コンコルディア・ソリタリア攻略
by かつら
コンコルディア:ソリタリアを買って遊んでみました。
巷ではけっこう手強いという評判ですが何回かやってわかってきましたので攻略法を書いてみようと
思います。(ご自分で考えたい方は戻るボタンをどうぞ)
とりあえずマップはイタリア。基本セットのマップの少人数の面ですね。
拡張マップも含めてこのマップが一番やりやすいと思いますので苦戦している方はこのマップでコツを
つかんでから他のマップにチャレンジしてみるとよいのではないでしょうか?
あと難易度はあとで補正するとして通常の点数計算で30点ほど勝っていれば達人モードでも勝利でき
そうなので目標はそのあたりで。
まず普通の対人戦のようにプレイしたときどのくらいの点数になるかを出して見ます。
布+レンガ建築からはじめて商人+建築家購入を想定して3周(護民官2回)建築6回(商人6回)で
15軒建てたとします。コントラリウスはカード購入6、建築9軒、人(船)+2(合計4)
プレイヤーのカード購入はユピテル2、サトゥルヌス2、メリクリウス1、ミネルヴァ1(鍛冶)
コントラリウスは最初にもらうミネルヴァ1枚を含めてユピテル1、サトゥルヌス1、マルス2、
メリクリウス1、ミネルヴァ2(石工、農夫)としてみます。

それぞれの家は仮に
     プレイヤー      コントラリウス
  布    1         1 
  ワイン   1         1
   道具     5                 2
     麦      4                 2
  レンガ    4                 3
とすると得点は(ウエスタは仮に1点として)
          プレイヤー   コントラリウス
 ユピテル    4枚 44点    3枚 18点
サトゥルヌス   4枚 44点    3枚 27点
 マルス     1枚  8点    3枚 24点
メリクリウス   2枚 20点    2枚 20点
ミネルヴァ    1枚 15点    2枚 15点
 ウエスタ    1枚  1点
コンコルディア  1枚  7点
 直接VP                 25点
 合計        139点      129点
と、このくらいになります。
10点勝ってますが相手のランダム要素によって変わる範囲なのでこれだと標準モード卒業がいっぱい
いっぱいでしょうか。公開されているレビューブログなどでは相手150点超とか書かれてたりいたり
するのも見かけます。上記にさらに1周目護民官で人が出せず3周で終わらない場合、相手の人が増え
たり、建築の回数が増えることによって買われるカードが増えたりで20点くらい余計に取られている
ということだと思います。
この結果をもとにどうすればよいかを考察してみます。
プレイヤー側の点数は何かの替わりにミネルヴァをもう1枚買うとかレンガを少なくしてユピテルの
点数を増やすことは可能ですがせいぜいあと10点くらいが限度です。購入カード枚数を増やせれば
積み増しできますが、購入できる販売札は初期にミネルヴァ1枚をとられるので全部で14枚しか
ありません。上記の例でも既に6枚ずつ計12枚購入されてますのであと2枚買うとカード切れで
終了してしまいます。そうすると家15軒が建たない上、最後に買うカードは酒商や織屋などの1枚
10点以下のカードを含む公算が高く実用的ではありません。
というわけで自分の点数を増やすのではなく、コントラリウス側の点数をどう抑えるかということに
なってきます。プレイヤー側のVP行動である元老院3回、建築6回は削りにくいため、可能なのは
「商人回数を減らす」(相手の建築数を減らす)ことです。商人は直接のVP行動ではないため削る
ならここです。家1軒につき大体10点程度の出入りがありますので商人を6回→3回にすることで
100点くらいに抑えられます。さらに極論ですが商人0回なら相手は80点前後になります。
商人を使わない分資源やお金の確保に長官(入植者)を多用するので直接VPは5〜10VPくらい
余計に与えることになりますがそれで相手の家を3軒削れるならまったく問題はありません。
商人0回なら相手の家は3軒!。ユピテルもサトゥルヌスも最大3点です。
商人0回なんて無理だろ!と思われる方多いとおもいますが直接消費することの少ない布やワインは
無視して麦やレンガに特化で建設していけば十分可能です。お金も麦やレンガ中心で建設費もかから
ないので護民官のときのお金と長官の表返しで十分足ります。もし足りなければ入植者で。
問題は麦の絶対数が足りるかどうかですが属州ボーナスが麦(麦とレンガの2都市属州)の属州が
2つ程あればわりと余裕でいけます。
イタリアマップがやりやすいのは2都市属州が8個あり麦属州ができやすいのが大きな理由です。
麦属州がまったくないマップでは商人0回は難しいかもですが、1周目の1回だけに抑えるくらいなら
何とか可能でしょう。
あと建築ですが上記の例のとおり6回以内で15軒建てきるようにしたいです。回数が増えると相手の
購入カード枚数が増えてしまいます。商人を絞っていれば1枚多く買われても得点的には3点前後で
すみますがカード切れの心配が生じるのと共に、自分の3回目のカード購入の選択肢がなくなり織屋や
酒商など買いたくないカードを買う羽目になります。そのためには護民官のとき人(船)を出すのは
必須になります。どうしても資源が足りないときは建築1回やめてでも人は出すくらいのつもりで。

スタート地点から初手でセット建築できる麦レンガの2都市属州が1つあり、さらに遠くてもいいので
もう1つ麦属州があるという前提でやり方を示していきます。
マップや購入できそうなカードの位置によって
  @3周(護民官2回)建築6回で15軒
  A5周(護民官4回)建築5回で15軒
の二通りの方法があります。
どちらも布1、ワイン1、道具1、麦6、レンガ6あたりで15軒建て切るのが目標ですがメリクリウス
(商人)は買わないので布やワインは無理に建てなくてもOK(各2点減るだけ)。建てるための資源や
お金のために余計な長官や入植者をして2VP献上したら同じことです。

@は初期資金が6金なので1周目の建築2回で麦レンガ→麦レンガまたは麦レンガ→レンガレンガが
できることが条件です。イタリアマップでは前提条件をクリアしていればいけることが多いです。

Aは建築は1周1回でいいので多様なマップに対応できますが護民官を多用する関係上、相手にマルス
(入植者)を買われないように動きます。

@ではマップによる制限があるかわり買うカードはそこそこ自由が利きますのでまず2回建築後の購入の
方がスムーズに動けますがカードの並びには注意しながら欲しいカードが安く買える位置なら柔軟に対応
しましょう。3資源(布、道具、麦まで)で石工-外交が可能なら初手でも買うのもありです。
カードの優先順(T)は
 石工>農夫=外交>>入植>長官>>鍛冶=建築(特にいらない)>>>商人(絶対買わない)。
石工はレンガの工面が必要だから。普通レンガ属州はできないので一手で複数のレンガを確保する手段が
ほぼ石工のみになります。外交官は石工や農夫コピーもでき、同コストの建築家の完全上位互換として
使用できます。そして農夫。ユピテルを下げずに18点になる最も優秀な得点カード。また麦は一番多く
使う資源なので確保手段も多いにこしたことはありません。最初の購入でこの3枚のうち2枚が買えれば
順調なスタートです(実戦的にはコストの関係で外交-石工か外交-農夫になりそう)。
鍛冶は石工か農夫があれば特に不要です。農夫がとれなくて麦がたりなさそうなマップなら買って道具を
メインに建てていく作戦は有力ですが、石工も農夫もとれなかったときは相手にミネルヴァ全部買わせて
しまうのもありです。建築はユピテルなので買っていけないことはないですがアクション的には外交官を
取っていれば基本的にいらない子なのでTの建築はスルー推奨です。
他の攻略記事で「入植者は相手に買わせましょう」というのも見かけますがこの戦術ではマルスが相手の
得点エースになるのでできるだけ押さえてしまいましょう。もし2枚とも買えたら護民官で人(船)を
出しながら4周目にはいってOKになります。
Uのカードで買いたいものは入植者と大長官の2枚だけです。Uの建築家は底に沈んで相手もなかなか
買ってくれないと外交官でコピーできずに3周目の2回建築ができないのでそのとき仕方なく自分で買う
くらいでいいです。執政官もユピテルなので3周目で買うのはOKですがアクションとしては使いません。
10点のカードが買えたとしてもリアクションの建築で相手は10点以上増える可能性があります。
織屋、酒商は相手0点のことが多いので押し付けるのが吉です。

具体的な手順としては1周目は
   建築(麦+レンガ)
   大長官(麦3レンガ1)
   元老院(石工+外交)=麦1、道具1、ワイン1、布1の支払いまでOK
   外交:大長官コピー(麦2)
   外交:建築コピー(麦+レンガ)
   長官(道具1)
   石工(レンガ2)
   護民官(人)
な順で建築2回+2枚購入+人がいけます。

2周目は農夫や入植がのこっていれば建築の前に買って、あとは家を全属州に散らしながら麦レンガ
中心に15軒建てる要領です。1周目2軒+2軒、2周目2軒+3軒、3周目3軒+3軒が目安です。

Aは初期に5番目までの相手の購入可能ゾーンに入植者があれば買われないように建築より先に購入
します。同時に買うカードは長官一拓です。石工や農夫は2回目の購入のときにあまってれば得点源と
して購入しますが@の作戦とは違いこの作戦ではアクションとして使う想定をしていませんので買え
なくても問題はありません。1周1回の建築なので生産面は長官で十分間に合います。3VP与えて
まで使いたいタイミングは少ないでしょう。むしろ資源の確保という面では少ない麦属州で何度も
生産するために使用済み属州を表返すために長官の方が有用だったりします。麦属州が1箇所しかない
マップでも長官3枚あれば生産2回、表返し1回で毎周麦属州を稼動させることによって何とか回り
ます。その麦属州が遠くてなかなかそこの麦に建たないとけっこう苦しいのですがそのときは石工や
農夫が買えそうでも購入にあてる麦があるなら温存して麦かレンガの建築にまわしたほうがよさそう
です。また、@の作戦では重要だった外交官もゲームを通じて長官1回、大長官1回くらいしかコピー
したいものがありませんので初期手札の外交官で十分です。2回目の購入のときに余ってればコストが
道具のサトゥルヌスなのでミネルヴァが残っていなければ得点源として買いです。属州数が9以下の
マップでも同じコストならユピテルよりサトゥルヌス優先でよいと思います。(相手に買われたとき
ユピテルは3点にならないことも多いですがサトゥルヌスは確実に3点になります)
あと初期のカードの並びが入植者が5枚目以内、長官が6〜7枚目のときは入植者と他のものを買って
しまうと購入後、長官が相手の購入範囲に来るのでこの周の建築時に買われてしまう可能性があります。
なのでそういう並びなら無理やりでも布を取ってセットで買った方がいいと思います。長官を買うため
だけに長官1枚使っても手元にまた買った長官が戻ってきます。入植者が5番目、長官7番目の最悪の
並びでも大長官で布2をとれば買えます。

   大長官(布2)
   元老院(布3、ワイン1、麦1の支払い)
   長官(麦1)
   建築(麦+レンガ)
   長官(麦2レンガ1)
   (外交)※
   護民官(人)
   ※2周目のために外交官で長官コピーして属州をリセットしておいてもいいでしょう。
上のような手順で無理して買っても1周目は回ります。
2周目以降の動きは基本長官(大長官)3回、建築1回(お金が足りなければ+入植者)したら護民官です。
その中でカードを買う周が2回入ります。その周は購入に余計に資源を使うので外交官で大長官コピーか
長官コピーを入れて資源を補うといいでしょう。建築は1周目〜2軒、3軒、3軒、3軒、4軒の5回で
15軒くらいが目安です。途中、軒数が少なくなってしまっても5周目はわりと余裕があって(大長官が
さらに買えていて長官4枚使える&もう人も出し切っているので)そこで5軒くらい一気に建てられる
ので大丈夫です。
購入するカードは
   2回目=入植or大長官+Iのミネルヴァの残っているもの(または外交=サトゥルヌス)
   3回目=入植or大長官+α(10点以上になればなんでもOK)
2回目、3回目の購入も入植者や大長官が5番目以内にくるたび布を取ってすぐに購入しましょう。
注意事項ですが1〜3回目の護民官のときの相手のリアクションが毎回カード購入だった場合、
4周目の護民官もカード購入ならカード切れで5周目をまたず、終わってしまいます。
そのようなときは4周目で2回建築して無理やり建てきらないといけません。
あと少々せこいテクニックですが1軒しか建っていない属州は長官にして相手1VPこちら2資源、
2軒建っている場所は大長官で相手2VPこちら4資源を心がけると資源効率がいいです。
Aでは長官を打つ回数がかなり多いのでけっこう馬鹿にならないですよ。同じ理屈で3都市属州も
独占してしまうと相手3VPこちら5資源で効率落ちますし、すぐに使えない不要な資源が増えて
しまって困ることもありますので3都市属州は独占しないほうがいいです。

最終得点は@で石工、農夫が買えたとすると
     プレイヤー      コントラリウス 
  布    0         0 

  ワイン   1         0
   道具     1                 1
     麦      6                 1
  レンガ    7                 1
とすると得点は
          プレイヤー   コントラリウス
 ユピテル    3枚 24点    3枚  6点
サトゥルヌス   4枚 44点    3枚  9点
 マルス     2枚 16点    2枚 16点
メリクリウス   1枚  8点    3枚 18点
ミネルヴァ    2枚 39点    2枚  3点
 ウエスタ    1枚  1点
コンコルディア  1枚  7点
 直接VP                 35点
 合計        139点       87点
とだいたい140対90くらい、

Aでミネルヴァが鍛冶1枚として
     プレイヤー      コントラリウス

  布    1         0 
  ワイン   1         0
   道具     5                 1
     麦      3                 1
  レンガ    5                 1
とすると得点は
          プレイヤー   コントラリウス
 ユピテル    3枚 30点    4枚  8点
サトゥルヌス   4枚 44点    3枚  9点
 マルス     3枚 36点    1枚 12点
メリクリウス   1枚 10点    3枚 18点
ミネルヴァ    1枚 15点    2枚  3点
 ウエスタ    1枚  1点
コンコルディア  1枚  7点
 直接VP                 30点
 合計        143点       81点

と145対80くらいになることが多いです。
3回しかない相手の建築がもっとレンガにいってくれたり同じ生産物にいってくれるとそれぞれ
5点くらい相手は下がります。
Aの方がトータルで使用する資源は多く(人を多く出す分と奥を買うときの追加資源分)なり、
長官回数も多いですが相手1VPでの長官プレイが多くミネルヴァで3VP与えることもほとんど
ないため、与える直接VPは少なくなる傾向にあります。また12VPのマルス2枚を必ず買う
ので彼我のマルス得点の分も含めてこちらの方が得点差はつけられそうです。
なので基本はマップの受けが広くて得点的にも有利なAの作戦でほとんどOKですが、どちらの
作戦もとれるなら、建築を先にして相手の購入カードを見てから作戦を決めるのがよいと思われ
ます。入植、長官が取られなければよりスムーズにAの作戦が取れますし、取られた場合は@の
作戦で一番欲しい外交-石工(農夫)は残ることになります。その場合、2軒目の建築後までカード
購入を引っ張れるかは微妙ですが相手の購入カードやカードの並びを考えて臨機応変に対応しま
しょう。