最近の薬物性肝障害について

 

1997.12 トリグリタゾンによる肝障害   (医薬品等安全性情報No.145)
1998. 3 α−グルコシダーゼ阻害剤による肝機能障害(  〃  
No.146)
1998. 3 セラトロダストによる肝障害   (     〃   
No.148)

 など、最近医薬品等安全性情報にて薬物性肝障害の報告が目立つ。少し古い資料になるが、鮫島らの集計によれば、1911年から1980年の70年間に我が国で報告された薬物性肝障害は、8,156例であり、年代ごとの報告数では最近10年間が最も多く全体の76%を占めている。起因物質として、抗生物質、中枢神経作用薬、化学療法剤、循環器作用薬が大半を占める。(表1)

表1 薬剤性肝障害の起因薬剤(鮫島ら,1984
  
1911年〜1980年,8,156

起 因 薬 剤

症例数(%)

抗生物質
中枢神経作用薬
化学療法剤
循環器作用薬
腫瘍用剤
ホルモン作用物質
診断用薬
その他

2,729(33.5)
1,223(15.0)
1,174(14.4)
879(10.8)
604( 7.4)
452( 5.5)
370( 4.5)
725( 8.9)

  肝臓の特徴的な機能の1つとして、異物、薬物の代謝があるが、以前情報誌にて紹介したチトクロームP−450による酸化、還元を初め、加水分解酵素、グルタチオン転移酵素、グルクロン酸抱合酵素、等様々な酵素による酸化、還元はもとより、ステロイド類の合成・代謝にも関わっている。肝臓は常に必要以上の薬物に暴露される臓器の1つであることから、ほとんどの薬物でその副作用として肝障害が引き起こされる可能性を秘めている。日本医薬品集CD−ROMにおいて、注意の項目で肝障害、肝炎、肝細胞異常、肝機能障害などの検索してみると、1200もの成分名が検出されることをみても明らかである。

 

§1.薬物性肝障害の発生機序による分類

薬物性肝障害はアレルギー性機序に基づくものと中毒性機序に基づくものとに大別される。医薬品による肝障害はアレルギー性機序によるものが主であり、細胞性免疫の遅延型過敏反応によるものと考えられている。多くの薬物は分子量1000以下の低分子化合物であり、このような大きさのものは、本来それ自体では抗原性にはなりにくいものであるが、キャリア蛋白と結合することにより抗原性を獲得し、免疫系を介して細胞障害を引き起こすと考えられている。
過量投与による中毒性肝障害はある程度予測できるが、臨床的に問題になるのは予測が困難な薬物アレルギー性肝障害を起こす薬物である。

薬物アレルギー性肝障害の特徴は、

(1)少数の特定の人にのみ肝障害が起こること、
(2)肝障害の発現頻度や重症度は薬剤量とは無関係であること、
(3)発症までの服用期間は不定であること、
(4)少量の起因薬剤の再投与で肝障害が生じること、
(5)発熱、発疹、関節痛、好酸球増多等のアレルギー症状を伴うこと、
(6)肝組織所見は肝炎、胆汁うっ滞等多彩であること、       
などである。

これに対し、中毒性肝障害は薬剤そのもの、または、その代謝産物の細胞毒作用によるものである。その特徴は、

(1)すべての人及び動物に肝障害を起こし得ること、
(2)肝障害の重症度は薬剤量に依存すること、
(3)発症までの服用期間は一定で短いこと、
(4)他臓器にも障害を起こすことが多いこと
 (5)肝組織変化は肝細胞壊死、脂肪化等でほぼ一定であること、   
などである。
最近報告されたトリグリダゾンなどのによる死亡例も、アレルギー性であると思われる。

 §2.薬物性肝障害の診断

臨床的には、(1)肝細胞障害型、(2)胆汁うっ滞型、(3)混合型の3型に分類される。自覚症状としては、全身倦怠感・食欲不振・悪心・皮膚掻痒感・発疹・黄疸・褐色尿・発熱・関節痛などがあり、胆汁うっ滞型では掻痒か著しい。臨床検査値としては、GOT、GPT、γ−GTP、ALP、LDH及び血清総ビリルビン値の上昇、好酸球の増加が認められる。薬物性肝障害が重篤な状態になると、血清総ビリルビン濃度のさらなる上昇、プロトロンビン時間の延長、肝性昏睡などが出現する。トリグリダゾンの場合には、1日400mg(常用)の投与により、顕著なGOT、GPT、LDH、の上昇とそれに引き続く顕著な血清総ビリルビン濃度の上昇が死亡例で明らかになっている。

次の表は、薬物アレルギー性肝障害の診断基準表である。
1)薬物の服用開始後(1〜4週)に肝機能障害を認める。
*
2)初期症状として発熱、発疹、皮膚掻痒、黄疸などを認める。**
3)末梢血液として好酸球増多(6%以上)、または白血球増多を認める。***
4)薬物感受性試験(リンパ球培養試験、皮膚試験)が陽性である。
5)偶然の再投与により肝障害の発現を認める。

確診 : 1)、4)または1)、5)を満たすもの
疑診 : 1)、2)または1)、3)を満たすもの
*  : 期間については特に限定しない
**  : 2項目以上を陽性とする
***  : 末梢血液については、初期における検索が望ましい

薬物感受性試験による診断法


リンパ球幼若化試験

(1)リンパ球幼若化試験

@リンパ球分離培養法

A全血培養法

(2)マクロファージ遊走阻止試験・白血球遊走阻止試験

(3)マクロファージ活性化試験

(4)増幅法

ネオアンチゲン、オートアンチゲンに対する液性抗体ELISA

皮内反応・塗布試験

チャレンジ試験

 

最も多く用いられる試験としては、リンパ球幼若化試験(リンパ球刺激試験)、マクロファージ遊走阻止試験などがある。セラトロダストでは、因果関係が不明なものも含め、肝機能障害の症例が49例(うち劇症肝炎4例)のうち、ウイルス検査は22例で実施されており、HA抗体のみ陽性を呈した症例1例以外は、いずれも陰性であった。リンパ球刺激試験(LST)が17例で実施されており、2例は陽性を呈したが、他はいずれも陰性であった。

 §3.薬物アレルギー性肝障害の治療

肝障害の薬物療法としては、肝庇護剤であるグリチルリチン製剤が汎用される。黄疸、胆汁うっ滞が高度の場合には、副腎皮質ステロイドやウルソデオキシコール酸等を用いることがある。トリグリダゾンの緊急医薬品情報は、以下の注意点が記されているが、他の薬物性肝障害が報告されている薬物(表2)を用いる場合にも同様に注意が必要である。

@ 劇症肝炎等の重篤な肝障害が発現することがあるのだ、少なくとも1ヶ月に1回、肝機能検査を行うこと
A GOT、GPT値の上昇等肝機能検査の異常、黄疸が認められ場合は、投与を中止し適切な処置を講ずること。
B 副作用として肝障害が発生する場合もあることをあらかじめ患者に説明するとともに、悪心・嘔吐・全身倦怠感・食欲不振・尿黄染等があらわれ場合には、本剤の服用を中止し、ただちに受診するように患者に注意を行うこと。

表2.医薬品副作用情報(医薬品等安全性情報)にて肝障害の報告があった薬物

薬品分類

薬品名

No.

備考

全身麻酔薬

ハロタン

No. 5
87

抗てんかん剤

バルプロ酸ナトリウム

58

解熱消炎鎮痛剤

ジクロフェナクナトリウム
メフェナム酸

17
44

三環系抗うつ剤

イミプラミン
アミトリプチリン

49
49

中枢神経系用剤

シチリコン
ホパンテン酸カルシウム

39
60

警告

鎮けい剤

バクロフェン

47

肝機能検査値異常

アレルギー用剤
喘息用剤

オキサトミド
セラトロダスト

97
147

黄疸

不整脈用剤

ジソピラミド
硫酸キニジン

48
22

利尿剤

フロセミド

34

降圧剤

塩酸ヒドララジン
メチルドパ
塩酸トドララジン
カプトリル

45
29
117
76





黄疸

動脈硬化用剤

ピリジノールカルバメイト

19

鎮咳去痰剤

テオフィリン・ノスカピン配合剤

69

甲状腺ホルモン剤

甲状腺製剤

75

混合ホルモン剤

黄体・卵胞ホルモン配合剤

28

抗血小板剤

塩酸チクロピジン

81

肝臓疾患用剤

チオプロニン
プロパゲルマニウム

43
132

緊急安全性情報

糖尿病用剤

トリグリダゾン
α−グルコシダーゼ阻害剤

145
146

警告

抗生物質製剤

エリスロマイシン
ジョサマイシン
イソニアジド
ナリジクス酸

61
12
33
17

生薬製剤

生薬製剤

133

 

表3.添付文書の警告欄に肝障害関連の記載がある薬品

ヒスマナール錠(持田)
アステミゾ−ル

抗アレルギ−剤

心臓血管系副作用

【警告】

外国において,本剤及び本剤の代謝物の血中濃度が上昇した場合又はQT延長を起こしやすい患者等に使用した場合に,まれにQT延長,心室性不整脈(torsades de pointesを含む)あるいは心停止(死亡を含む)などの心臓血管系の副作用が報告されているので,1日用量を厳守するとともに,次の患者には投与しないなど適応患者の選択を慎重に行う

1.重篤な肝障害のある患者
2.本剤の代謝を阻害する薬剤(エリスロマイシン,イトラコナゾ−ル,ミコナゾ−ル及びキニ−ネ)を投与中の患者
3.先天性QT延長症候群の患者
4.QT延長を起こしやすい患者(低カリウム血症,低マグネシウム血症,β‐遮断薬を除く抗不整脈薬,利尿薬,向精神薬(フェノチアジン系,三環系・四環系抗うつ薬),プロブコ−ルを投与中の患者)
5.心筋梗塞,各種の不整脈,先天性弁障害等の心疾患のある患者。なお,服用中の患者に失神が現れた場合には,重篤な不整脈が発生している可能性があるので,直ちに中止し,心電図検査を含む適切な措置を行う。また,使用に当たっては添付文書を熟読する

 

ノスカール(三共)  
トログリタゾン

糖尿病用剤

肝障害

【警告】

1本剤投与により劇症肝炎等の重篤な肝障害が起こり,早期に適切な処置を行わない場合,死亡等の重篤な転帰に至ることがあるので,少なくとも1ヵ月に1回,肝機能検査を行うなど観察を十分に行い,肝機能検査値の異常,黄疸が認められた場合には投与を中止し,適切な処置を行うこと

2副作用として肝障害が発生する場合があることをあらかじめ患者に説明するとともに,悪心・嘔吐,全身倦怠感,食欲不振,尿黄染等があらわれた場合には,本剤の服用を中止し,直ちに受診するよう患者に注意を行うこと。

アンカロン錠100(大正製薬) 
塩酸アミオダロン

不整脈治療剤

高頻度な重篤な副作用

【警告】

副作用発現頻度は高く,致死的な副作用(間質性肺炎,肺胞炎,肺線維症,肝障害)が発現することも報告されているため,他の抗不整脈薬が無効か,又は副作用により使用できない致死的不整脈患者にだけ使用する。

使用に当たっては,患者又はその家族に有効性及び危険性を十分説明し,可能な限り同意を得てから,入院中に投与を開始する。また,使用は致死的不整脈治療の十分な経験のある医師に限り,諸検査の実施が可能で,緊急時にも十分に対応できる設備の整った施設でだけ使用する。

長期間投与した際,血漿からの消失半減期は1953日と極めて長く,中止した後も血漿中及び脂肪に長期間存在するため,副作用発現により中止,あるいは減量しても副作用はすぐには消失しない場合があるので注意する。

また,種々の薬剤との相互作用(相互作用の項参照)が報告されており,これらの薬剤を併用する場合,また本剤中止後に使用する場合にも注意する

アンドロクール錠(日本シエーリング) 酢酸シプロテロン

抗男性ホルモン

肝細胞がん

【警告】

長期大量投与を受けた患者に肝細胞がんが現れたとの報告がある。したがって,他の薬剤の効果が不十分で治療上本剤の投与が不可欠な場合にだけ投与し,効果が認められない場合は漫然と投与を継続しない。

投与中及び投与後も定期的に超音波検査,α‐フェトプロテイン検査等を行うなど,患者の状態を十分に観察する。異常が認められた場合には,直ちに中止し,適切な処置を行う。なお,使用に当たっては,添付文書を熟読する

 

ハイビッド錠(ロシュ) ザルシタビン

抗ウイルス・HIV逆転写酵素阻害剤

末梢神経障害,膵炎,肝機能

【警告】

1. 末梢神経障害が現れることがあり,投与継続により非可逆性となることがあるので,四肢末端のしびれ・灼熱感・刺痛感等の症状が認められた場合には中止するなど適切な処置を行う

2. 膵炎が現れることがあるので,定期的に血清アミラ−ゼ,血清リパ−ゼ等の生化学的検査を行うなど,患者の状態を十分に観察し,慎重に投与する。これらの検査値の上昇がみられた場合には,中止するなど適切な処置を行う。また,腹痛,悪心,嘔吐等の膵炎の発症を示唆する臨床症状がみられた場合には直ちに中止し,生化学的検査(血清アミラ−ゼ,血清リパ−ゼ等)及び画像診断等による観察を行う

3. ウイルス性肝炎等の肝疾患の合併症のある患者において肝機能を著しく悪化させることがあるので,定期的に血清トランスアミナ−ゼ等の生化学的検査を行うなど,患者の状態を十分に観察し,慎重に投与する。異常が認められた場合には中止するなど適切な処置を行う

小柴胡湯(各社)  小柴胡湯

漢方製剤

間質性肺炎

【警告】

慢性肝炎における肝機能障害の改善の目的で投与された患者で間質性肺炎が起こり,重篤な転帰に至ることがある

発熱,咳嗽,呼吸困難等があらわれた場合には,本剤の服用を中止し,ただちに連絡するよう患者に対し注意を行うこと

トリルダン(日本HMR)
テルフェナジン

アレルギ−性疾患治療剤  

心臓血管系副作用

【警告】

本剤は未変化体及び肝臓で代謝されたカルボン酸型代謝物が薬理作用を持つ。次の(a)又は(b)等の要因により代謝が阻害され,テルフェナジン未変化体の血中濃度が上昇した場合,QT延長,心室性不整脈(torsades de pointesを含む)などの心血管系の副作用が現れることがあり,外国では心停止(死亡を含む)が現れたとの報告がある。次の患者には投与しないこととし,また適応患者の選択を慎重に行う

・イトラコナゾ−ル,ミコナゾ−ル,エリスロマイシン又はクラリスロマイシンを投与している患者
重篤な肝障害のある患者
・先天性QT延長症候群のある患者
QT延長を起こしやすい患者:低カリウム血症,低マグネシウム血症,透析中,β‐遮断薬を除く抗不整脈薬,利尿薬,向精神薬(フェノチアジン系,三環系・四環系抗うつ薬),プロブコ−ルを投与中の患者
・心不全,心筋梗塞,徐脈のある患者。なお,服用中の患者に失神が現れた場合には,重篤な不整脈が発生している可能性があるので,直ちに中止し,心電図検査を含む適切な処置を行う。また,使用に当たっては使用上の注意を熟読のこと

セロシオンカプセル10
(三和化学・山之内)
プロパゲルマニウム

B型慢性肝炎治療・ゲルマニウム剤

 

肝炎急性増悪

【警告】

慢性肝炎が急性増悪することがあり,死亡例が報告されている

ホパテ(田辺製薬)
ホパンテン酸カルシウム

脳代謝賦活・精神症状改善剤

 

肝障害,意識障害

 

【警告】

乳・幼児において,肝障害,けいれん並びに意識障害を急激に呈した重篤な症例報告があり,死亡に至る例もあるので,乳・幼児への投与に際しては,適応患者の選択を慎重に行うとともに,用法・用量を厳守し,使用上の注意に十分留意する

成人(特に高齢者)において,低血糖,代謝性アシド−シスを呈し,意識障害を起こしたとの重篤な症例報告があり,死亡に至る例もあるので,成人への投与に際しては,次の患者には投与しないなど適応患者の選択を慎重に行うとともに,十分な経過観察をする

・食事摂取不良の患者
・栄養状態不良の患者
・衰弱している患者
・食欲不振のある患者
・悪心・嘔吐のある患者
肝機能障害のある患者
・腎機能障害のある患者
・肺機能障害のある患者
・糖代謝異常のある患者

フトラフール(大鵬薬品)
ユーエフティ(大鵬薬品)

テガフ−ル製剤

代謝拮抗剤   

 

併用禁忌ソリブジン,肝障害

【警告】

抗ウイルス剤ソリブジンとフルオロウラシル系薬剤との併用により,重篤な血液障害が発現し,死亡に至った例も報告されているので,併用を行わない

 劇症肝炎等の重篤な肝障害が起こることがあるので,定期的に肝機能検査を行うなど観察を十分に行う。異常が認められた場合には直ちに中止し,適切な処置を行う

ラミシール(ノバルティス)
塩酸テルビナフィン

抗真菌剤

肝障害

【警告】

 外国において,重篤な肝障害(肝不全,肝炎,胆汁うっ滞,黄疸等)及び汎血球減少,無顆粒球症,血小板減少が報告されており,死亡に至った例も報告されている。投与に際しては随伴症状に注意し,定期的に肝機能検査及び血液検査を行うなど観察を十分に行う(副作用の項参照)。投与開始に当たっては,添付文書を熟読する

 

重大な副作用として劇症肝炎の記載のある薬剤

血圧降下剤

エシドライ
塩酸トドララジン
塩酸ヒドララジン
カドララジン

抗悪性腫瘍剤

カルモフ−ル
テガフ−ル
テガフ−ル・ウラシル

プロピオン酸系鎮痛・消炎剤

ナプロキセン

抗てんかん剤

バルプロ酸ナトリウム

抗甲状腺剤

プロピルチオウラシル

高尿酸血症改善剤

ベンズブロマロン

葉酸代謝拮抗剤

メトトレキサ−ト

エチステロン誘導体

ダナゾ−ル

糖尿病治療薬

 

アカルボース
ボグリボース
ノスカール

気管支喘息治療剤

セラトロダスト

 

肝疾患患者に対して投与禁忌薬剤

系統

禁忌薬例

禁忌症

鎮痛消炎剤

NSAID

ボルタレン、インフリー、オルヂス、オステラック、ロキソニン、フェルデン、インダシン、インテバン、クリノリル、フルカム、ペオン、ミナルフェン、ミリダシン、ポンタールetc

消化性潰瘍、重篤な血液異常、肝・腎障害、アスピリン喘息、重篤な心不全・高血圧

ループ利尿剤

ラシックス、オイテンシン、アレリックス

無尿、肝性昏睡、低Na・低K血症、昇圧アミン・ツボクラリン投与中の患者

経口糖尿病治療剤

SU剤)

オイグルコン、ダオニール、グリミクロン、デアメリンS 重症ケトーシス、

糖尿病性昏睡、インスリン依存型糖尿病、重篤な肝・腎障害、急性ポルフィリン、重篤な感染症、術前後、強い下痢・嘔吐

抗結核剤

イスコチン

重篤な肝障害

抗アレルギー剤

トリルダン

EM・イトリゾール・フロリード投与中、重篤な肝障害QT延長症候群

ヒスマナール

 

同上、心筋梗塞、不整脈、先天性弁障害

抗血栓薬

ワーファリン

 

高度の肝実質障害、腎不全、消化器潰瘍、

パナルジン、プレタール

出血性素因・疾患、高度の肝実質障害、白血球減少症、

エルゴタミン製剤

 

カフェルゴット、
クリアミン
A
ジヒデルゴット

末梢血管障害、閉塞性血管障害、狭心症、冠動脈硬化症、重篤な高血圧、肝・腎障害、敗血症、緑内障

女性ホルモン

ドオルトン、プラノバール

重篤な肝障害、前回妊娠中に黄疸又は持続性掻痒症、妊娠ヘルペス、鎌状赤血球貧血、デュビン・ジョンソン症候群、ロータ症候群、脂質代謝異常、診断未確定な異常性器出血

プロベラ

血栓性疾患、肝疾患、稽留流産

クロミッド

卵巣腫瘍、肝障害

ポンゾール

肝障害、心・腎疾患

抗真菌剤

イトリゾール

ラミシール

肝疾患

ヒダントール

重篤な心・肺・肝・腎障害、急性間欠性ポルフィリン症

プロスタール

肝疾患

プロヘパール

肝性昏睡

 

参考資料 1)医薬品副作用情報(株)ミクス
     2)大森 栄  肝機能障害を引き起こす薬剤とそのメカニズム 
             
月刊薬事 Vol.40,No.4(1998)

3)北田 光一 劇症肝炎を起こす薬剤(塩酸トドララジン、テガフール)
                          月刊薬事 
Vol.40,No.4(1998)
     4)日本医薬品集 1998年  薬業時報社
     5)医薬品等安全性情報 
No.98,145,146,147