糖尿病があると歯周病が治りにくく、歯周病があると糖尿病が悪化すると言われています。
それぞれが悪影響を及ぼしあって、治りにくくなっていきます。
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歯周病は生活習慣病の一つで、歯周病に罹患すると歯周病菌が全身にめぐり、肺炎は2〜5倍、心疾患2倍、低体重児4〜7倍とそのリスクが高くなります。
歯周病はその影響が口に限定されるという概念から、広く全身に影響を与えるという考え方に変わり始めています。歯周病予防として定期的な歯科受診を受け、プラークコントロール(歯の清掃)を行うことが大切です。さらに生活習慣を改善することも重要で、歯をしっかり守ることが糖尿病治療に繋がります |
「お口の健康を通して 全身の健康を考えよう」 |
高山 真一歯科医師 |
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要介護施設において週1回の衛生士による口腔ケアを行った群は、そうでない群に比較し有意に肺炎の発症率が下がるのと同時にインフルエンザの発症率も下がります。 歯周病予防は、自己管理(セルフケア)と予防処置(プロフェッショナルケア)を組み合わせて行うことが大切で、さらに「コミュニケーション豊かな食事」即ち「口から」食べることが人間の尊厳につながります。 |
「歯周疾患とプラークコントロール」 | 山本 伸子歯科衛生士 |
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甲賀病院のデータとして「食物繊維摂取量とプラーク付着状況の関係」や「早食いとプラーク付着状況の関係」から、食べ物の内容がやわらかいと早食いになりやすい、食生活の欧米化により糖尿病が悪化し歯周病も増加・悪化していることが明らかになり、糖尿病と歯周病の間に重要な関連があることは明白で、食物繊維をしっかりとることは大切です。現在、甲賀病院では糖尿病2週間入院コースの際には、歯科受診が必須になっています。 |
「糖尿病と歯周病」 | 山田衆公立甲賀病院内科医長 |
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従来の糖尿病の治療に歯周病予防も匹敵するほどの重要性があります。家庭でのセルフケアとともに、定期的な歯科受診が歯周病予防の要です。 |
コーディネーター | 佐藤 誠歯科医師 |