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1.心電図室
 2階心電図室では、通常の心電図検査だけでなく様々な検査を行っています。今回は代表的な3つの検査について解説します。

●心電図検査(安静時・マスター運動負荷・ホルター心電図)
 心電図検査は、心臓全体のはたらきを調べることができ、心臓病の発見や診断、病状の把握、治療効果の確認、薬の副作用の発見などに欠かせない検査です。通常、両手首と両足首、胸に6ヶ所電極を付けて検査を行います。心臓の拍動に伴っておこるわずかな電位変動を記録していくもので、体に電流が流れることはなく、苦痛を伴う検査ではありません。検査時間も通常は3〜5分で終了します。
 必要に応じて、運動をして心臓に負荷をかけるマスター運動負荷心電図検査や、24時間通常の生活時の心電図を記録するホルター心電図検査も行っています。

市立長浜病院-心電図検査 市立長浜病院-心電図検査 市立長浜病院-心電図検査

●心機図(ABI)検査
 ABI検査とは手と足の血圧の比較や脈波の伝わり方を調べることで、動脈硬化の程度を数値として表したもので、この検査を行うことにより動脈硬化(血管の老化など)の度合や早期血管障害を検出することができます。ベッドの上で仰向けになり、両側の腕と足首に血圧計の帯(カフ)を、両手に心電図の電極、胸部に心音マイクを装着し検査を行います。検査時間はおよそ5分程度です。 市立長浜病院-心機図(ABI)検査

●肺機能検査
 肺の病気の診断、重症度などを調べるのに役立ち、治療効果の測定にも使われています。気管支喘息の診断にも重要な検査で、手術のときの麻酔法の選択の時にも利用されています。鼻をノーズクリップで止め、呼吸管を接続したマウスピースを口にくわえた状態で検査を行います。通常は、静かな呼吸を数回繰り返した後、一度大きく息を吐き(最大呼気)、次に大きく息を吸い(最大吸気)、さらに大きく息を吐く肺活量と静かな呼吸を2〜3回繰り返したのち、大きく息を吸い、一気に強い息を全部吐く努力性肺活量および1秒量の測定を行います。検査は10分くらいで終了し、苦痛は全くありませんが、患者様の努力と協力が必要になる検査です。必要に応じてさらに詳しい肺機能をみる二次検査も行っています。 市立長浜病院-肺機能検査


2.2階エコー検査室
 2階のエコー検査室は2部屋あります。どちらの部屋も同じ検査を行っています。ここでは心臓・頚動脈・下肢静脈の超音波検査を行っています。超音波検査(エコー検査)とは、人の耳には聞こえないほどの高周波数の超音波を心臓に発信して、返ってくるエコー(反射波)を受信し、心臓の様子を画像に映し出して診断する検査です。X線撮影やRI検査のように放射線による被曝の心配がありませんので、妊婦や乳幼児でも安心して受けることができる検査です。30分〜1時間の予約検査ですので、検査を受けられる方はお時間に遅れないように5〜10分前にはエコー検査室にお越しください。

●心臓超音波検査(心エコー検査)
市立長浜病院-中央検査技術科 心臓超音波検査を行う目的は大きく分けて2つあり、1つは心臓の形の異常を発見する形態的診断、もう1つは心臓の働きを見る機能的診断です。心臓は常に拍動していますので、その動いている状態をそのまま観察できる、とても有用な検査といえます。心室や心房の大きさや壁の厚さ、壁の動き、弁の形態や動きはもちろん、カラードップラー法を行なうと、心臓の中の血液の流れを映し出すことができ、弁の異常や壁に穴があいているかどうかなどの異常を発見できます。さらにPW法、CW法などの方法で、心臓の圧も推定できます。胸部を露出した状態で左側臥位になってもらい、プローブと呼ばれる超音波発信機を肋骨の隙間に沿うようにあてて行います。プローブと皮膚の間に隙間が開かないようにゼリー剤を使用してピッタリと密着させて行います。検査時間は20〜30分程度です。

●頚動脈超音波検査(頚動脈エコー検査)
 主に頚動脈の動脈硬化を調べる検査です。頚部にプローブをあてて検査します。血管壁内の状態、血管表面の状態、血管内腔の状態を見ることができ、動脈硬化を視覚的にとらえ診断することができます。頚部は、心臓から脳あるいは脳から心臓へと巡る血管の通り道です。もしその通り道が狭くなったり、血液中に血のかたまり(血栓)などが混じっていたりすると、脳や心臓の血管を詰まらせる危険性があります。高血圧や高脂血症、糖尿病、肥満を有する人や、その境界値にいると考えられる人に対して、脳および心臓疾患の発症予防や動脈硬化判定に有用とされています。 市立長浜病院-頸動脈超音波検査

●下肢静脈超音波検査(下肢静脈エコー検査)
市立長浜病院-下肢静脈超音波検査  エコノミークラス症候群に代表される深部静脈血栓症(DVT)の診断に用いられる検査です。DVTによる肺塞栓症が近年増加傾向にあり、整形外科手術の術後に発症するケースも数多く報告されています。造影剤を使用しない非侵襲性の検査で安全・安価な検査としてDVT診断に多く用いられています。下半身を下着のみの着用で露出し、基本は仰臥位で、両足の付け根の部分から足先までプローブをあてて検査します。下肢静脈エコー検査において、各静脈の圧迫による虚脱の有無が最も重要であり、次に静脈径の拡張やモヤモヤエコー、血栓の有無を調べます。
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3.脳波・神経生理検査室
 脳波・神経生理検査室では2つのシールドルーム(電気的に隔離された部屋)で脳波検査、神経伝導速度検査、体性感覚誘発電位、聴性脳幹反応、視覚誘発電位の検査を行っています。

●脳波検査
 脳はその活動にともなって常に微弱な電波を出し続けており、それは頭の表皮上におけるわずかな電位差(電流は電位の高いほうから低いほうへ流れる)となってあらわれます。その電気的な変動を頭部に付けた電極でとらえ、増幅し、波形として記録するのが脳波検査です。けいれんを起こしたとき、意識障害がみられるとき、症状には出ない軽い意識障害をみつけようとするとき、てんかんが疑われるときなどに行われ、脳腫瘍などの診断にも有用です。脳死判定の際にも用いられています。ベッドに仰向けに寝て、頭に十数個の電極をペースト(糊)で取り付けます。安静にしていて、目を開いたとき、目を閉じたとき、深呼吸をしたときなどの脳波を調べます。てんかんなどでは光や音の刺激を与えたときの脳波を調べたり、睡眠中の脳波を測定することもあります。 市立長浜病院-音波検査

●神経伝達速度検査
市立長浜病院-神経伝達速度検査  神経伝導速度検査は、末梢神経を皮膚上で電気刺激し、誘発された電位を記録し、伝導速度、振幅などを測定する検査です。これによって末梢神経疾患、脊髄疾患の診断、病態の把握に活用します。運動障害(動き難さ、脱力、痩せなど)、知覚障害(感覚の鈍さ、しびれ、痛みなど)の原因が、末梢神経障害によるものか、またその障害部位や障害程度などを調べるための検査です。神経を電気で刺激するため、少し疼痛を伴う検査です。なるべく力を抜き、同じ姿勢でいていただいた方が少ない数の刺激で検査を行うことができますので、患者様のご協力をお願いします。検査時間は20分〜60分ですが、神経の障害の程度や刺激する神経の数によって差があります。

●視覚誘発電位検査
 脳の後頭部付近に「見えた」と最終判断を下す視覚領があり、その視覚領からの電気反応のことを視覚誘発電位といいます。点滅している光や、白黒反転する市松模様などを見せた場合、正常に見えていれば、ある一定の電位変化を示します。白内障の手術の前など眼球内の網膜や硝子体の状態を見た後にその先がどうなっているかを調べるために行われることがあります。視覚誘発電位は、直径1cmの銀板皿状の電極を、毛髪の上から後頭部に貼り付けます。検査は片目ずつ行い、座った姿勢で点滅する光や市松模様を2〜3分見つめます。その間に、光の刺激によって誘発される小さな電位変化が、脳波の中に発生します。それを特殊なコンピュータで処理して、視覚誘発電位のみを抽出記録します。この電位が記録されないということは、視神経をはじめ脳の中に病変があることを示唆しますから、白内障の手術をしても、視力の上昇は期待できないといえます。

●聴性脳幹反応検査
 ABR検査(聴性脳幹反応)とは、乳幼児や高齢者など、音が聞こえたかどうかを返事できない人に行なう聴力検査(他覚的聴力検査)のことです。また、感音性難聴であることがわかったときに、障害の場所を明らかにするためにも行なわれます。その他、手術時に生じる脳幹の機能異常を調べたり、最近では脳死の判定にも使われています。この検査では内耳(蝸牛)から脳までの、聴神経の伝達経路のどこに異常があるかを調べることができます。ベッドに横になり、左右の耳たぶと頭部(頭頂部と前額部)の計4ヶ所に脳波形の電極を取り付けます。ヘッドホンから音が聞こえると、脳が反応して脳波に変化が生じるため、その波形をコンピュータ処理して画面にあらわします。検査中は体を動かさないようし、乳幼児では睡眠薬で眠らせてから検査を行なうこともあります。




4.心肺運動負荷試験(CPX検査)
 心肺運動負荷試験(CPX)とは、呼気ガス分析を併用して運動に対する肺・心血管系・骨格筋を含めた予備能力(運動耐容能)を測定する検査です。 具体的には、心電図・血圧・呼吸中の酸素・二酸化炭素の濃度を計測しながらエルゴメータ(自転車こぎ)を行います。
 運動耐容能は、以下の3つの因子によって決定されます。
@ 肺がどれだけの酸素を血液中に取り込めるか。
A 心血管系がその血液をどれだけ運動筋に送り出せるか。
B 運動筋がその血液からどれだけの酸素を取り込み、それによってどれだけのエネルギーを産生できるか。
つまり、心肺運動負荷試験はあらゆる心肺疾患患者が検査対象となります。


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