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国鉄沖縄本線
 
 2004年の初夢は、沖縄で普通鉄道に乗っているという夢であった。
 国鉄色のキハ28、58の2両編成で、那覇市内からサトウキビ畑の間を走っていた。
なかなか鉄分の高い初夢だが、この場で、この夢に少々肉付けをしていこうと思う。
 
 20××年、二酸化炭素排出量削減と沖縄振興を兼ねて、
沖縄本島に国の事業として普通鉄道を敷設することが国会で承認された。
国が行う鉄道事業ということで、日本国有鉄道の復活となる。
しかも、京都議定書の実行を迫る外圧により、日本政府は
それまでの道路中心の行政を転換。再び鉄道を重視することになったため、
今の道路ぐらい潤沢に予算がつけられる、
というぐらいの想定で構想を進めていくことにしよう。
もっとも、こんなことは某野党が単独与党になるか、
アメリカが石油業界と縁の薄い政権に交代しない限り起こらないだろうが。
 
 ちなみに、同じ重さのものを同じ距離だけ運ぶのに、
鉄道は自動車の10分の1のエネルギー消費で済むとされている。
しかし現在、二酸化炭素排出を削減するためにされていることといえば、
新たに道路を作り、「渋滞を緩和してガソリン消費を○%減らせるはず」
という宣伝ばかりである。
 自動車の台数は今より減らないという前提での行政では、
目先の何%かは減るかもしれないが、全体の分母が今より減らないので
日本全体としての地球環境への貢献度は宣伝ほどではないことになる。
 今まで自動車を使っていた人が鉄道を利用するようになることによって
その人の移動に関する二酸化炭素排出は9割削減となる。
日本全体で鉄道の利用度を増やせば、京都議定書など、あっという間にクリアできるのだが。
 そういう観点からも、鉄道がより便利に、利用しやすくなるための
整備や研究が必要である。こんなことは民間企業でできるレベルを超えているので、
こんなことこそ国がもっと力を入れる(=予算をつける)べきなのだが。
鉄道への予算は道路にかける予算より桁がいくつか少ないほど扱いが悪いので
現状では改善は期待薄であろう。
 鉄道会社が自動車会社以上の政治献金をすれば
もうちょっと扱いはよくなるかもしれない。
何だか、田沼意次のような話になってきたのでこの話はここでやめる。