滋賀県は「ガソリンが日本一安い県」だったそうで、レギュラー1リットルあたり85円前後、という
時期が長く続きました。最も安い時には74円という所もありました(「税抜価格」の時代とは言え、
レギュラーガソリンがこの値段ですよ!)。もちろん「何か変な物を混ぜて水増し(正しくは油増し?)
しているのではないか」、「どこかで反動が来るはず」という不安はありました。その当時、「(兵庫の
中核都市で)1リットルあたり93円を切ったら赤字」という記事を見かけましたが、いくら滋賀でも
これだけ安ければさすがに赤字だったのでしょう。値下げ競争に振り回された末に閉店してしまった所や、
人件費削減の為、セルフサービスに切り替えた所も少なくありません。
安売りの反動、及び原油価格の高騰もあって、最近では1リットルあたり110円近く(税込みですが)
まで上昇し、どうやら「日本一」の座も返上しないといけないようです。ただ、これでも二昔ほど前と
ほぼ同額という事実を考えればそれほど高くないのかも…。
「どうすればモノポリーが上達できるのか?」
このゲームを覚えた方なら誰もが一度はそう思うのではないでしょうか。いや、モノポリーに限らず
どんなゲームでも、せっかく覚えた以上は「強くなりたい」、「うまくなりたい」と思うはずです。
ただ、そんな方々に残念なお知らせがあります。
「モノポリーに上達法などない!!」
これは自身をもって断言できます。なぜ、そう言い切れるのか? それにはそれなりの理由があるから
なのです。
まずは他のゲームの上達法を見ていきましょう。と言っても私がモノポリー以外で知っているのは将棋
ぐらいしかないので、
▲ 将 棋 の 上 達 法 ▽
@ 本や専門誌などで基本知識や技術を覚える
A 数多く実戦をこなす
B 自分より強い人に教わる
他にも色々とありますが、主にこの3つを反復して実行すれば、そこそこ強くなります。もし小学校
低学年の頃から始めていればプロも夢ではありません(…とプロでもないのに偉そうな事を書いてしまい
ました。本職のぽーん先生に特別コラムでも書いて頂こうかな)。
しかし、モノポリーに同じ事が当てはまるのでしょうか?
まずは「@ 本や専門誌などで基本知識や技術を覚える」ですが、書店や図書館などでモノポリーの
本を見かけられた方は少ないと思います。それもそのはず、この十数年、戦術書はおろか、入門書でさえ
出版されていない…んじゃないかなあ…。もちろん、そんな状況なので定期的に刊行されている専門誌
などありません(不定期的に刊行されているものすらありませんが)。その為、モノポリーを覚えたくても
覚えられない不幸な方も少なくないはずです。将棋の場合、「次の一手」や詰め将棋などの問題を解く
などして独学で上達する方法があるのに対し、モノポリーにはそれがないのです。
世界チャンピオンを2人も輩出し、競技モノポリーのレベルは世界トップクラスだというのに、一体
日本は何をやっているんだ!!!
現代は「本が売れない時代」などと言いますが、安易な作りのつまらない本だから売れないのであって、
本当に面白い本は今の世でも売れているでしょう? 「競技人口が少ないから…」などと尻込みせず、
逆に「競技人口を発掘してやる!」ぐらいの気概のある出版社があってもいいのに…(あんまり偉そうな
事を書くと「だったらお前がやれ」と言われそうなのでこのあたりにしておきます)。
「A 数多く実戦をこなす」はどうでしょうか?
家族や仲間内でモノポリーをする環境があれば良いのですが、そうでない方はモノポリーサークルに
行くしかありません。しかし、悲しい事にそのサークルも各都道府県にあるという訳ではなく、大都市圏
に点在する程度なのです。近隣にサークルがない為、往復数千円も費やして例会に参加される方も少なく
ありませんが(遠方より島ノ関例会にご参加下さっている皆様にあらためて感謝いたします)、それすら
困難な方は、実戦の機会がなく上達するのは大変です。ネット対戦の方はよく存じませんが、聞くところ
によると「人数が集まらない」、「チャットで交渉を行うので時間がかかる」などの問題があるようです。
また、パソコンソフトで覚えられる方は少なくありませんが、人間ではあり得ないめちゃくちゃな交渉を
する事もあり、気休め程度にしかなりません。
最後の「B 自分より強い人に教わる」は、Aとほぼ同じですが、やみくもに実戦をこなすだけでは
ひとりよがりになってしまうので、自分より強い人の考え方やアドバイスを聞く事も大切です。
モノポリー界には口の悪い、もとい、遠慮なく物をおっしゃる方が多いので、運悪く「説教魔」と遭遇
する事があります。しかし、たいていは心優しい人ばかり(…のはず)で、ルールすら知らない方がサークル
に行っても親切に教えてもらえる…と思います。
ただ、モノポリーは偶然に左右されるゲームで、「絶対」というものが存在しません。ダイス目ひとつ
を取っても、出やすいとされる7の目より、3や4の目の方が多く出る時もあります。せっかく教えて
もらってもセオリー通りにいかない事も多く、「こういう時はこうすれば良い」などという感覚をつかむ
のにも時間がかかります。
延々と述べましたが、「情報も競技人口も少ないので上達のしようがない」というのが現状なのです。
モノポリーに上達法など求める方が間違ってます。
しかし、自分より強い(うまい)人がいれば、少なくともその人との力量差の分ぐらいは「上達する余地」
があるはずです。という事はすなわち「上達法はある」のです!(たった今「ない」と言ったのは誰だ!?)
3年もモノポリーをやっているのに一向に上達しない私にはそれが何なのかよくわかりません。ただ、
「上達する…かもしれない方法」ぐらいでよければあります。
○ 自分の好きなカラーグループを経営する
先ほど触れませんでしたが、将棋の上達法の1つに「得意戦法を持つ」というのがあります。得意な
戦法を持っていると、いつも似たような攻防のパターンになりやすく、「先を読む」という労力が省ける
ので短期間で上達しやすいのです。これをモノポリーに例えるなら「好きなカラーグループを経営する」
という事になるでしょうか。「色がきれい」、「レンタル料が高い」などどんな理由でもいいから好きな
カラーグループが1つはあった方がいいでしょう。好きなカラーグループを経営して勝った時は気分も
最高だと思います。また何度も同じカラーグループを経営している内に、「そのカラーグループの長所と
短所」、「経営にこぎつけるにはどうすれば良いか」、「勝ち切るにはどういう条件が必要か」などと
いった事がわかるようになってくるはずです。
ただ、モノポリーは、持っている権利書や現金などによって展開が異なってくるので、いつも同じカラー
グループを経営するという訳にもいきませんが。
○ 具体的な目標を持つ
漫然とゲームをしているだけでは張り合いがないので何らかの目標を持ちましょう。特に大会に参加
する事は、@適度な緊張感の中で真剣勝負ができる、A現在の自分の実力を思い知る事ができる、など
「生きた教材」であります。モノポリーはビギナーズラックの要素も大きいので、初心者の方が優勝して
しまう事だってあります。たとえ惨敗しても何らかの収穫があり、新たな目標を持つ事ができます。また、
大会に何度か参加している内に強い人とも顔見知りになり、良いアドバイスがもらえる…かも。
「○位以内に入る」、「せめて1勝はしたい」、「2、3回ぐらい世界チャンピオンになれればいいや」
などといった目標を持つ事が、モノポリーを続けていく上での励みとなります。目標は大きい方がいい
でしょう!(しかし、あまりにも大きすぎる目標を持つとかえって挫折しやすいので気をつけましょう。
また、簡単に大会に参加できる環境でない方には無縁の話で申し訳ありません)
○ ゲームの記録を残す
理想は棋譜(各プレイヤーの一振りごとの動きや交渉などの記録)を書く事ですが、そこまでは大げさで
労力もかかります。1ゲームするたびに自分がゲームをしたテーブルの各プレイヤー氏名、スタート順、
順位、総資産、経営したカラーグループや展開などをメモにしておくと、後からその時の事も振り返れ
ます。勝ちやすい(勝ちづらい)カラーグループや、自分と相性のいいカラーグループなどがわかるかも。
ちなみに私はこれを1年少々これをやってますが成果は…??? 記録よりも記憶が大事!?
○ 他人同士の交渉を聞く
自分とは無関係の第三者同士の交渉の時、どうしても気を抜いてしまいがちです(自分の目の前のカラー
グループが揃いそうな時は少し緊張するでしょうけど)。そんな時にも、「もし、自分ならこうする」など
と考えてみるといいひまつぶし、もとい、後々に役立つかもしれません。「実際の交渉と自分の考えが
どの程度異なっているのか」など参考になる事が色々とあるはずです。
この他にもまだまだあるかと思います。しかし、上達する為に一番欠かせない事があります。それは、
◎ モ ノ ポ リ ー が 好 き で あ る
何よりもこれがなくては、どんなに教えてもらってもダメです。その他の上達法はすべてこれの付け
足しでしかありません。「好きこそ物の上手なれ」と言うではありませんか。モノポリーが好きならば、
「なかなか結果に結びつかない」、「ボード上で不幸に見舞われた」など幾多もの試練も乗り越えられ、
多少の「お説教」も苦にならないはずです(でも「説教」は不快感を与えるので穏やかな言葉遣いにして
欲しいですが)。それに、モノポリーってたかがゲームじゃないですか。修行じゃないんだから「上達法」
などと堅苦しく考えるのはどうかと思います。そういう意味で、「上達法などない」はあながち間違い
ではないのかも…。当コラムでも精神論じみた事を書いてますが、楽しくなくてはゲームではありません。
ゲームの勝者は常に1人しかいませんが、このゲームを楽しめたプレイヤーすべてが「勝者」ではないか
と思います。細くてもいいから末永くモノポリーを楽しみましょう。「上達」は必ず後からついてきます。
今回はいつになく重いテーマで悪戦苦闘しましたが、その割には内容は…(まあ、それはいつもの事か)。
本当は上級者の方々に「私はこうやって上達した」などの経験談を語って頂ければ、こんなコラムなど
無用の存在なのですが…。
人それぞれ性格や思想も異なる為、すべての人に同じ上達法が当てはまるとも言えません。自分に合った
上達法は自分にしかわからないかもしれません。是非、自分なりの上達法を見つけて下さい。
ところで、どうすればモノポリーが上達できるんでしょうか? どなたか良い方法がありましたなら
教えて下さい。
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