2012年4月28日に発生した上位蜃気楼(2012年度観測第5号)

上位蜃気楼と下位蜃気楼が混在する琵琶湖大橋 | | フーチングの蜃気楼   | 

板塀状の蜃気楼となる大津市雄琴方面 | | 蜃気楼化する烏丸半島港周辺と船 | 

琵琶湖大橋の劇的な変化 | 


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■ 2012年4月28日(土)に発生した上位蜃気楼
   
   この日は、今季一番の湖上の視界の良さでした。この様な好条件のもとで蜃気楼は、琵
 琶湖大橋の東側から下位蜃気楼と上位蜃気楼の混在型で発生しました。この時季には下
 位蜃気楼から上位蜃気楼に転じたり、両方が混在したりする場合があります。見慣れない
 と、“上位蜃気楼”なのか“下位蜃気楼”なのか迷うかも知れません。
   今回発生した蜃気楼の特徴的な像は、3つほどあります。1つ目は「琵琶湖大橋がダイナ
 ミックに変化する蜃気楼像」、2つ目は、「湖面と湖岸が板塀状となる蜃気楼像」、3つ目は
 「琵琶湖大橋の後方の比良山の裾野の蜃気楼像」が挙げられます。特に、2つ目の「湖岸と
 水面の板塀状蜃気楼」の中には、歪みがなく、鮮明な蜃気楼像のために、“実際はありもし
 ない砂浜に潮干狩りや砂浜を散歩する人、ボートで楽しむ人”のように見えます。もちろん、
 撮影画像をパソコン上で等倍観賞してでの話ですが。この不思議な光景の招待は、烏丸半
 島港後方の公園で遊ぶ人々と地面、港周辺の湖上を走行する船などが蜃気楼化したもので
 す。通常は、定点観測ポイントから約9km離れた烏丸半島方面は、地球の球面効果のため
 水平線の下に隠れる部分が生じます。今回の場合は、港付近のボートや公園の人々が位置
 的に見えないことになりますが、上位蜃気楼によって定点観測ポイントから隠れた部分が見え
 るようになったのです。
  では、この日に撮影した蜃気楼像を5例紹介します。

 

 

 

 

 上位蜃気楼と下位蜃気楼が混在する琵琶湖大橋
    
Web_mixed-mirgage02_12042811h47m.jpg (101373 バイト)
 この画像は、琵琶湖大橋を撮影したものです。上段の画像が混在型の蜃気楼で、中段の画像が上段を部分的に拡大したもの、下段の画像は、上段の画像に対応する通常風景です。上段と下段の琵琶湖大橋を見比べると、上段の方が全体的に高く伸びていることが分かります。(左から数えて7本目以降の橋脚上の橋梁が上段の画像の方が通常より高い位置に見えることで上方に伸びていることが容易に分かると思います。次に、中段の画像をご覧下さい。青色の矢印の示す先に見える水面上の黒っぽいものは、橋梁が下方倒立したものです。つまり。この部分は下位蜃気楼ということになります。また、赤色の矢印の右のヨットの底部にも下方への伸びや倒立像が確認できます。一方、2つの黒色の矢印の示す黒っぽいものは橋梁が上方に伸びたり分裂したものです。つまり、この部分は上位蜃気楼ということになります。
 その他、赤色の矢印の上付近には、琵琶湖大橋の後方にある比良山の裾野が2段に分裂して空中に浮かんで見える上位蜃気楼像です。琵琶湖大橋の後方の山の裾野が見えるような日は滅多にありません。普通、定点観測地点から約14kmほど遠方にある琵琶湖大橋でさえ鮮明に見える日が少ないので、この日の大気の透明度の良さが分かります。また、同日同時刻に北湖の小松浜(大津市北小松)からも能登川、琵琶湖大橋、琵琶湖大橋の後方にある浜大津周辺の湖岸が上位蜃気楼となって見えました。

2012年4月28日(土)11:47、大津湖岸なぎさ公園おまつり広場より撮影(撮影者:房 英夫会員)

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 フーチングの蜃気楼
   
Web_footing01_12042812h21m.jpg (102233 バイト)
 この画像は、琵琶湖大橋を撮影したものです。上段の画像は上位蜃気楼で、下段の画像はそれに対応する通常風景です。
 フーチング(橋脚支持台)は、橋脚を支える基礎または土台です。定点観測地点から琵琶湖大橋まで約14kmほど離れている為に地球の球面効果の影響が現れ、湖面から約2mほどの高さのフーチングは“水平線の下”に隠れて見えません。(下段の画像参照)一方、上段の画像では、水平線上の各橋脚を見ると、台形状のフーチングの正立像、倒立像が見えます。また、湖面と橋脚の間に平行に薄墨色の細い帯が見えます。これは、湖面が蜃気楼化したものです。よく見ると、水平線の下に隠れて見えないはずの橋の後方の比良山の裾野の部分が湖面上に浮き上がって(伸びて)見えます。

2012年4月28日(土)12:21、大津湖岸なぎさ公園おまつり広場より撮影(撮影者:房 英夫会員)

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 板塀状の蜃気楼となる大津市雄琴方面
   
Web_ogoto01_12042814h29m.jpg (101313 バイト)
 この画像は、西岸の大津市雄琴方面を撮影したものです。上段の画像は上位蜃気楼で、下段の画像はそれに対応する通常風景です。上段の画像と下段の画像の湖岸付近を比較して下さい。下段の湖岸には存在しない“板塀状”のものが現れています。よく見ると、茶色や緑色、右端にはカラフルな色が見えます。これは、湖岸の風景が伸びたり、倒立した像が複合して“板塀”の様に見えるのです。この場合は、物体を大きく引き伸ばすために、ふだんの風景(下段の画像)が想像できないほどの変化しています。この“板塀”状の蜃気楼像は、上位蜃気楼発生時によく見かける典型的なものです。この水平一直線状になった姿は、肉眼でも容易に判別できますから、上位蜃気楼の発生を確認する指標として利用できます。

2012年4月28日(土)14:29、大津湖岸なぎさ公園おまつり広場より撮影(撮影者:房 英夫会員)

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 蜃気楼化する烏丸半島港周辺と船
   
Web_Bianca_120428_14h25m_47.jpg (251682 バイト)
 この画像は、東岸の草津市烏丸半島方面をを撮影したものです。上段の画像は烏丸半島港に停船する大型豪華客船ビアンカとその後方の公園、駐車場や滋賀県立琵琶湖博物館の通常風景です。この上段の画像は、烏丸半島方面の画像とビアンカの画像を合成して以下に示す蜃気楼画像に対応させました。
 14:25には、港のビット(船舶係留杭)や公園の芝生、地面が倒立して見えます。ビアンカは2本のアンテナがついた長方形の物体の様に見えます。横一列に並ぶビアンカの下部の小さな窓が上方に反転して見えます。以後、時間の経過と共に蜃気楼化する部分がことなり、ビアンカも港や後方の公園も変化しています。14:37以後は、それまで見えなかった駐車上の車が蜃気楼となって現れてきました。時間の経過と共に蜃気楼となる部位(逆転層の境界層の位置)が異なると、その像が大きく変化することが分かるかと思います。

2012年4月28日(土)14:25〜47、大津湖岸なぎさ公園おまつり広場より撮影(撮影者:房 英夫会員)

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 琵琶湖大橋の劇的な変化
  
Web_bridge01_12042815h02m_03m.jpg (151698 バイト)
 この画像は、琵琶湖大橋を撮影したものです。上段の琵琶湖大橋の通常風景で、これ以降は琵琶湖大橋が上位蜃気楼となって劇的に変化していく様子を時系列に並べたものです。
 上から2段目以降の湖面上には、湖面や水平線の下に隠れた対岸風景が帯状の蜃気楼(=板塀状の蜃気楼)となって現れています。この蜃気楼はほとんど変化していません。一方、琵琶湖大橋の方は、最高部の橋梁付近が大きく像変化しています。約2分間の出来事でした。このように短時間で大きく変化したのは、2010年4月10日に発生した蜃気楼とよく似ています。(この時の様子の画像は、当Webサイトに掲載していません。一瞬の出来事だったので、ビデオ映像しかありません。)

2012年4月28日(土)15:02〜03、大津湖岸なぎさ公園おまつり広場より撮影(撮影者:房 英夫会員)

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