「つるし柿」
枝が折れてしまいそうになる位にあわわに実った柿の実。
たとえ渋柿であったとしても昔の人は知恵をもっていました。
皮をむいて日に晒すように風通しの良いところに吊るしておけば
渋がぬけ味わいのある甘い干し柿になることを。
お菓子など容易く手に入らなかった時代には本当にうれしいおやつだったのです。
西の空が赤く染まり、つるし柿は古い白壁に長い影を落とします。
雪が舞うころには山里の暮らしに一時のあたたかさを与えてくれます。