各部門一覧へ→
市立長浜病院 看護局 市立長浜病院 看護局

海外研修

 クリニカルラダーレベルV以上の対象者で、業務で功績のあった方には、海外研修に参加できるチャンスがあります。
 自治体病院協議会などの医療施設視察団として、海外研修に参加してもらうことで、更なる自己成長を期待しています。
 以下は、実際に海外研修に参加された方の報告から抜粋したものです。
平成26年度は、615日から620日までの6日間、全国公私病院連盟主催オーストラリア医療視察研修団として、オーストラリア方面へ2名が参加しました。
参加者:浅見奈津依さん(7西病棟-卒後12年)上田あかねさん(手術室-卒後10年)




平成26年度海外研修内容

 6月15日成田空港から約10時間かけてシドニーに到着しました。
 オーストラリアは日本と逆の季節で、秋から初冬のため少し肌寒いくらいでした。


 今回、全国の公私病院から22名の医療従事者が集まりました。医師、理学療法士、検査技師、栄養士、看護師、医事課、検査科と様々な職種の先輩方と話す中で病院の制度、現状などたくさんのことを学ぶことができました。


オーストラリアの医療制度


 オーストラリアには、メディケア制度(公的医療保険制度)と、自己負担で加入するプライベート保険(民間保険)があります。
 メディケア制度は、全国民が無料で医療を受けることができる制度であり、この制度を利用したい国民は公立病院を受診します。どんな低所得でも医療を受けることができるこの制度は、移民が多く低所得者の多いオーストラリアでは必要な制度です。
 年収が一定以上ある国民は、民間保険に加入します。こちらの保険に加入している国民は私立病院を受診し、担当する医師も自分で選ぶことができます。




ロイヤル・ブリズベーン&ウィメンズ病院(公立病院)


 ベッド数986床、職員数6000人の南半球で一番大きな病院です。周りには病理検査専門の施設、医学関係の研究所、看護学校、小児病院が隣接しています。少子化による小児不足を解消し、子どもを受け入れやすくするために、こちらの小児病院は民間の小児病院との合併が予定されています。院内は、郵便施設、フードコート、カフェテリアなどがあり、患者さんや家族が不便のないように整っていました。
 オーストラリアは、理学療法の活動が盛んに行われています。病院内には約25mのプールがありました。日本でこれだけ大きなプールがある病院を見たことがなかったので驚きました。ここでは、理学療法士が中心となり患者さんに対して水治療が行われています。リンパ浮腫のある患者さんや四肢切断後の患者さんは、関節に痛みを伴うことがあり負担になるため、水中で屈伸運動や歩行訓練などを行います。
 教育医療施設としても大きな役割を果たしており、多くの医療関係の学生を受け入れ、研究のための設備も整っていました。
 とにかく規模が大きくて、各病棟の見学をするだけで2時間があっという間に過ぎてしまいました。これだけ大きい病院ですが、オーストラリアでは生活習慣病といわれる肥満や糖尿病の患者さんが増えており、退院後の食事管理をはじめとする生活習慣の指導が進まず、入院が長期化しています。そのため慢性的ベッド不足があり、救急患者さんや手術後の患者さんも受け入れられないという問題があります。日本と同じような問題に直面していることを実感しました。




シドニーアドベンティスト病院(私立病院)

 ベッド数約400床、職員数2000人の私立病院です。今回視察時は、施設増設中であり、来年には更に大きな施設になる予定です。この病院は世界的なネットワークを持っているため、他の国や都市からも患者さんが訪れます。常勤の医師は数名しかおらず、その代わりに登録医が約600名おり患者さんは自由に医師を選ぶことができます。
 
医師の登録の際には厳しい診療指標をクリアし、選考委員の質問を受ける必要があり、ブランクのある看護師や昇進の際には試験を受ける必要などがあり、専門性の高さを感じました。外来治療として、放射線や化学療法を受ける患者さんの中には遠方の方も多く、この病院ではそのような遠方からの患者さんを受け入れるための宿泊施設を設け、手ごろな価格で貸し出し、患者さんが安心して治療できるような工夫もされていました。搬送用スタッフや保清専用スタッフ、また500人ほどのボランティアも採用されており、各業務が明確にされていました。

最後に



 今回見学した病院は、どちらも明るく開放的な環境になっていて、治療を受ける患者さんや家族が過ごしやすいように整えられていたこと、オーストラリアは誰でも治療が受けられるような医療制度があること、他職種間の情報交換や協力体制が整っていることなど、日本との違いに驚くと共に、日本でも同じように取り入れられるところがあるのではないかと思いました。また、オーストラリアの同世代の看護師がとてもいきいきと働いている姿が印象的で、仕事に誇りを持って取り組むことの大切さを実感しました。この海外研修には、毎年当院では卒後10年前後の看護師が参加させてもらっています。卒後10年頃は、今後看護師としてどうありたいか、悩む時期でもあります。普段の看護から少し離れ、外国から日本の医療・自分の看護観を見つめ直し、もっと広い視野で看護について学びたいという刺激を得ることができました。また、仕事をひととき忘れて、他施設の経験豊富な先輩方との楽しい交流で、新たなやる気と元気をもらい、とても良い機会となりました。

市立長浜病院 看護局 ▲このページの先頭へ 市立長浜病院 看護局
Copyright(C)Nagahama City Hospital All RightsReserved