2009年3月21日に発生した上位蜃気楼(2009年度観測第二号)

Z(三像)型の蜃気楼になる琵琶湖大橋||ジグザグになる琵琶湖大橋||ダブルZ型になる琵琶湖大橋(その1)


ダブルZ型になる琵琶湖大橋(その2)||眉毛状になる琵琶湖大橋(その1)||眉毛状になる琵琶湖大橋(その2)


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■ 2009年1月29日(木)に発生した上位蜃気楼
 
  今年初の上位蜃気楼観測は、1月29日(木)でした。琵琶湖南湖で観測史上初の最早出現と
 なりました。恐らく、日本で上位蜃気楼を定点観測している地域においても最早出現記録では
 ないでしょうか。この出現により、2月に入っても上位蜃気楼が出現するのではないかと期待
 していましたが・・・中々発生してくれません。3月に入っても明確な上位蜃気楼の確認はで
 きず、4月にならないと発生しないのか・・・と諦めていたところ、3月21日に上位蜃気楼
 が発生しました。それも琵琶湖の北湖と南湖の湖岸から見て、琵琶湖大橋方面周辺にほぼ同
 時刻帯に発生しました。その上、同時刻に同様の蜃気楼像が南北の湖岸から観測されました。
 これまで、南湖と北湖で同日に上位蜃気楼が観測されていますが、同時刻に同様の蜃気楼像
 が観測されたことはありませんでした。
  当日は、近畿圏内は高気圧に覆われ、朝方は気温が低く日中は気温の上昇が予想されました。
 しかし、湖岸では体感的に冷たい風が吹いており朝方から湖岸から見える遠方の景色は、下位
 蜃気楼でした。午後も下位蜃気楼が出現し続け、ようやく15時頃には、湖岸の風景が、実風
 景に戻りました。風が無風状態に近くなりだし、15:40頃より琵琶湖大橋の東側の橋梁の
 一部が太くなりだし、琵琶湖大橋がZ字型(3像型の蜃気楼)になりました。その後、琵琶湖大
 橋周辺は約1時間ほど複雑な変化をしていきました。
  南湖の湖岸(なぎさ公園お祭り広場)から琵琶湖大橋が、Z字型→眉毛型→橋の最後部の東西
 が屈曲したダブルZ字型→ダブルZの変形バージョンと変化しました。琵琶湖大橋の蜃気楼像
 では今まで観測したことのないようなものも出現しました。この日の湖上は、大気の透明度も
 よく蜃気楼観測にも最高の日でした。琵琶湖大橋がダブルZの変形バージョンになった後、琵
 琶湖大橋周辺が縮みだして上位蜃気楼の終焉を迎えました。(発生から終焉まで約1時間ほ
 どでした)
  南湖の方からは、琵琶湖大橋と西岸の大津市堅田・雄琴・坂本辺りに上位蜃気楼の発生が確
 認されましたが、北湖の湖岸縁の明神崎(高島市高島)からは琵琶湖大橋、西岸の大津市堅田
 や東岸の守山市一帯に上位蜃気楼が観測されました。また、上位蜃気楼のタイプは、琵琶湖大
 橋がダブルZの変形バージョンに加え、2002年4月22日に北湖の湖上から琵琶湖博物館
 の松田征也学芸員により観測されたような琵琶湖大橋の複雑な蜃気楼像が観測されました。
  今回は、この日に南湖で観測された上位蜃気楼を写真で紹介します。

 

 

 

 

■ Z(3像)型の蜃気楼になる琵琶湖大橋
  
biwa-bridge_change09032116h11m_1899.jpg (73325 バイト)
 この画像は、琵琶湖大橋の右(東)側の橋梁の一部が太くなりだし、“Z字型”に成っていく過程です。南湖で発生する上位蜃気楼は、ほとんど琵琶湖大橋の東側の橋梁から始まります。東側の橋梁の一部が太くなりだしたら、琵琶湖大橋が上位蜃気楼になる可能性“大”です。
 この画像中の左から2つ目の琵琶湖大橋の橋脚周辺に入目すると、橋の後方に位置する湖西地域の“比良山”の稜線が本来なら水面に没して見えますが、浮き上がって見えています。この現象も上位蜃気楼の一種です。琵琶湖大橋より北側の北湖においても、上位蜃気楼を発生させる気温の気温の逆転層が存在し、北湖の湖岸から琵琶湖大橋方面に上位蜃気楼が確認できるであろうということを物語っています。事実、北湖の湖岸縁の明神崎(高島市高島)周辺からも琵琶湖大橋の上位蜃気楼が琵琶湖地域環境教育研究会の松井一幸先生が確認・画像撮影をされています。

2009年3月21日(土)16時11分、大津市なぎさ公園おまつり広場より撮影(撮影者:房英夫会員)

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■ ジグザグになる琵琶湖大橋
biwa-bridge_ZigZag09032116h15m_1907.jpg (77530 バイト)
 この画像は、琵琶湖大橋を撮影したものです。通常の琵琶湖大橋よりも高く伸びています。特徴的なところは、画像中央辺りの橋の橋脚から右(東)へ2,3本目の橋脚上部の橋梁が太くなっています。その部分を注視すると、2本目と3本目の橋脚の上部でそれぞれ屈曲してジグザグ状になっています。つまり、2〜3像型の蜃気楼が異なる高さで現れていることになります。
 この様な蜃気楼像を作る逆転層はどのようになっているのでしょうか?逆転層が水平でなく左(西)上がりの状態になっているのか温度の異なる複数の層があるのか興味深いところです。

2009年3月21日(土)16時15分、大津市なぎさ公園おまつり広場より撮影(撮影者:房英夫会員)

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■ ダブルZ型になる琵琶湖大橋(その1)
  
biwa-bridge_W-Z09032116h19m_1915.jpg (80661 バイト)
 この画像は、琵琶湖大橋を撮影したものです。琵琶湖大橋の最高部を境に左右(東西)の橋梁が大きく屈曲しています。この屈曲の形状がアルファベットの“Z”に似ている(写真左側の変化は“逆Z”)ので、通称“ダブルZ型”とよんでいます。このダブルZ型の蜃気楼は、時折観測されますが、今回のように東西の橋梁が大きく屈曲して見えたことは初めてです。
 橋の後方に見える比良山の稜線が通常なだらかに水平線に没して見える部分(画像中央の水平線あたり)が、絶壁状に変化してしています。このことから、橋の後方(北湖)にも気温の逆転層がこの日、存在していたことがうかがえます。

2009年3月21日16時19分、大津市なぎさ公園おまつり広場より撮影(撮影者:房英夫会員)

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■ ダブルZ型になる琵琶湖大橋(その2)
biwa-bridge_double-Z09062116h20m_1918.jpg (93092 バイト)
 この画像は、琵琶湖大橋を撮影したものです。このタイプは、前述のダブルZとよんでいるものです。橋の東西(左右)の橋梁がきれいにZ(逆Z)字型に変形しています。この部分を双眼鏡などを利用して見ると、通行する車は縦に2〜3に分裂して見えます。
 また、橋以外の変化として特徴的なものを挙げると2つあります。一つは、橋の後方(琵琶湖大橋で見えている橋脚の左から3本目あたり)に見えている比良山の稜線が上下に大きく分かれて見えています。残りは、琵琶湖大橋の左(西)側に見える大津市堅田方面の湖岸が通称“板塀”とよばれている蜃気楼になっています。この板塀状の変化は、上位蜃気楼の典型的な蜃気楼像です。

2009年3月21日16時20分、大津市なぎさ公園おまつり広場より撮影(撮影者:房英夫会員撮影)

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■ 眉毛状になる琵琶湖大橋(その1)
  
biwa-bridge_mayuge09032116h25m_1926.jpg (84146 バイト)
 この画像は、琵琶湖大橋を撮影したものです。この画像は、琵琶湖大橋の最高部周辺の東西(左右)が、“ダブルZ型”から“眉毛型”に変化していく過程の一場面です。この画像からは、東西の橋梁の“Z字型”の部分が小さくなり、通称“眉毛型”とよんでいる部類に入ると思います。しかし、従来頻繁に観測されてきた“眉毛型”と異なり最高部周辺の橋梁が細く線状になり、その外側が異常に太くなったために“貴族風の眉毛”見えます。今後、この様な形状を“麻呂の眉毛型”とよぼうと思います。
 その他の変化として、橋の右の眉毛辺りに見える比良山の稜線が変化して見えます。一部の稜線が絶壁状になっています。また、橋の西岸(大津市堅田)の風景が、アメリカのモニュメントヴァレー風に変化しています。

2009年3月21日16:25 大津市なぎさ公園おまつり広場より撮影(撮影者:房英夫会員)

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■ 眉毛状になる琵琶湖大橋(その2)
 
biwa-bridge_newtype09032116h25m_1928.jpg (77148 バイト)
 この画像は、琵琶湖大橋を撮影したものです。一見して気付く変化は、琵琶湖大橋の最高部周辺の橋梁が変化して見えます。全体的に見ると、ダブルZの変形バージョンの蜃気楼です。この種のタイプは、以前も幾度か観察されています。しかし、最高部に隙間(空間)があるのは、今回が初めての確認となります。
 この像を解説すると、橋梁の最高部周辺の上方倒立像が(変形した)元の橋梁と合体したものです。上方倒立像の上端部分は、圧縮された(縮んだ)正立像の橋梁の一部が3像目としてくっ付いています。画像の左側に見える西岸の大津市堅田の風景は、凹凸が強調されモニュメンドヴァレー(アメリカ)の“メサ”や“ビュー”のように見えます。これも上位蜃気楼の一種です。
 同時刻、北湖の湖岸縁の明神崎周辺(大津市高島)から琵琶湖大橋を観察して、同様の像変化が松井一幸先生(琵琶湖地域環境教育研究会)が撮影されています。また、明神崎からは、琵琶湖大橋の橋梁が複雑に変化する蜃気楼が確認されました。
 『明神崎から観測した上位蜃気楼の一例(松井一幸先生のHP)』へ ※ 戻る場合は、ご覧のブラウザーの“戻る”ボタンでお戻りください

2009年3月21日16時25分、大津市なぎさ公園おまつり広場より撮影(撮影者:房英夫会員)

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