メタライト250カプセル(ツムラ)ウィルソン病(D-ペ二シラミン不耐性である場合)治療剤

1.何の薬?

 このお薬の名前はメタライト250カプセルです。このお薬は,ウィルソン病の人の体内に過剰に蓄積された銅イオンを速やかに腎から排泄するお薬です。

2.飲み方

 16カプセル(1,500mg)を食前,空腹時に,2~4回に分けて服用します。〔尚,症状に応じ,1日量4~10カプセル(1,000~2,500mg)の範囲で,増減します。〕このお薬をのむときは,カプセルを開けたり,かんだりせず,多めの水で服用します。

3.注意する事

 このお薬は,気密容器に入れ,普通2~8℃に保存して下さい。妊婦又は妊娠している可能性のある婦人には投与しません。普通は,授乳中の婦人には投与しません。経口鉄剤と併用する場合には,互いに吸収を妨げることを防ぐために,鉄剤の投与とは2時間の間隔をあけて下さい。

4.食事、他の薬  の影響

 服用する場合は,食前1時間あるいは,食後2時間以上の空腹時に服用するか,あるいは,食後1時間以上の間隔をあけて下さい。このお薬の吸収を妨げるおそれがある。)

5.副作用

副作用は,頭痛,振戦,胸やけなどです。又,鉄欠乏性貧血があらわれることがあります。他に何か異常を感じられた時は,医師または薬剤師にお尋ね下さい。

6.その他

「病気の解説」
ウィルソン病
ウィルソン病は
,常染色体劣性遺伝で鋼代謝の致死的異常である。30,000人に1人の割合で各人種,各地域に起こり,患者は「銅−バランス」あるいは「ウィルソン病」と呼ばれる遺伝子の異常を第13染色体にホモ接合体で持っている。世界人口の約1.1%5,000万人はウィルソン病遺伝子のへテロ接合体の保有者である。
銅毒性の臨床的症状は
,5から50歳の間,いつでも発現しうるが,ほとんどの患者は,青年期に初めて発症する。約40~50%の患者は最初に肝に症状が発現する。最初の症状は,しばしば伝染性単核球症と誤診されることもある急性肝炎の症状である。最終的には無症候性あるいは症候性肝硬変へ進行する。
肝症状と同様
,40~50%の最初の症状は中枢神経に現れる。これらの患者では銅は肝から血中に出て,そこから多くの臓器や組織へはほとんど無害性に拡散するが,脳にも拡散し悲惨なことになる。そこで銅は運動神経疾患を引き起こし,振戦,ジストニー,構音障害,嚥下困難,流延などいろんな組合せで発現する。あるいは銅の脳に対する毒性は最初,粗野で不穏当な行動を引き起こし,学校や仕事での突然の退行,精神分裂病や操うつ病と区別のつかない精神病として現れてくる。
どのように
,ウィルソン病の自然経過が進展しようと必ず致死的であり,時宜をえた終生続く特殊治療を中断することなく受けないと,何年もの羅病期を経た後,およそ30歳前に死亡する。  (メルクマニュアル第16版より引用)