を買い、
田んぼの土をいただき、5つの鉢に植えた。
何分,今日まで植物の栽培には全く興味も知識の持ち合わせのない素人。
蓮を咲かせたい一心でいろんな方に蓮づくりのイロハを教えていただいた。
奥の深いものらしく,ある人は「油粕」を,ある人は「骨ぷん」を,
またある人は「大豆を煎って入れなさい」「ニシンを入れなさい」「雑魚を粉にして」等々。
いろいろご指導いただき、人が良いといわれる事は何でもやってみようと素人ながら考え
二鉢は田んぼの土に固形の油粕だけ,一鉢は田んぼの土だけ,
後の二鉢は「油粕」「骨ぷん」「大豆」「じゃこ」の超豪華フルコース。
水だけはどの鉢にもきらすことなくあたえた。
さて,7月の終わり頃、3つの鉢には蕾が付き,
8月の中頃待望の「花蓮」は純白の姿で期待に答えてくれた。
しかし,一番栄養の与えたはずのフルコースの鉢には,
花は一輪も咲かず、蕾すら付かなかった。

花を付けなかった蓮鉢を見ながら,ふと我が家の子育てを眺めてみた。
超豪華フルコースと言う名の重荷を背負わせていないか。
親は栄養と言う名を勘違いしていないか。
子どもの素直な心を知っているのか。
親の反省点はやたらと多い事を・・・・・・・・・

平成2年度、小学校PTA広報紙寄稿文より

最後です
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toppu