人事担当者必見!! 採用面接の極意
   

 事業の発展には、優秀な人材の確保が欠かせません。しかし、1枚の履歴書と30分程度の面接で、優れた人材を見抜くという作業は容易なことではありません。とても優れた人物に見えたのに、自社に合わずうまく能力を発揮してくれなかったり、やる気満々に見えた人があっという間に辞めてしまったり…、そういった経験は、人事担当者の皆さんにとって1度や2度ではないはず。そこで、今月号では、採用面接で失敗しないためのヒントをいくつかお届けしましょう。

相手のホンネを引き出す裏ワザ◎

 これだけ就職難の時代が続くと、求職者は面接の場数を踏んでいて、妙に面接慣れしています。また、面接マニュアル本などでいろいろ勉強していますから、受け答えは大変優等生的。判で押したような模範解答の奥に隠されたその人の本質やホンネを見抜くのは至難の技です。そんなときは、こんな方法を試してみてください。   


 一通りの面接が終わったところで、「これで面接は終了です。お疲れ様でした。もう少しお時間がありますので、何か聞いておきたいことなどがありましたら、おっしゃってください。どんなことでもいいですよ。」と面接が終了したことを告げます。
応募者に「ここからはもう面接じゃない。記録には残らない世間話」という印象をもたせるために、しゃべり方や表情は、今までの堅苦しいものから親しげに変え、持っていたペンは置き、メモを取っていたノートや面接シートは閉じてしまいます。
応募者は、自分が評価されている"面接本番"は終了したという安堵感から、仮面と鎧を脱ぎ、ついホンネをポロリと出してしまいます。給料や休みのことばかり気にする人もいれば、仕事の内容について熱心に質問する人もいます。「えーっと…特にないです。」というような熱意の感じられない人もいます。
 このときのやり取りが、その人の人間性や仕事に対する姿勢などを判断する重要な材料となります。応募者を送り出した後は、忘れないうちにすぐ内容を記録しておいてください。

面接シートの活用◎
 応募者が緊張しているのはもちろんですが、面接官だって慣れないうちは緊張します。話が続かず、気まずい沈黙のまま面接が終了してしまったということのないよう、質問の項目や順番はあらかじめ「面接シート」にまとめ、それに従って面接を進めるとよいでしょう。応募者の年齢や職歴・経験などにより、質問すべき項目は異なりますが、ある程度共通項目を定めておいた方が、応募者多数の場合、比較検討しやすいものです。「面接シート」には、応募者が質問にどのように答えたかを記入する欄を設けるとともに、評価や気づいたことなども書き込めるようにしておきます。
 早速使ってみたいという顧問先事業所様は、職種に応じた見本が西多事務所にありますので、お知らせください。

面接官は何人がよい?
面接官が1人の場合、どうしても評価が主観的になりがちというデメリットがあります。
複数の場合ですと、異なった目で応募者を見ることでその偏りを防ぐことができますし、1人が質問をしたときはもう1人がやり取りを記録する、というように役割分担を決めて面接をスムーズに進めることができます。ただし、1人の応募者に複数の面接官がつくと威圧感を与えて不必要に緊張させ、応募者の口数が少なくなったり、ホンネを引き出せなくなったりするというデメリットが考えられます。
 なお、面接は社長や人事担当者が行うのが普通ですが、即戦力となる人、特に専門職や技術職を求めている場合は、その職種にある程度詳しい人が面接に加わることをお勧めします。本当に自社で使いものになる能力を持っているかどうかを判断するには、現にその職種に就いている人、その職種に詳しい人でないと難しいからです。

YES・NOで終わる質問は避ける
 
例えば、「この仕事は根気がいりますが、あなたは根気があるほうですか?」という質問をしたとします。普通は合格したいから、ウソでも「はい」と答えてしまいますよね。それで終わってしまえば、その人の本当の姿は何も見えてきません。そこで次のような質問に変えてみます。「自分に根気があると思うのはどうしてですか?」「今まで根気よく取り組んだ例をいくつかあげてみてください。」
 「どうして?」 「どのように?」 「どんな点が?」 「他には?」 「具体的には?」「例をあげてみてください」 「もう少し詳しく説明してください」と言った質問で、なるべく応募者にたくさんしゃべらせるのがポイントです。


西多事務所では事業所様から「採用してもすぐ辞めてしまう。」「採用したけど役に立たない」といった悩みをよく受けます。採用で失敗しないためのヒントとしてぜひ参考にして下さい。