モノポリー用語・俗語集(続編)
by 希望岬
 以前、「今後の島ノ関モノポリークラブ」の中で、「会場近くにフリーパーキングもどきの場所が
ある」などと書きましたが、最近は取り締まりが厳しいようで、高額レンタル料(罰金)を請求される
可能性が高くなりました。例会に車でご来場される方は、有料駐車場の方が無難かと思います。
 あと、HPに「例会時の差し入れ歓迎」などと書いてますが、真に受けないで下さい。多少の菓子
類や飲料は当方にてご用意いたしますので手ぶらでお気軽にお越し下さい。

 前回に引き続き、モノポリー用語などをあれこれと。本当は1回で終わるつもりが、書いている内
に「あっ、これもあったなあ」という言葉が続出しました。モノポリーって奥が深いものですね。

 ○競売【きょうばい】
 専門用語というより、ほとんどルールの説明ですが、競売には権利書(土地)の競売と家の競売が
あります。
 権利書の競売は、権利書が売れ残っている土地に止まったプレイヤーがそのまま買わずに「競売」
などとコールした時に行われます。競売に出した本人も含め、物理的に購入可能なプレイヤー全員が
競売に参加でき、一番高い値段をつけたプレイヤーが落札できます。
 権利書が競売になる主な理由として、「定価で買う価値がない」「買えるだけの現金を持ってない」
「ただ、なんとなく」の3つが挙げられます。特に高い割に使えないグリーンはほとんど競売に出さ
れています。
 そして家の競売は、複数のプレイヤーが家の購入を希望し、その軒数の合計が銀行に残っている家
の軒数より多い時に行われます。
 例えば、Aさんが3軒、BさんとCさんが2軒ずつ、それぞれ家の購入を希望した場合、銀行に
残っている家が6軒以下なら競売となります。競売は1軒ずつ行われ、それぞれ一番高い値段をつけ
たプレイヤーが家を購入できます。
 落札価格は経営しているカラーグループの1軒あたりの建設費より安くても良いのですが、購入
(建設)する時は定価分を銀行に支払う必要があります。
 そして、いずれの競売についても、ゲームをスムーズに進行させる為、金額をつり上げる時は$10
単位となっております。余計なお世話ですが、権利書は抵当に入れればいつでもその半額を銀行から
受け取る事ができるので、最低でも定価の半分ぐらいはコールしましょう(まれに例外がありますが)。

 …最初から長くなってしまいました。一応今回で終わる予定ですが…。

 ○裏【うら】
 抵当に入っている権利書の事です。権利書を抵当に入れる事を「裏にする」などと言います。前回
触れませんでしたが、抵当物件の事を「白」という人もいるようです。
 ○税金【ぜいきん】
 所得税や物品税の事ではなく(たぶん)、抵当物件を引き取った時に発生する手数料(利子)の事です。
 例えば、グリーンのパシフィック通りの場合、抵当価格が$150なので、それを引き取るには、
その1割にあたる$15の手数料が必要です。もし、同時に抵当を解除するなら、あと$150支払
えば良いのですが、後からだとさらに$15の手数料が必要となります。抵当物件を解除するだけの
現金を持っているのなら、引き取った時に抵当解除をしましょう。
 蛇足ですが、抵当物件を多数持っているプレイヤーを破産させてしまい、その手数料の支払いで
ダメージを受ける事を「税金攻撃」などと言います。
 ○端切れ【はぎれ】
 売り切れていないカラーグループの権利書の事で、「端切れ物件」とも言います。
 ○平地【ひらち】
 家が建っていない土地の事です。前にも述べましたが、同じカラーグループの権利書をすべて揃え
ているとレンタル料が倍になります。手持ち現金が少ないプレイヤーにとっては、その数十ドルの
支払いでさえダメージを受ける事があり、俗に「平地攻め」と言います。
 ○家止め【いえどめ】
 他のプレイヤーの発展を阻止する為に、銀行に残っている家を買い占めてしまう戦略の事です。
 家が売り切れていれば、いくら多額の現金を持っていても家を建てられません。ただし、すべての
土地に家が4軒ずつ建っていればホテルにする事はできます(ホテルが売り切れてなければ…)。
 ○修理費対策【しゅうりひたいさく】
 家をたくさん建てているプレイヤーが修理費のカードを引いた時に備え、ホテルにする事をこう
言います。
 共同基金のカードには「道路の修理費として家1軒当り40ドル、ホテル1軒当り115ドル支払
う」というものがありますが、もし、家が12軒なら$40×12=$480の支払いとなるのに
対し、ホテル3軒なら$115×3=$345の支払いで済みます。ですから、「家止め」をする
必要がなく、手持ち現金に余裕があり、このカードがまだ引かれてない時はなるべくホテルにして
おきましょう。ちなみに、チャンスカードにも同様のものがありますが、こちらは「修理費 家1軒
当り25ドル、ホテル1軒当り100ドルを支払う」なので、家12軒でもホテル3軒でも支払いは
同額($300)です。
 ○コミチェ【こみちぇ】
 共同基金(コミュニティチェスト)の略称です。チャンスカードに比べれば地味なものが多いですが、
前述の修理費のような恐ろしいものが混ざっています。
 土地でも略称が使われている例として、「センチャ(セントチャールズプレース)」「ノーキャ(ノー
スキャロライナ通り)」「ペンバニ(ペンシルバニア通り、ちなみにペンシルバニア鉄道は『ペン鉄』)」
などがあります。
 ○モノポリーおじさん【ものぽりーおじさん】
 チャンスや共同基金のカードなどに描かれている涼しげなヘアスタイルの初老の(?)男性の通称です。
 ○抱き合う【だきあう】
 チャンスカードの「銀行より150ドル受取る」を引いた時に「抱き合った」などと言います。
 前述のモノポリーおじさんが女性と抱き合っている絵がカードに描かれているので(…と書くと何か
いやらしいですが)、このように言われています。
 ○議長【ぎちょう】
 チャンスカードの「各プレイヤーに50ドル支払う」の通称です。でも、名誉なんていらないから
金返せ!
 ○オペラ【おぺら】
 共同基金カードの「オペラのチケット代50ドルを各人から徴収できる」の事で「議長」とは正反対
です。
 ○ジェイルフリー【じぇいるふりー】
 チャンスと共同基金に1枚ずつ存在する釈放券(JAIL FREE)の事です。
 ○バンクエラー【ばんくえらー】
 共同基金の「銀行より200ドル受取る(BANK ERROR)」の事です。
 ○乳母車【うばぐるま】
 チャンスカードの「ボードウォークへ進む」の事で、モノポリーおじさんが乳母車を押している絵が
由来となっています。
 数多くの逆転劇を演出したこのカードは「即死カード」とも呼ばれ、ボードウォークに家が3軒以上
建っている時にチャンスカードを引く事を「ロシアンルーレット」とも言います。
 ○マイ駒【まいこま】
 自分専用の駒の事で「マイトークン」とも言います。
 モノポリーのセットには10個の駒(トークン)が入ってますが、スタート順1番のプレイヤーから
駒を選択するので、自分がよく使う駒を他人に取られてしまう事も多々あります。そして、「いつもと
違う駒」の時は間違えて「普段、自分が使っている駒」を動かしてしまう事もあります。このような
不幸を未然に回避する為にマイ駒を持参しているプレイヤーもいます。大会であっても同卓の全員の
承諾があれば、マイ駒を使用できる…はずです。
 ○ツーペー【つーぺー】
 2人の交渉だけで2つのカラーグループが揃う状況の事です。
 例えば、Aさんがオレンジ2枚とレッド1枚、Bさんがオレンジ1枚とレッド2枚持っていれば、
AさんとBさんの間で「オレンジとレッドがツーペー」という事になります。
 交渉が成立するまでは利害関係が一致する為、仮にAさんとBさんの間でレンタル料のやり取りが
あっても、後で調整すれば良いだけなので「同じ財布」とも言います。交渉成立後はそういう訳にも
いきませんが…。
 ○ストーカー【すとーかー】
 特定のプレイヤーと同じマスに止まり続ける事を言います。
 先に止まったプレイヤーは次々と権利書を買えるのに、後から止まったプレイヤーは権利書は買えず、
レンタル料も支払わねばならないなど大違いになってしまう事も…。ストーカー規制法も施行された事
ですし、つきまとい行為は絶対にやめましょう!
 ○殺す【ころす】
 物騒な言葉が続いて申し訳ありません。「殺す」とは、特定のカラーグループ(の権利書)を活用させ
ない事です。
 例えば、Aさんがライトパープル2枚と、オレンジ、レッドを各1枚、Bさんがライトパープルと
オレンジを各1枚とレッドを2枚、Cさんがオレンジ1枚、という場合、AさんとBさんの間でライト
パープルとレッドがツーぺーとなっています。説明は省きますが、オレンジの方がこの2色よりも投資
効率が良く、止まる確率も高いので、できれば誰かが経営する展開が望ましいのですが、その為には
Cさんも交渉に加えないといけません。状況にもよりますが2人だけで交渉が成立するのにわざわざ
3人で交渉するのは勝つ確率を2分の1から3分の1に下げるようなものです。まあ、それはともかく、
お互いにオレンジは1枚ずつ残したままライトパープルとレッドを経営したなら「オレンジを殺す」と
いう事になります。
 ○踊る【おどる】 
 様々なプレイヤーと交渉を重ね、うまく立ち回る事です。それができるプレイヤーの事を「ダンサー」
とも言います。
 ○篭る【こもる】
 「踊る」とは逆に、比較的早い段階でカラーグループや鉄道の経営に専念する事を言います。
 しかし、「(他に選択肢があるのに)交渉力がないから安易に経営に飛びついている」という悪い意味
も込められています。
 ○重い【おもい】
 イエローやグリーン、ダークブルーなどの高額の権利書を多く持っている事を言います。
 また、活躍しだすのに時間がかかるグリーンそのものの代名詞として使われる事もあります(「重い」
は形容詞ですが…)。
 ○軽い【かるい】  
 ライトブルーやオレンジなど安価で使いやすいカラーグループの権利書を持っていて、動きやすい
(交渉しやすい)状態を言います。また、ライトブルーそのものを指している事もあります。
 ○アマサイド【あまさいど】
 そのカラーグループの経営のみで勝ちきれるオレンジ、レッド、イエロー、グリーンの事をこう言い
ます。逆に追加経営や経営転換をしないと勝ちきれないダークパープル、ライトブルー、ライトパープル、
ダークブルーの事を「プロサイド」と言います(こちらはあまり使われていませんが)。また、アマサイド
の事を「暖色系」、プロサイドの事を「寒色系」とも言います。
 これらは、いずれも「百田本(前回のコラム参照)」に出てくる言葉ですが、百田氏の造語かどうかは
不明です。
 ○レインボー【れいんぼー】
 モノポリーの8つのカラーグループの内、7色(以上)の権利書を持っている事です。
 「鉄道、電水も含めた10色の内の7色を持てばレインボー」という説もありますが、どちらが正しい
のでしょうか?(わからないくせにとりあえず書いてしまいました)
 ○ボケナス【ぼけなす】
 ダークパープルを経営しつつ、他の有力なカラーグループの権利書を持ったまま動かない事です。
 「ボケ」は、よほどの好条件でない限り交渉に応じずとぼける事を、「ナス」はダークパープルの
紫色を意味しており、「ボケナス戦法」とも言います。これをされてしまうとダークパープルの経営者
が持っていないカラーグループに活路を見いだすしかなくなります。
 ○ブーメラン回収【ぶーめらんかいしゅう】
 自分が他人に渡した物件を即座に回収する事です。
 例えば、レッドを経営していたAさんが、家が建っているオレンジに泊まって仮破産したとします。
ここで、鉄道を経営し多額の現金を持っているBさんがAさんを救済し、自分の鉄道を差し出す代わり
に、Aさんのレッドを引き取り、たくさん家を建てました。Aさんからすれば、自分の手前でレッドを
渡したくないのでもう一振り待って欲しかったのですが、仮破産の救済中なのでそういう訳にもいきま
せんでした。そしてAさんの不安は的中し、次の振り番でレッドに止まってしまい、今度は救済される
事なく破産しました。そしてBさんの元へは、渡したばかりの鉄道が戻ってきました。…などといった
ケースです。おわかり頂けましたでしょうか?
 ○責任買い【せきにんがい】
 本当は競売に出したいのに、そのカラーグループの3枚目となる権利書なのでやむなく定価で買う事
で、そのほとんどはグリーンです。
 ○セット買い【せっとがい】
 「カラーグループを揃えたけれど経営する資金がない」、もしくは「自分で経営する気が起きない」
という場合、揃っているカラーグループをセットごと他のプレイヤーに転売するケースもあります。
それを買う事を「セット買い」と言います。ダークパープル、ライトパープル、グリーン、ダークブルー
あたりがその対象となりやすいです。
 ○資産アップ【しさんあっぷ】
 資産を増やす事です(そのまんまですが…)。
 例えば(こればっかり)、抵当に入っているイエローのベントノール通りを他のプレイヤーから$50
で買ったとします。抵当物件の引き取り手数料$13と合わせて$63の出費ですが、たとえ抵当に
入っている権利書でも、資産計算の時には定価の半額として計算されるので$130となり、差し引き
$67の資産アップという事になります。地味ではありますが、ゲーム終盤ではこのような事がひんぱん
に行われます。
 ○奴隷【どれい】 
 交渉は本来、対等であるべきですが、持っている権利書や資産状況によっては相手の言いなりになる
しかないケースもあります。言いなりにはなりたくないけれど、それを断るともっと苦しくなる不利な
立場の事で、「奴隷」、または「下僕(しもべ)」と言います(「奴隷」は差別用語なので好ましくあり
ませんが)。
 ○手前出し【てまえだし】
 自分が次の一振りで止まりそうなカラーグループを他のプレイヤーに経営させる事です。
 「どうしてもここでダメージを与えないといけない」というプレイヤーがいる時で、お互いの駒位置
や振り番の都合上、止むを得ず手前出ししなくてはならないケースがあります。
 ○全力【ぜんりょく】
 手持ち現金で目一杯家を建てる事です。 
 例えば、レッドを揃えて$1100持っていれば「全力7軒」、オレンジを揃えて現金$850と
ダークブルーのパークプレースを持っていれば、$850+$175(パークプレースを抵当に入れた
分)=$1025で、「全力10軒」という事になります。もちろん、全力で経営するか余力を残すか
は、状況や好みによりますが。
 ○引き技【ひきわざ】
 ダークパープルのホテルを家8軒にするような時に使われます。
 これも以前申しましたが、中盤で、他の2、3のカラーグループが揃いそうになると、ダークパープル
の経営者はホテルを売却して$250を受け取り、改めて$400を支払って家を8軒建てる、という
事がよくあります(手持ち現金で支払えない負債発生時以外にホテルを売却する時は、一旦更地にして
から家を買い直さないといけません。また、面倒なので差し引き$150の支払いで済ませるケースが
ほとんどです)。要するに「家止め」と同じ意味ですが、それでもホテルをわざわざ家8軒にするのです
から初めて見た方は驚かれると思います。$225を支払ってライトブルーのホテルを家12軒にした
人もいました(ホテルの売却代$375−家12軒の建設費$600なので$225の支払いとなります)。
 ともかく、この技を効果的に使えれば中級者以上です。
 ○資金提供【しきんていきょう】
 カラーグループの経営者の持っている権利書を買う事によって、家の増築分の資金を援助する時など
に使われます。
 例えば、抵当に入れれば$100にしかならない権利書の場合、それ以上の値段で買えば何らかの
意味が出てきます。場合によっては定価より安く買える事もあります。他人の応援をするだけでなく、
自分の戦力を増やすメリットもあります。
 なお、抵当に入れれば$100になる権利書を$250で買うような時に「150ドルアップで見る」
などと言います。「〜ドルアップ」の基準は定価ではなく、抵当価格に対してのものです。
 
 いよいよ最後となりました。最後はこれしかありません。
 ○お客さん【おきゃくさん】
 家の建っているカラーグループの5〜10マスぐらい手前にいるプレイヤーの事です(鉄道や電水に
対しても使われていますが)。
 お客さんが1人なら「1客」、2人なら「2客」などといった具合です。たとえどんなに家やホテルを
建てていても「お客さん」が止まってくれなくては勝てません。お客さんは大切にしましょう!(…と
言っても止まってくれるかどうかはお客さんのダイス目次第ですが…)

 
 以上、2回にわたって長々と紹介させて頂きました。「それは意味が違う」だとか「他にもこんな
言葉がある」などがございましたら掲示板にてお知らせ下されば幸いです。そして、しつこいですが、
島ノ関例会にて、これらの専門用語はなるべく控えて頂きますようお願いいたします(と言いつつ自分が
使っていたりして…)。