厚生労働省が3月1日に発表したところによると、1月の有効求人倍率(職安で仕事を求める人に、1人当たり平均何件[倍]の求人があるか)は、前月より0.03ポイント改善し、0.61倍になりました。この改善状況は9カ月連続しており、0.6倍台に乗ったのは2009年1月(0.64倍)以来2年ぶりとなっています。
このことからも分かるように、しばらく見送っていた従業員の採用を再開する事業所も増えつつあるようです。また3〜4月の時期は一年間で最も人材が動く時期なので人を採用するには好都合な時期です。

 一方で、「人を雇っても長続きしない。雇ってもすぐ辞めていく。」とか「面接のときは、よい人材に見えたのに、実際に雇ってみたら全く役に立たない。」といった事業主様の悩みをよく聞きます。1枚の履歴書と30分程度の面接で、その人の能力や適性、人柄、やる気などを見極めるのは、確かになかかなか難しいものです。どうしたらよい人材が採用できるのか…。今回は、"採用面接のポイント"をいくつかご紹介します。

● 1、まずは応募者をリラックスさせること!
 
 応募者が緊張のため固くなっていると、受け答えも形式的なうわべだけのものになりがちです。これでは、応募者の本心・本音は見えてきません。やはり、仕事で取引先と話をするときなどと同様、いきなり本題に入ったりせず季節の話題などをしながら、答えやすい質問から始めるべきです。また、適度な笑顔も忘れずに…。
 
<例> 「はじめまして。総務部長の○○と申します。本日はお忙しいところお越しいただきありがとうございます。会社の場所はすぐわかりましたか?」
    
    
 「今日はひどい雨ですね。道路が渋滞していたのでは?どのくらいかかりました?」


● 2、相手の話を引き出すには適度な"相づち"が必要!
 
 応募者の人物像を見抜くには、なるべく多く、そして深く応募者にしゃべらせなくてはいけません。そのためには、話が続くような「相づち」が不可欠です
 「なるほど」「そうなんですか」「それでどうなったんですか」などと、相手の話に興味があることを示したり、「そうですね」「確かに」「全く」「同感です」などと相手に共感・同意を示したりすることで、応募者の話をうまく引き出すことができます。


● 3、"志望動機"の上手な聞き方!
 
 「志望動機」は採用面接の際、最も多く質問される項目の1つです。当然応募者も、この質問を受けることを想定して、あらかじめ優等生的な答えを用意しています。中には、マニュアル本の模範解答を丸暗記してきたのかと思われる人もいて、なかなか応募者の本心が見えてきません。そんなときのテクニックを1つご紹介しましょう。
 それは、1つの質問に1つの答えで終わらせず、3段階くらいで切り込んでいくというものです。1回目の「志望動機は?」という質問にスラスラと答えた人でも、それが付け焼刃やマニュアル本の受け売りである場合には、2回3回と突っ込んだ質問を重ねるうち、ボロがでてきます。答えを用意していない質問に対しうろたえ、つい本音をポロリともらしてしまうこともあります。反対に、切り口を変えながら何度か質問を繰り返しても、矛盾のないしっかりした答えができる人は、ハッタリや嘘のない、真実に裏打ちされた言葉を語っていると思われます。
 
<例> 面接者「志望動機をお聞かせください」

   
応募者「○○に興味があり、××の資格を取りました。御社でならその資格を活かしていけると思い、応募いたしました。」

   
面接者「○○に興味を持ったのはどういうきっかけからですか?」

   
応募者「△△社で□□の仕事を担当しておりましたが、その際○○の知識が不可決だと感じ、勉強するうちもっと詳しく知りたいと思うようになりました。」

   
面接者「○○のことなら、☆☆社や▽▽社も積極的に取り組んでいますが、なぜ私共の会社を志望されるのですか?」


● 4、これまでの実績、経験を語ってもらうようにする。!
 
 「当社は、朝が早い・休みが少ない・出張が多い・仕事はハードですが大丈夫ですか?」というような、意気込みを問うような質問をしても、応募者は採用してもらいたい一心から「頑張ります。大丈夫です!」と回答するはずです。これでは本人の本音も分からないし、人物像を探るにはあまり参考になりません。

 よって、面接では本人の過去の行動や実績などを語ってもらうほうが有益です。

 
・「これまでの携わった仕事の中で最大のピンチはどのようなことでしたか?そのピンチをどのように解決したのですか?」
 
 ・「前職で仕事を進める上で、大事だと心がけていたことはどんなことですか?」

 
畑違いの業界での出来事を話すかもしれませんが、参考になるはずです。


●5、面接チェックシートを利用しよう!
 
 おおまかな質問の内容は、あらかじめ「面接チェックシート」にプリントしておき、そこに応募者の受け答えや評価を書き込めるようにしておくと便利です。西多事務所では、顧問契約いただいている事業所様には、必要に応じて資料をご提供いたしますのでご相談ください。