家を建てる 1軒目
by 希望岬
 最近、プロ野球界の球団合併の話題が出ております。
 そもそも、毎年数億円〜数十億円の赤字を出しているにもかかわらず、大した実績もない選手達に
高額の契約金や年俸を払っていた事自体が奇跡でした。
 殿様商売を続け、体力(資金力や人気)に見合った経営をしてこなかったツケがようやく回ってきたと
いう感じで、球団のオーナー達は、モノポリーからそのあたりを学ぶべきかもしれませんね。しかし、
ナ●ツネ氏あたりがモノポリーをしたら、ますます「1人勝ちの思想」に磨きがかかるだけかも…。
 
 だんだんネタが少なくなってきましたが、今回は家(ホテル)の建設にまつわる話を。
 モノポリーは、揃えたカラーグループに家を建て、高額のレンタル料を徴収しなくては勝てません
(先月の島ノ関例会では、家を建ててないプレイヤーが、有力色に家を建てている残り全員に圧勝する
事件がありましたが)。
 まずは各カラーグループ別の家1軒あたりの建設費ですが、
 ○ダークパープル、ライトブルー $50
 ○ライトパープル、オンレジ $100
 ○レッド、イエロー $150
 ○グリーン、ダークブルー $200
となっております。
 比較的家を建てやすいオレンジまでのカラーグループに対し、レッド〜ダークブルーの4色は家を
1、2軒増築するのさえ大変な時もあります。

 ☆ 家の建て方
 「7マス理論と13マス理論」
 1つのカラーグループの権利書をすべて揃えれば家を建てる事ができます。ただし、「家はすべての
土地に均等に建てなくてはならない」というルールがあります。例えば、イエローに家を5軒建てる
からといって「アトランティック通りに3軒、ベントノール通りに2軒」といった事はできません。
その場合、すべての土地に1軒ずつ建てた後、3ヶ所の内、任意の2ヶ所に1軒ずつ建てないといけま
せん。要するに、1つのカラーグループの中で家が多い所と少ない所の差が2軒以上になってはいけな
い、という事です。土地が3ヶ所あるカラーグループの場合、家を4軒建てるなら「家2軒の土地が
1ヶ所、家1軒の土地が2ヶ所」に、家を8軒建てるなら「家3軒の土地が2ヶ所、家2軒の土地が
1ヶ所」となります。
 すべての土地に同じ軒数の家を建てる場合はいいのですが、そうでない場合、家1軒違えばレンタル
料も異なるので「どの土地を1軒多く(少なく)するか」が重要となります。
 では、そのような場合、何を目安にすればよいのでしょうか?
 モノポリーはダイスの目によって進む場所が決まります。2個のダイスを振った時、36通りの目が
出ますが、
  7 が出る確率は36分の6(6分の1)
 6、8が出る確率は36分の5
 5、9が出る確率は36分の4(9分の1)
 4、10が出る確率は36分の3(12分の1)
 3、11が出る確率は36分の2(18分の1)
 2、12が出る確率は36分の1
 
 という事で7の目が出る確率が一番高いのです。この事を「7マス理論」と言います(?)。家を1軒
多く建てる時は、特に「お客さん」の7マス先の土地を重視します。
 (例題1)
 Aさんはイエローに家を2軒ずつ建てていました。「お客さん」のBさんの駒位置はフリーパーキング
です。もし、ここでAさんがイエローに家を1軒だけ建てるとすればどこが良いでしょうか?
 @ 6マス先のアトランティック通り
 A 7マス先のベントノール通り
 B 9マス先のマービンガーデン

 説明不要とは思いますが、先ほどの7マス理論に従うなら答えはAです。
 しかし、いつもお客さんの7マス先に土地があるとは限りません。その場合、6マス先か8マス先に
家を建てる事になります。
 では、6マス先と8マス先のどちらかのみに家を建てるとすれば、どちらが良いのでしょうか?
 
 結論から先に言いますと、百田本…、もとい、「世界チャンピオンが教えるモノポリー」にもある
ように、8マス先がわずかにまさります。これも百田本からのパクリ…、もとい引用になりますが、
6と8の目の出る確率はともに36分の5と同じです。しかし、これはダイスを一振りした時の数字で
あって、ダイスを二振り(以上)する場合は異なります。もし、仮に6でも8でもなく4の目を出したと
すれば、6、8マス先だった土地が2、4マス先になります。2の出る確率が36分の1、4の出る
確率が36分の3。こうなれば大違いだという事がわかると思います。一振りの確率が同じ時は遠い方
が止まる確率が高いのです。刑務所から6マス先のセントジェームスプレースよりも8マス先のテネシー
通りの方が止まる確率が約1%高いのも同じ理由だからでしょう。

 (例題2)
 Cさんはレッドに家を2軒ずつ建てていました。「お客さん」のDさんの駒位置はセントジェームス
プレースです。ここでCさんが家を1軒だけ建てるとすればどこが良いでしょうか?
 @ 5マス先のケンタッキー通り
 A 7マス先のインディアナ通り
 B 8マス先のイリノイ通り

 これももちろん7マス理論通りA、と言いたい所ですが、レッドにはチャンスカードの「イリノイ
通りへ進む」があり、このカードがすでに引かれているか否かでも異なります。まだ引かれていない
場合、Dさんが6の目でチャンスに止まり「イリノイ通りへ進む」を引いてしまう事だってありますし、
それ以外のプレイヤーが遠方からチャンスカードでやって来る場合もあるのでイリノイ通りに1軒増築
するのも十分有り得るのです。チャンスカードに「直撃もの」があるライトパープル(「セントチャー
ルズプレースへ進む」)、ダークブルー(「ボードウォークへ進む」)、あと「3マス戻る」でニュー
ヨーク通りに連れ戻されるオレンジでも同じ事が言えます。チャンスカードの存在も加味して家を建て
ましょう。また、お客さんがいない時でも、チャンスカードが出る前に家を1軒増築しておく事もよく
あります。
 もちろん、相手の所持金によっても異なります。仮にこのDさんが「$250の支払いではダメージ
を受けないけど、$300の支払いなら家を売却しなければならない」という微妙なケースなら、イリ
ノイ通りは2軒(レンタル料$300)のままにして、レンタル料が$250のインディアナ通りに3軒
目を建てる(ちなみにレンタル料は$700)事もあります。
 また、お客さんが2人以上いる時は「叩くべきプレイヤー」の駒位置が重要となります。

 ここから先はまったくの余談で絶対に信じてはいけませんが、インディアナ通りはレッドの中で最も
止まる確率が低く「裏切りのレッド」の象徴であります。
 私自身、例題と同じケースで7マス先のインディアナ通りに1軒増築したのにイリノイ通りに逃げら
れた事が何度かありました。「止まる確率が低い土地は7マス先でも止まりにくい」と決め付ける事に
して、かつら師範…、じゃなくて上田席主共々、チャンスカードの存在に関係なく、このケースでは
イリノイ通りに増築する事にしております。もちろん、2軒増築する時は、さすがにインディアナ通り
とイリノイ通りに建てますけど。

 余談を解消します。
 モノポリーには「7マス理論」だけでなく「13マス理論」というものもあります(??)。こちらは
7マス理論とは異なり、13マス先は止まる確率が若干落ちる、という意味です。一振りで7が出やす
いのなら、二振りすれば14前後の数字が出やすいはずで「なぜ13が出にくいのか?」と思われる事
でしょう。
 私にもよくわかりませんが(いつものようにわからなくても書いてしまう厚顔無恥でごめんなさい)、
ダイスを一振りした時の最大値が12という事と、三回(以上)振ればもっと大きな数字になる、という
事などを総合すれば「13が出にくい」のでしょう(いい加減な結論)。
 ターニングポイントであるGoマスから13マス先のライトパープルのステーツ通りや、先ほども
触れた刑務所から13マス先のレッドのインディアナ通りは実際、止まる確率が少し落ちています。
(また例によって確率表はこちら↓をご確認下さい。
http://www.biwa.ne.jp/~ueda/monopoly/kakuritu.htm)
 これを家の建て方に応用してみると、Goマスにお客さんがいる時にライトパープルに家を11軒
建てるなら、セントチャールズプレース4軒、ステーツ通り3軒、バージニア通り4軒といった具合に、
刑務所(刑務所見学)にお客さんがいる時にレッドに家を5軒建てるなら、ケンタッキー通り2軒、イン
ディアナ通り1軒、イリノイ通り2軒といった具合に「止まりにくい所」を1軒少なくするのが一般的
で、「お客さん」が遠い位置にいる時は、たいていの人はそういう建て方をしている…はずです。
 …まあ、あれこれ言いましたが、確率はしょせん確率です。誤差など数パーセントですし、7が出や
すい、といってもしょせん6分の1でしかありません。時にはセオリーを無視し、その時の直感で自分
の好きなように家を建ててもいいでしょう(責任は一切取りませんが)。

 「ゾロ目に備える」
 ダイスを一振りした時に出る目は2〜12までですが、モノポリーでは、ゾロ目が出た時はもう一度
ダイスを振らなくてはいけません(最大3回まで。3回連続でゾロ目が出れば刑務所へ行くことになり
ます)。その為、「お客さん」が13マス以上離れた場所にいる時でもゾロ目が出た時に備えて家を建て
る事があります。
 なぜ「ゾロ目に備える」のか?
 例えば、バルティック通りにいるEさんが4のゾロ目を出し、セントチャールズプレースに止まったと
します。ここで5、7、8の目を出せばオレンジに止まるのでオレンジの経営者は家を建てたい所ですが、
それはできません。ゾロ目が出ている時は、その時に生じた負債交渉以外、一切の動きを禁止されている
からです。もし、家を建てるとすればEさんの振り番の前に建てないといけなかったのです。ですから、
経済的に余裕がある時は、あらかじめ「ゾロ目対策」をしておき、レンタル料を取り損なう事のないよう
にしましょう。
 ただし、自分が次の一振りで高額出費をする可能性があるのに対し、相手は二、三振りしなくては自分
の土地に来てくれない、といった場合に相手のゾロ目に備えて家を建てるのは無謀です(「絶対ダメ」と
は言いませんが)。ゾロ目が出る確率も6分の1でしかなく、あまり期待できません。一振りで7〜10の
目が出ると想定し、ゾロ目は計算に入れず、お互いの駒位置から「どちらが先に相手の土地に止まりそう
か」を考慮した上で家を建てましょう。
 もう1つの「ゾロ目対策」について。
 刑務所に入ったプレイヤーは、「出ます」と言って銀行に釈放料$50を支払わない限り、2回目まで
刑務所に居座る事ができます(3回目は「出ません」と言っても出所しないといけませんが)。しかし、
「出ません」と宣言しても、ゾロ目が出た時は1、2回目でも強制出所させられます。
 カラーグループの土地で、刑務所からゾロ目で止まる可能性のある場所は、4マス先のライトパープル
のバージニア通りと6、8マス先のオレンジのセントジェームスプレースとテネシー通りの3ヶ所です。
たとえ刑務所に入ったばかりのプレイヤーでも突然出所するかもしれないので、あらかじめこれらの土地
に家を1軒多く建てる事はよくあります。また、6のゾロ目ならチャンスのマスとなります。前述のよう
に、まだ引かれていないチャンスカードの存在も頭に入れておきましょう。

 「全力経営と余力経営」
 手持ち現金などで目一杯家を建てる事を全力経営と言います。
 全力経営は、お客さんが止まり、無事にレンタル料収入があれば良いのですが、そうでない場合、手元
に残る現金が少なくなる為、わずかな支払いさえできなくなる事があります。もし、カラーグループの
経営者の所持金が$10しかなく、抵当に入れたり、他人に切り売りする権利書を持っていない場合、$
11以上の支払いで家を売却しなくてはなりません。ちなみに、家の売却価格は建設費の半額、つまり、
「家を建てる」という行為は現金を半分に減らすようなものなので、家を建てた以上、後戻りできません。
しかも、その「半分に減らした現金(=家)」は自由に使えるお金ではありません。それに、目一杯家を
建てるとレンタル料も高額になり、他のプレイヤーの危機感を煽ってしまうので、かなりの反撃を覚悟
しなくてはいけません。家を建てるという事は、レンタル料が増える反面、リスクも伴うのです。
 それとは逆に、あらかじめ予想される支払いに備え、無理に家を建てずある程度の現金などを残して
おくのが余力経営(こんな言葉はない?)です。
 一番わかりやすい例としては、「鉄道が4枚揃っている時に、カラーグループの経営者が常に$200
以上の現金を手元に残している」といったケースです。
 鉄道が4枚の時のレンタル料が$200なのはご存知ですよね?(念の為) そして、その鉄道は10
マスごとに計4ヶ所存在しております。ですから、どの駒位置にいても「鉄道のお客さん」となる訳で、
いつでも$200支払える用意をしておく、という訳です(ただし、Goマスを通過した給料$200で
レンタル料が支払えるリーディング鉄道は別ですが)。例えば、鉄道が4枚揃っている時にイエローを揃え、
$1000の現金を持っていたとすれば、鉄道支払い分の$200を差し引いた$800で5軒だけ建て
る、といった具合です(余計なお世話ですが$50のお釣りも忘れないで下さいね)。
 蛇足ですが、手持ち現金を残していない時に鉄道(4枚)に止まった場合の家の売却軒数は
 ○ダークパープル、ライトブルー 最大8軒
 ○ライトパープル、オレンジ 最大4軒
 ○レッド、イエロー 最大3軒
 ○グリーン、ダークブルー 最大2軒
 となります(「倍鉄」なら当然この数字も倍になります)。鉄道の$200のレンタル料と言えど決して
馬鹿にはできません。強いカラーグループだからといって過信して必要以上に家を建てると、弱いカラー
グループ(もしくは会社)で反撃され、建てたばかりの家を崩す羽目になりかねません。自分の駒位置や、
ボード上で発生する支払いに耐えられるかどうかも考慮して家を建てましょう。(続く)